スパイシーな夜を、貴方に。(ベトナム料理/フォーベト)

第04夜:ベトナム料理/フォーベト & 四川料理/知音食堂@東京都豊島区
[2008年01月19日]

第三回目の「スパイシーナイツ」オフを開催してから数カ月が経っていた。第三回目に訪問した知音食堂はディープで良し、麦酒安くて良し、辛さ良しと良いことづくめだった。ただし、花椒(四川山椒)のせいで舌がシビれ、だんだんテンションが下がり食欲が落ちるというのは予想外の発見であった。

掲示板にも、おかでんはこう書き残している。

51: 名前:おかでん投稿日:2007/12/09(日) 00:54

そろそろ第四回スパイシーナイツを開催したいですね。
ake-おかでんラインでオフを回している都合上、なんとなく麦酒飲み人種行動観察会オフ
と雰囲気がかぶってますけど。
12月開催は日程的にも、忘年会シーズン的にも無理だと思うんで1月を目処に。
今年は厳寒だということなので、寒さなんてスパイシーでぶっとばせ!という事でいきましょう。

四川料理の花椒と辣油の組合せは、テンションをダウンさせる系の辛さではないか、という意見がakeさんから提示されてなるほどとおかでんも同意。もっとタイ料理とかの辛さはテンション上がるぞ、と。

そういうテンションが上がるお店に行きましょう。まずはお店探しから。候補店舗情報希望。
現在、別スレで「わたし。」さんに渋谷赤ちり亭の情報を収集中。

ここで出てきたのが「わたし。」さんなる人物だった。オフとは別のBBSスレッドで、「赤ちり亭」という唐辛子料理専門店の話題をもちかけた人だった。赤ちり亭は渋谷センター街にあるので、おかでん自身も「いつかは行ってみたい」お店の一つだった。ちょうど良いトスをわたし。さんからあげてもらった形だ。

しかもこの「わたし。」さん、気合い入りまくり。スパイシーナイツの参加者たるものかくあるべし、という意思表明をBBSに書き記した。

53: 名前:わたし。投稿日:2007/12/09(日) 23:59

第四回スパイシーナイツ、ぜひ参加させてください。
辛いものとビールをこよなく愛する人間です。
赤ちり亭は鍋が売りのようですが、先日行ったときは2件目ってこともあり
食べなかったんです。が、たぶん許容範囲の激辛であると思うので
そこを交渉して「お前らこれでも食えるのか!」ってくらいの鍋が食べたいですね。
そもそも交渉に対応してくれるか否か不明ですが。。。
そういえば、卓上のカスターは辛いと言われている調味料がそろってました。
辛くともなんともないマリーシャープスの赤と青。
ハバネロ一味って名前の瓶に入ったやつ。黄金一味もあり他にも2種類くらいあったかも。

なにはともあれ、とにかく辛さに悶絶したいです。
そこへ麦酒流し込んで炭酸の刺激でさらに悶絶ってのが好きです。

自ら「悶絶志願」するとは見上げた度胸だ。そうこなくてはうそだ。というわけで、戦いの舞台は話の流れ上「赤ちり亭」となった。

さすがに辛い料理ばかりだと、客足に限界があると踏んだのだろう。全ての料理が辛いというわけではなく、辛い料理は比率としては少ないくらいだ。そのかわり、卓上には激辛調味料がたくさん並べられており、「お好みで好きなだけ辛くしやがれ」というスタンスをとっている。

ふむ。最初から辛くないのは潔くないという気がしたが、「自分好みの辛さにできる」と好意的に捉えればこれはこれで良いかもしれぬ。

2007年12月25日
第四回スパイシーナイツ開催のお知らせ
[日時] 2008年01月19日(土) 18:30-21:00
[場所] 赤ちり亭池袋店
[内容] 激辛を中心としたスパイシーな料理を堪能する。辛い料理専門店である「赤ちり亭」に挑め。
[参加] OnTheBBSの「スパイシーナイツ」スレッドに参加表明をしてください。
[期限] 開催一週間前である2008年01月12日までに参加表明をお願いします。新年会シーズンにつき、人数多数の場合は予約を入れる事も考えます。
現在参加表明者は
ake、おかでん、やっさん、わたし。 以上4名

特に今回の注目は、店でもっとも辛い「24辛」のレッテルが貼られた「危険!スーパーハバネロチキン」という料理だ。鳥の足を揚げたものなのだが、ハバネロパウダーをこってりとまぶされ、大変に危険。食べる人にはビニールの使い捨て手袋が渡されるという念の入れようだ。両手を使ってかぶりつく料理なので、その手で間違えて目をこすったりした日にゃ・・・。いいねえ。想像しただけでわくわくするぜ。

