
15:03
行く手をトラロープで遮られ、左に行けという案内看板が立っていた。不自然な直角ターンだ。
トラロープの奥には、草が茂っているものの広い道らしきものが続いている。なんだろう、これ。
ああそうか、林業用の道だな、これ。
伐採した木を重機やトラックで運搬するための道が、これだろう。
しかし、わだちの跡が全然見られないことから、ここしばらくはそのような乗り物が行き来することはなかったようだ。
周囲の杉の木は樹齢が何年だろう?苗を植えてから10年以上は時間が経っているはずだ。いずれその木が伐採する時期になるまで、この道は使われないのだろう。
普段から森を守るための作業は行っているのだろうが、車でやってくるほどではない、ということか。

切り株になった木がある一方で、切り倒された木がそのまま地面にゴロンと転がってる。
せっかく育てた木だけど、下界に持って下りて商売にするほどではなかった、ということだろうか。
それにしても、林業って大変だよな。日々の作業もさることながら、伐採した木を山から運びおろして、トラックに積んで運ぶ。そのための道路や製材所といったインフラ整備と維持も大変だ。

15:06
小丸尾根の標高を下げてくると、頻繁に旧・林道を見かけるようになる。車が通れるような幅と斜度なので、とても歩きやすそうだ。でも、通行止めになっている。
人は車と違って、もっと急斜面を登り降りすることができる。だから、ジグザグのつづら折れになっている林道とは違って、まっすぐに登山道が通っている。
このあたりまでくると、随分気が楽になる。先ほどまでの、「どこに道があるんだ?」と木の根っこを避けながら歩く、そんな注意力はいらない。

15:21
小丸尾根の終着点。
行きのときに通った、西山林道が見えてきた。

15:38
ここからが長い林道歩きだ。5キロほど歩くことになる。
行きも歩いたので、往復10キロ以上が林道歩き。全行程が17キロちょっとなので、山歩きよりも林道歩きのほうが距離が長い。
それでも、山歩きパートはガッチリした山要素があるため、物足りなさは感じない。

ヤマビルに対する注意喚起。
丹沢山系、特に西丹沢界隈はヒルが数多くいると聞く。
疲れたからといって座り込んで休むと、ヒルに食われる可能性がある。疲れても、立って休む・登山道の真ん中、特に日当たりが良い場所で休むといった対策が必要だ。
邪魔にならないように、と登山道の隅っこに寄って座り込んで休憩なんてしていたら、ヒルにやられてもおかしくない。
幸いこの日、僕はヒルに吸われることはなかった。
今回、熊鈴の持参はしていたけど、いずれはヒル対策に塩を山に持っていくことが必須の日が来るのかもしれない。

16:16
行きの際も見かけた、植樹した杉をまさに伐採している現場に戻ってきた。
バリカンで頭を刈るように、山の斜面に生えた木を一網打尽だ。
木が生えていない斜面が土砂崩れを起こさないように、土留めの柵を作っている。さらにはシカが跋扈しないように、柵を作って通れないようにしている。なにかと大変だ。

さすが林業の現場。無限軌道の重機が動けるような、ガッチリした道がある。そして草なんて生えておらず、現役感が満ち溢れている。
でも、ここはまだ麓に近い場所だからこうやって伐採はできる。じゃあ、尾根の上のほうはどうするんだ?かなり山の上まで杉を植えているようだが、いずれは相当奥まで木を切り倒しに行くのだろうか?この市況、この人材不足の状況で?

16:31
大倉のバス停に戻ってきた。
なんやかんやで8時間かけてここまで戻ってきたことになる。丹沢って、気軽に登れる雰囲気がありながらも、思った以上に時間がかかる山だ。えっ、8時間?とびっくりしてしまう。
もちろん、鍋焼きうどんを食べて山頂を満喫するのに1時間を要したので、それを差し引いて7時間。それでも結構なボリュームだ。
YAMAPによると、今回の僕は標準コースタイムから130%~150%のペースで歩いたことになっている。だから、標準コースタイム通りで計算すると、もっと時間がかかることになる。簡単そうでそうではない山、それが丹沢。
お陰で良い山歩きトレーニングができた。
先週の湘南平ハイクでは、全然トレーニングにならなかったけど、今回は「歩いた!」という充実感とちょっとした自信に繋がった。
さあ、来月からは百名山強化月間だ。
6月に新潟の巻機山、7月に北海道の斜里岳、8月に長野の木曽御嶽山、新潟の妙高・火打山、9月に岩手の早池峰山・・・と立て続けに厳しい山々を登っていく。
これまでと違って、一応一月に1回ペースで山には登ってきた。足腰が老いるペースをすこしでも食い止め、苦行ではない楽しい登山になればよいのだけど、さてどうなるか。
(この項おわり)

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