まん防は食べない【ばんや:2022年01月】

新型コロナウイルスの感染拡大第六波、ということで「まん延防止等重点措置(通称:まん防)」が国内の各地で適用されている中、千葉県の房総半島・鋸南町にある「ばんや」に今回も行ってきた報告。

だいたい毎年1回、冬のシーズンにばんやを訪れて早20年近く。

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2021年中は出産や育児のイベントがあったため訪問できなかったので、1月にずれ込む形でようやく訪問となった。

2022年01月22日(土)

本当は、せっかくの週末なので家族揃って朝寝をして、午前中はだらっと家の掃除をして過ごすつもりだった。しかし、弊息子のタケが朝7時前から「あー、うー」とご機嫌に喋りだし、その希望は潰えた。

しまいには、タケと添い寝をしていたいしも、タケを抱きかかえて「邪魔しに来た!」と叫び、僕が寝ている寝室にやってきた。朝寝計画、中止。

こうなったら、午前中ギューッとなにか力が入ることをやって、午後はだらっと弛緩してお昼寝、というプランに変えたほうがいい。今から二度寝は無理。

そこで、とっさに思いついたのが「ばんやに行こう」だった。

マイカーを持っていないので、自宅周辺のカーシェアの空き状況を確認。空いている車を発見したので、予約をとって1時間後に出発した。

ばんやに行く時は「朝ごはん兼昼ごはん」になるので、身支度さえすれば出発だ。行くと決まれば、早い。カーシェアを借りてきて、車にチャイルドシートを装着するという手間が面倒だけど。

8時に家を出発して、9時半にはもうばんやに到着。早い。

道路はそれなりに車が多かったけど、渋滞が起きるほどではなかった。しかし、夕方の東京湾アクアライン川崎方面は渋滞の予報が出ている。帰りは早めに退却しなくちゃ。

ばんやの開店時間は9時半。ちょうど僕らは開店時間にあわせて到着できた。なんだ、ベストじゃないか。

なお、いくら僕らでも「まん防」の存在は意識している。道中、一切サービスエリアなどで休憩を挟まず、ドアtoドアでここまでやってきた。こうなると、「東京都から出ないようにしよう」として公共交通機関を使ってあちこちウロウロする方がむしろリスキーだ。

ばんや外観2022年1月バージョン。

開店時間間際だけど、お客さんがお店の外に溢れている気配がない。駐車場に停まっている車の数も少ないし、今日本当に営業しているのかどうか、心配になるレベルだ。

しかし大丈夫、建物の軒先に「営業中」の看板が出ている。

現在のばんやのオペレーションは、開店時間ちょっと前にお客さんを入店させ着席させる。そして9時半になったら、入店した順にオーダーをとっていく流れになっている。メニューがいっぱいあるお店なので、早く入店させてくれるのは大変にありがたい。本格営業開始となる9時半までの間に、じっくりメニューとにらめっこできる。

ばんや本館の正面には、大きなプールに魚がみっちりと入っていた。「1箱300円」と書いてある。その「箱」にどれだけ魚を詰められるのかわからないけど、どうも激安っぽいぞ。

中に入っている魚は・・・ああ、タチウオだ。へえ、タチウオってこんなにたくさん捕獲できるのか。今朝は大漁だったんだろうな。

店内に入ると、すぐに席に案内してもらえた。

着席後、お店を見渡す。

何度もこの「ばんや訪問記」の記事で書いているけれど、昔のように本日のメニューが短冊状の札でずらっと壁に貼り出されている光景はとても楽しかった。それが大型ディスプレイに置き換わっても、楽しさはまだ続いていた。

しかし今はホワイトボードや張り紙、卓上の紙メニューになってしまい、本当にダイナミズムがなくなってしまった。「あっ、さっきまであったメニュー札が下げられてしまったぞ!」「いや、新しいメニューが追加されたぞ!」というリアルタイムさが楽しかったのだけど。

でもたぶん、そういう「リアルタイム性」はこのお店から消えたのだろう。営業中に新しい魚が入荷する、みたいなダイナミズムがなくなったなら、わざわざ札にする必要はない。

むしろ、すべての料理をフラットデザインで表示していた札式メニューよりも、「本日のおすすめ!」などと売り文句をつけて壁に張り出した方がよい、ということなのだろう。

ホワイトボードのメニューはこんな感じ。

そして「本日のおすすめ!」はこれ。

おすすめが多すぎて頭が混乱する。

昔の、「札をたくさん並べてメニューを形作る」方式のときは、「焼物」「煮物」「刺身」「揚物」などと調理方法ごとにジャンル分けされていてわかりやすかった。「とりあえず、各ジャンルから1品ずつ、バランス良く頼もうぜ」という注文ルールが設定できた。

しかし、こうやってバラバラっとおすすめが並ぶと、もう何がなんだか。酒の肴になる「たこわさ」の隣にこれを食べたらもう腹いっぱい、という「アジ天丼」という配置でおすすめされている。

あんまりここで僕がコメントをするのはやめておこう。

どうだ、こうやってメニュー写真をずらずら並べられると、頭が混乱するだろう?

「おすすめ」とは別に「日替わり一品」なんてのもある。魚卵煮!ほう、それはいい。

刺身、寿司、揚物の盛り合わせを頼むときは中身にも注意。他に頼んだ単品とバッティングしてテーブルの上でコンニチハする可能性がある。特にアジは注意。

えーと、どうしようかなあ。

ばんや本館の奥。今日はまだこちらまでお客さんが来ていない。手前のエリアで十分まかなえている。

僕が冬ばっかりばんやを訪れているのは、春~秋だと観光客が多くて混むからだ。冬はオフシーズンということで、ばんやは空いている。道中のアクアラインも空いている。そして魚は脂が乗っている。良いことしかない。

(つづく)

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