そうやって着実に参加者はモチベーションを高め、唾液腺をぱんぱんにふくらまし、適度によだれをすすって年明けの開催を待機していたのだった。

しかし、風向きが代わったのはあるTV番組の放送だった。

77: 名前:おかでん投稿日:2008/01/07(月) 18:18
本日24:15からテレビ朝日で、「完食実験ハバネロ鍋」と題した番組が放送される模様。
要チェック

番組の主旨は「激辛ハバネロ鍋を全部食べきるには、辛いものをどのような物で中和するのが一番良いか」というものでした、というレポートが後日akeさんから上がってきたが、その時akeさんが懸念していたのが店の狭さだった。どうもTVで見た限り狭い印象を受けた、予約しなくても大丈夫だろうか?と。

まあ、予約はしなくても・・・18:30に店に入れば、数名くらい潜り込むことはできるだろう。

ところが、状況はさらに悪化。

84: 名前:おかでん投稿日:2008/01/18(金) 22:36
今週のTV朝日系番組「愛のエプロン」から、「2008激辛女王決定戦」企画が
スタートしていますね。
第一週目は、南海キャンディーズのしずちゃんVS小倉ゆうこりん。
「水を飲んだら負け」というルールのもと、激辛料理と対峙。

なんだか火に油を注いじゃった感じ。急にマスコミでは激辛ブームが到来したのだった。大丈夫だろうか。でも面倒なので予約はしなかったけど。

赤ちり亭看板

当日集合時間。

赤ちり亭の店頭にて集合。

池袋の雑然とした街の中にある、雑居ビルの中程にお店はある。雑居ビルなので店前にて宣伝したもの勝ちだ、PRできていないとお店の存在すら気付かれない。

大きく「赤ちり亭」と書かれたポスターが張り出されてあった。

コラーゲンで激美肌、カプサイシンで激ヤセ、美しくなるべし!・・・なんて書いてある。調子いいこと書いてるなあ、と思うが、微笑ましい。

ただわれわれの場合、お酒がダメなやっさんを除くと全員が酒党。「カプサイシンで激辛でビールが進んじゃってますます太っちゃった」というのが正解な気がする。

「とうがらし料理 辛いけどクセになる味」

一番乗りかと思っていたら、初参加「わたし。」さんが既にやる気十分で待ちかまえていた。

「とうがらし料理 辛いけどクセになる味」

と書かれた看板の前で、二人目を合わせてニヤリとする。我が意を得たり、というわけだ。

「TVに紹介された事が載ってますね」

というわたし。さんの指摘で看板の片隅をみやると、確かに「TV出ちゃいました」というふれこみで、追加張り紙がしてあった。お店としても、ここぞとPRに打って出ているな。

「ところでお店が狭そうだ、という話がakeさんからあったけど・・・」
「わたしが待っている間には、それらしきお客は居なかったですよ」

そうか、それなら良いんだ。さあ、全員がそろったところで狭いエレベータに乗って目指すは赤ちり亭へ。

まずエレベーターを出て思ったのは、「あ、客がいない」ということだった。次に「やっぱりお店は狭いな」と。でも、空いているから良いだろう。・・・と思ったら、店員さんからいやな一言が。

「ご予約のお客様ですか?」

あ、いやーな予感。この言葉に対して、「いいえ」と答えると、大抵「本日は予約でいっぱいでして」と続くのが相場ってぇもんだ。とりあえず「はい」とうそをつくわけにはいかんので、「いいえ」と正直に答える。

「本日は予約でいっぱいでして」

相手も正直に答えを返してきた。うわあ。

だって客席ガラガラですやん。これ全部、予約で埋まってるって事スか。いくら新年会シーズン、しかも土曜日夕方とはいえ、このガラガラっぷりと「予約でいっぱいです」という言葉のギャップにしびれた。

「何時頃だったら空きますか?」

もうこうなったら食い下がるしかない。ハバネロチキンとハバネロ鍋食べるためにこっちは入念にウォーミング阿婦してきたんだ。

「そうですね、20時半くらいでしたら」
「わかりました」

20時半にまたあのお店にトンボ帰りするかどうかはわからないが、とりあえず別の店に行くことにした。とはいっても、全く何も候補が無い。どうすっぺえ。

狭い地下への急階段を下っていく、ディープそうなタイ料理店を物色してみたり、インド料理店、マレーシア料理店を物色してみたり。いずれも決め手がない。「マレーシア料理って辛かったっけ?」「さあ?」なんて会話をしている。

