御嶽山、そこは「また訪れたい」と強く願う、祈りの山【御嶽山】(その5)

青空と白い雲の下、緑豊かな山々が広がっている。手前には静かな水面(湖またはダム湖)があり、対岸の山や雲が鏡のように美しく上下反転して映り込んでいる。画面左手前には赤色(朱色)の太い橋梁の柱のような構造物と、白いガードレールが写り込んでおり、移動中の車内または橋の上から撮影された風景と推測される。

10:01
長野発名古屋行き、特急しなのがやってきた。

これまで特急あずさに乗ってきたとはいえ、まだ日常の延長感が残っていた。しかし、このJR東海の車両、しかも行き先が名古屋、という現実を前にすると、今更身が引き締まる。いよいよ山に向かうんだ、という決心がつくというかなんというか。

僕の場合、隙あらば「やっぱり今日はいろいろ都合が整わないから、山に登るのはやめよう」と思う。だって山って、疲れるじゃん。一歩間違えると死ぬじゃん。家族に迷惑をかけるじゃん。

「山にいかない理由」なんていくらでも作れるわけで、それがつねに僕の頭の中をぐるぐると蠢いている。

もう塩尻まで来ている、というのに、未だに行かない理由を探しているくらいだ。

でも、この特急しなのを目の当たりにして、「行くしかあるまい」という気持ちにようやくなった。今更?いやほんと、今更。

特急しなのを見るまで腹がくくれなかったのは、「今日登山を中止したら、山小屋にキャンセルの電話をかけないといけないなあ。気まずいなあ。キャンセル料はどうなるんだろう」ということが不安だったからだ。