やっぱりデカいぞばんやの魚【2015年12月】

メニューパネル1

2015年12月23日(祝)のメニューボード。

合計6枚の大型ディスプレイにメニューがびっしりだ。これ以外にも、紙のメニューもいくつかある。相変わらずばんやはワクワクさせられる。

以前から、「ばんや全メニュー制覇プロジェクト」の企画を温めている。「ますゐ全メニュー制覇プロジェクト」に続く企画だ。「肉のますゐ」はほぼ固定メニューだったので、「今回はあれを食べて、次回はこれを食べて・・・」と計算ができた。しかし「ばんや」の場合、メニューが季節ごとにコロコロ変わる。水揚げ状況によっても変わるし、訪れた時間帯によってもメニューが違う。だから、その不確定さがむしろ楽しいと思う。

「あと何品食べれば、(店頭に並んでいるメニューにおいて)全て食べたことになるのか?」ということは、当日お店に行ってみないとわからない。大しけの日ばかり狙って行ったら、2回くらいでクリアしちゃうかもしれないし、お日柄がよろしいタイミングばかりだと、春夏秋冬、豊富にメニューが切り替わるのでいつまで経っても終わらないかもしれない。でもそういうのがいいんじゃないかと思う。

メニューパネル2

ばんやが好きだといっても、訪れるのはせいぜい1年に1回くらいだ。なので、「このお店における傾向と対策」っていうのはほとんど忘れている。ええと、何を食べようか。確か、赤字で表記されているメニューっておすすめだったよな?あれ、違ったっけ?稀少品だよ、っていう合図だったっけ?覚えていない。

とりあえず、刺身、煮物、焼き物・・・とジャンル分けされてメニューがあるのだから、それぞれのジャンルから一つずつセレクトしていこうと思う。それがばんやにおける定番の頼み方。

店内を見ると、丼物を頼んでいるお客さんが多い。で、卓上に届けられた丼を見て、「うわァ、量が多いね!」と笑って写真を撮っている。それはそれで確かに素敵なのだが、丼を食べてしまうとそれだけでゲームオーバーになってしまう。「あれもこれも、いろいろ」食べたいと思っている人なら、うっかり丼には手を出さないことだ。

メニューボード

刺身三点盛り、六点盛りの他にミックスフライもある。連れは、「ミックスフライを頼みましょう!」と鼻息が荒い。ばんやは、メニューが豊富であるけどひと皿の量が多い。だから到底「あれもこれも食べる」というのは無理だ。その点、こういう「盛り合わせ系」のメニューはありがたい。手頃な値段で、ちょっとずつお試しをすることができるからだ。

昨年もここを訪れた連れは、「おなかいっぱいになるから止めた方が」という僕の制止にもかかわらず、「朝獲れ850寿司」を食べていた。「まずはばんやの定番を押さえておきたいから」という理由からだったが、将来を見越したその発言になるほどと思ったものだ。

「今年はもういいでしょ、寿司は。ご飯モノを食べると、お魚が食べられないよ」

・・・って、あれれ?朝獲れ850寿司のメニューが無いように見える。単なる見落としだろうか?ばんやの定番ともいえるメニューだったのに。

・・・と思ったら、あったあった、メニューパネルの先頭にこっそりと書いてあった。「朝獲れ寿司 800円」って。「先頭にこっそり」というのは変な表現だけど、以前はホワイトボードが店内のあちこちに掲げられており、現時点での寿司のネタが書き込まれていたものだ。で、ネタが品切れになるとどんどん店員さんによって書き換えられていくという仕組み。時間が遅くなればなるほど、同じネタが重複してくるし、ワクワク感に乏しいネタに置き換わるので、ネタ変遷を見ているだけでも楽しい。

もう、そういう「ホワイトボードによるネタ紹介」はやめたらしい。ネタを書き換えるのが面倒だったようだ。その分、50円安くなっている。

さて、ご飯モノを今回敢えて頼んでいない連れは、「つみれ汁を頼みます」と言っている。これなら胃袋に余裕はありそうだ、ならばメニューの右端から順にかたっぱし・・・

「ダメです。追加注文するなら、全部食べてからにしてください」

おおう、たしなめられてしまった。

思わず目が泳ぎ、お持ち帰り用のパックがどこにあるか店内を探してしまう。

ワラサあら煮

「あら煮・かま焼きの類があれば必ず頼もう。他を圧倒するボリュームがあるからな」

とあらかじめ言っていたのだが、この日のあら煮はメダイとワラサで、かま焼きがマグロとスズキだった。ならば、ということでワラサあら煮を頼む。800円。

しばらく待ってくつろいでいると、視界の片隅に「巨大な何か」を持った店員さんがこちらに近づいてくるのが見えた。なんかデカいな、でもあれは僕らのものじゃあるまい。ガン見すると田舎者っぽいので、あえて「見なかった振り」をしてクールな対応をしていたのだが、その店員さんはそのまままっすぐ僕らのテーブルにやってきた。

「お待たせしました、ワラサあら煮です」

うわ。マジですか。

そのデカさに笑う。そして注文からものの数分で届いたことにも笑った。まだこちらは臨戦態勢にすら入っていないというのに。「注文したら1分で料理が出てくる中華料理屋」というのは知っているが、あら煮が2,3分というのは初耳だ。しかもでけぇでけぇ。

ワラサでかすぎる

お皿を抱えてみたところ。スマホを横に置いて写真撮影しても、いまいちデカさがわからないので、こうなったら人間のサイズと比較するしかない。それくらいの、デカさ。

横にデカいだけじゃないぞ。見ての通り、縦にもデカい。

こんなのを店員さんがさっき、運んできたんだぞ?そりゃあ、「見て見ぬ振り」をしたくなるだろ。「うわー大きい!すごーい」なんていうのはちょっと恥ずかしくて。そんなサイズ感。

「ワラサさんが無念そうな顔をしてますね」

確かに、煮付けられたワラサは、白目を剥いている。でも安心しろ、成仏させちゃるけん。普段なら捨てられる場所である頭の部分も、これからほぐしまくって食べまくる。よい事だ。

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