そんな中、ふとおかでんが空を見上げると、雑居ビル4階になにやら怪しげな店があった。ベトナム料理のフォーベト、というお店だ。クリスマスツリーの飾りのようなチカチカ電球の装飾が怪しいだけでなく、なんだか薄暗い雰囲気で、雑居ビルの雰囲気も相まってとても妖しい。

「ベトナム料理・・・は辛くないよな、多分」
「多分」
「でも、お店の名前は聞いたことがあるんだよなー、フォーベトって。有名な店かもしれん」
「だったらもうそこでいいんじゃないの?注文するときに『できるだけ辛く』って言えばいいし」

いい加減お店の検討がつかなかったので、単に「おかでんが目にし、怪しく、かつ、おかでんが店名を知っていた」というだけの理由でフォーベトが次なる候補地として選ばれたのだった。

フォーベト店内

エレベーターで目指すフロアに到着してみると、あれれ、怪しい雰囲気などみじんも感じさせない生活感ある・・・じゃなかった、清潔感あるお店がそこにはありましたよと。

これには一同驚いた。

そして、奇麗なアオザイを着た(恐らく)ベトナムの人が「イラッシャイマセー」と言ってきたのでもっと驚いた。いや、ベトナム料理店だから店員がアオザイ着ていても何ら不思議じゃないんだけどね。でも、なんか場末のお店という外観だったので、あまりに普通なのでちょっと尿意が。トイレ行ってきても良いですか。

「5名なんですが」

と告げたら、「少々お待ちください」と言われひやりとしたが、無事に場所は確保できた。今日のスパイシーナイツはここを本拠地とすることに決めた。

ドリンクメニュー

今回のオフはあくまでも「スパイシーナイツ」であって、「麦酒飲み人種行動観察」ではない。とはいっても、オフ会参加のメンツってのはある程度固定化されているということもあって、双方のオフメンバーは似通っている。

即ち何が言いたいかというと、このスパイシーナイツにおいても麦酒好き比率が高い、ということだ。下戸のやっさんを除いて4名が麦酒大好き人間。

「こういうエスニック系の店に行くと、大抵ビールが凄く高いんだよな」
「料理がおいしくても、ビールが高いと途端に魅力半減になるよね」

なんて会話をしながら、まずチェックするはビールのお値段。

中ジョッキ・中瓶525円。うん、この系統のお店としては比較的低廉に押さえた価格じゃないかと。

もちろん、ずらりとならんだドリンクメニューには、「サイゴンビール」とか「バーバーバービール」といった地元ベトナムのビールもラインナップされている。しかし、われわれはそんなものには見向きもしないのであった。・・・だって、どうせ杯数重ねるんでしょ?地元ビールは「高くて、量が少ない」というのが相場。そんな効率の悪いものは飲めません。そういう、割り切り。

それにしても、前回訪問した知音食堂の青島啤酒1瓶280円は破壊的安さだったな。あれに勝るものは他にそう見つからないだろう。

ビールとakeさん
ビールとわたし。さん

「じゃ、とりあえず乾杯ー」

ということで、毎回思うことだけど何がとりあえずだかさっぱりわからないまま中ジョッキを皆で飲む。中ジョッキ、といっても結構デカいぞ。これはわれわれの作戦勝ちということで良いね?

わたし。さんがビールを飲んですごくうれしそうにしている。オフ初参加でニコニコしてくれるのは、主催者としてうれしいかぎりだ。何でも聞くところによると、毎晩ビール350ml缶を4,5本空けるんだとか。やるなぁ。

お店のメニューを吟味

お店のメニュー。

本当は、全てのページを写真撮影しておいて、後で「料理の写真」と突き合わせて「この日、何を食べたか」という記録を残しておくべきだ。

しかし、ページ数が結構多かったので面倒になってやめた。特に、こういう紙って室内灯の光の反射で一部色が飛んだりするので面倒。

よって、今回は何を食べたか全く料理名がわかりませぬ。写真だけでお楽しみください、とあらかじめ言っておきます、はい。

たかはしさんは全メニューを激写中

でも、全ページを写真撮影している人もいましたよ。たかはしさん。

相当苦労していた。

まるでクリスマスのような店内

ひとまず目に付いたものを注文する。

akeさんがアオザイの店員さんに「このお店で一番辛い料理って何?」とストレートな質問をぶつけ、さらに「他に頼む料理もできるだけ辛くしてください」とオーダーしていた。

店側からすると一体何なんだこいつら、と思ったかもしれない。うちは激辛屋じゃねぇ、と。いやまあ、そうなんスけどね、こちらもにも経緯というか事情っつーもんがありまして。その点ぜひご容赦いただきたく。

料理を待つ間、店内の様子を見る。天井は高く、開放的な作りだ。清潔感もある。席が密集して肩と肩がぶつかるような事もない。要するに、「普通の、ディープでないベトナム料理店」だ。

しかし、路上から見上げると、天井にあるクリスマスツリーのようなチカチカだけが目について、非常に胡散臭かったのだった。なるほど、店内で見るとこういう作りになっていたのね。

フォーベトの料理1
フォーベトの料理2

料理がやってきた。「できるだけ辛めにしてください。」というむちゃなリクエストをしたせいか、ちょっと赤みを帯びている料理。

本来お店に大して失礼なんだけどね、このお店の味を知らないのに「辛めに」なんて注文するなんて。でもすまぬ、今回は許してくれ。事情が事情なのだよ。

料理名?しらん。メニューの写真を撮影していないので、何が何だかわからない。

「スパイシー?」
「うーん、まあまあスパイシー」

フォーベトの料理3
フォーベトの料理4

引き続き出てくる料理の数々だけど、「料理名?しらん」「スパイシー?」「ベトナム料理としては頑張っている方では・・・」「あ、この唐辛子の部分はスパイシーだ」。会話が飛び交う。

唐辛子を別皿で注文

akeさんがええいまどろっこしい、とばかりに

「この上にかかっている唐辛子、これだけ貰うことってできます?」

なんてとんでもないことを店員さんに聞いていた。やるなあ。

そうしたら、できる、とのこと。うっそ、やってくれるんですか。

しばらくしたら、小皿に盛られた唐辛子が本当に出てきたよ。これには一同驚いた。そしてakeさんの突撃精神に感動した。

akeさんに敬意を表しつつ唐辛子をつまむ・・・ううむ、冷凍だぞ。ルイベ状態になってしゃくしゃくする・・・あ、これは結構辛い。スパイシー!

「ヨロレイヒー」とヨーデルを奏でるがごとく、「すぱいしぃぃ」と一同様々な音程と音階で声を出した。良い。これはとても良い。料理に混ぜても良いし、料理を食べた後、思い出したかのように唐辛子だけ口に含んでも良い。もちろん、単品で麦酒のつまみにしても良い。

「ようやくこれでスパイシーナイツらしくなったじゃないか」

案外単純なのね、うちら。唐辛子だけで決まるんか。

フォーベトの料理5

料理その5。唐辛子別皿でパワーアップしたわれわれにとって怖いモノは何もない。それ食べろ。

話し込む女性陣

「おかでんさんと対等に飲んでるakeさんが羨ましかった」と言っていたわたし。さんだが、別におかでんと酒を飲む事くらい大したことではないし、その日の余韻にもならんことはこの時点でご理解いただけたと思う。

そんなわけで、アワレみ隊OnTheWebのオフ常連akeさんからわたし。さんに様々なレクチャーが。料理が出てきたらまず写真撮影があるので、すぐに取り分けようとしてはいかん、とか限界まで飲め、とかそんな話でもしていたのだろうか。

この後、もう一度「赤ちり亭」にTELをしてみた。

「20時半くらいになったら空いていると聞いたんですが、今現在空席はありますかね?」
「申し訳ありませんがただいまいっぱいでございまして、21時頃になら御案内できるかもしれないのですが」

ありゃ、30分遅れてしまった。どうしたものか。

とりあえずわたし。さんが「知音食堂のシビレる辛さは未体験」と言うので、知音食堂を二次会の場に据えることにした。ただ、当然あのお店は繁盛店。夜の8時半にのこのこやってきて空きがあるなんてこっちだって期待してはいない。

「まっ、人でいっぱいだったら今回はフォーベトの巻、ということで良いんじゃないかな。知音食堂行けなくても、とりあえずお食事会としては成立したわけだから」

ということにした。

知音食堂が空いてた

で、ダメもとで行った知音食堂・・・

空いてた。

ほぼ満席だったが、気を利かせてくれた少人数のグループが席を移動してくれて、おかげでわれわれ5名が座る事ができたのだった。ありがたや。

「まさか知音食堂でスパイシーナイツやるとは思わなかったなあ」

ベトナムから急きょ四川料理に鞍替えだ。しかも、前回スパイシーナイツを開催した場所だ。

ただ、ここなら辛い料理に事困ることはない。フォーベトでは「唐辛子を丸ごとナマでかじる事によってスパイシーさを醸し出していた」わけだが、ここだったらそんな小細工は不要。

青島ビールで乾杯

とりあえずは青島啤酒で乾杯。

二次会を祝して・・・とかなんとか祝辞を述べたような気がするが、この際そんなのはどうでも良いことだ。

これ一本で280円は安い(2008年6月時点、380円に値上げされている)。これだったらいくらでも飲める。

「スパイシーなお店に入ったのは良いけど、ビールの値段がスパイシー過ぎてとてもじゃないがたくさん飲めない」ということはこのお店においてはありえない。

豆腐干の千切り和え

akeさんが「これはどうしても注文したい。スパイシーじゃないけど」と言いつついの一番にオーダーしたのが「豆腐干の千切り和え」。要するに、豆腐で作った麺をごま油であえてぱさつきを押さえ、その上に香草を散らしてあるもの。豆腐麺がおいしいし、アクセントとしての香草もまたよろしい美味。

ただし、パクチー大嫌いな人にとっては目の敵とされるであろう料理ではある。

オーダーから比較的早く出てくる料理なので、まずはこれをつまみつつ他の料理が来るのを待つ。

宮保蹄筋

辛い料理がやってきましたよ。

ぱっと見ると酢豚のようにも見えるが、肉に相当する部分が煮こごりのような、ゼラチンのようなものになっている。それから、当然唐辛子があちこちにちりばめられている。

宮保蹄筋。

日本名「揚げアキレスけんの辛味あんかけ」。

日本だったら、牛すじあんかけにしちゃうんだろうけど、中華料理の場合丁寧に肉の部分をこそげ落として、純粋にすじの部分だけにしちゃう。その結果、ぷりぷりの食感が楽しめるというわけだ。

唐辛子マーク3つがメニューには記されているので、店の中でもハイグレードな辛さを誇っている事になる。うむ、なかなか辛い。ビールがすすむ。フォーベトも良かったけど、ビールをぐいぐい飲るにはこっちが一軒目の方が良かったなあ。それに、フォーベトの名物である「フォー」を食べ損ねたし。

歌楽山辣子鶏

とはいっても、辛さの極みはやっぱりこれでしょう。

歌楽山辣子鶏。

歌楽山唐辛子と山椒の鳥肉炒め、と呼ぶ。

こいつのすごさは前回報告したとおりなので、再度レポートするのは割愛する。

もうね、分かりやすいの。複数のスパイスを調合して複雑な味わいを、なんてまどろっこしいことはいらないの。唐辛子、ずどーん。せいぜい、花椒のシビレる感じがアクセントにあるくらいで。

この唐辛子1本でビール1杯は飲める。一皿全部の唐辛子を食べたら、一体何杯飲めるんだろうか?

さすがに参加者一同、唐辛子に敬意を払って、唐辛子をがつがついく人はあまりいなかった。唐辛子の隙間から見える鳥肉をつまみ上げて食べる。

歌楽山辣子鶏にご満悦のわたし。さん

唐辛子だらけの料理の実物を見て、「おおー」と感動し喜んでいたわたし。さんであった。唐辛子を得意満面の笑顔で箸でつかむ。

その分、彼女のビールのペースも早い。大変によく飲んでいた。素晴らしい。

大干蝦仁

なんかいつの間にか「お口直し」みたいな感じで辛くない料理も注文されていた。

多分これは「大干蝦仁」だと思う。辛さマークなし。

そして、その奥にはakeさんが「もう一度食べたい」と主張した豆腐干の千切り和えが。

何でakeさんはそんなにも豆腐干を愛するのかというと、この店の近くにある「知音食品」で豆腐干を調達し、自宅で同じモノを作るんだそうで。そのため、味を今のうちに盗んでおきたいということだった。

まるで政治家みたいなポーズ

akeさん、しまいにはわたし。さんにも「自宅でできる豆腐干」講座を開き始めた。いろいろ自分で実験したなりのコツがあるらしい。わたし。さんはなるほどなるほどと聞き入っていた。

豆腐干同盟。なんじゃそりゃ。

結局、はじめがぐだぐだだったせいもあって、終わりまでぐだぐだ感は続いたオフ会となった。でも、何となく全体を振り返ってみると「スパイシー・・・かなあ」という感じにまとまったので、まあ良しとしよう。

メンバーの間で語られていたのは、「次回はスパイスの本場インド料理で勝負だ」ということだった。われわれはスパイシーとかなんとかほざいているが、結局唐辛子の辛さを追求しているだけではないか、と。もっとスパイスというのは奥が深いということを身をもって体験するためには、インド料理店に行くしかあるまい。

ただ気をつけないといかんのは、へたなインド料理店に行ったらカレーとナンとライスとタンドリーチキン系の料理しかないです、なんてことがある。そんなのでビール飲んでてもつまらんので、各種取りそろえた状態のお店で第五回目を開催したい。

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