一応「毎月開催」を謳っていた羊肉の会だけど、さすがに9月は「激辛グルメ駅伝」オフ会が毎週開催されていたので厭戦感が強かった。そのため、一ヶ月素通りして、10月の開催となった。
本来9月は、新大久保にある「羊の背骨を使った鍋」が食べられるお店を狙っていた。でも、それよりも魅力的な店がある、とファウンダーののっちょさんは言う。そこで出てきたのが、「牧羊人(むーやんれん)」というお店だった。池袋からやや西側、要町にあるお店だ。
店名からして羊を全面に打ち出しているお店だということがわかる。
実際、後になってwebサイトを確認してみると、「ひつじ料理専門」と銘打っていた。おおすげえ。
ここで「後になってwebサイトを確認してみると」と書いているのは、大げさでもなんでもない。お店の予約をしたのは僕自身だけれど、当日お店に着くまでこのお店のことは殆ど知らなかった。ワクワク感を楽しみたいので、事前情報を極力排除しているからだ。
このオフ会参加者全員にそれを求めるつもりはないけれど、僕はお店の情報を殆ど見ないで当日を迎えるようにしている。45歳にもなってくると、それなりの美味いモンは食べたし、それなりの食材にも出会ってきた。今足りてないと思っているのは、驚きと期待感だ。ネットで事前に情報を集めれば、今や疑似体験は簡単にできる。なので、極力そうならないように情報を遮断しておきたい。
だからといって、お店のコンセプトまでよくわからないまま当日現地に向かうというのはどうか、と思うけれど。
この日、参加者は6名。そのうち、初参加者が4名というのだからすごい会だと思う。「羊」という食材を題材にすると、これまで登場しなかった方々までをも惹きつけるらしい。
オフ会に初参加!というのは、結構勇気がいることだと思う。一旦えいやっと参加しちゃえば後は気が楽だと思うけれど。でも、4名もその一線を飛び越えて参加してくれたのは、本当に嬉しいことだ。ありがとう羊。そのお礼に、これから6名で美味しく食べるからな。
6名が要町のお店に集結。開始時刻は平日20時。
昔は、オフ会をやるのは土曜日、と決まっていた。そのほうが人が集まると思っていたし、僕自身がしこたまお酒を飲みたいので土曜日のほうが都合が良かったからだ。しかし、案外平日開催でも人が集まるものだな、というのを最近になって知った。勤め人の場合、しゅるっと仕事終わりにオフィスからお店に向かうというルートは案外アリらしい。
今回の参加者は、毎度おなじみのゆうどんさんと僕のほかに、ちみさん、ちみさんのお友達、さとちゃん、さとちゃんの奥さん。この4名は初参加。初参加の方が多いと、気合が入る。「面白くなかった」と思われないようにしたいからだ。でも、気合を入れようが入れなかろうが、お店はもう決まっちゃってる。あとは何を頼んで何を食べるか、それ次第だ。
店頭のメニュー。宴会コースが1,500円からあってリーズナブルすぎる。
1,500円だったら殆ど食べるものないんでしょう?と思ってしまうが、きっちり8品も出てくるのだから恐れ入る。1人前の量がどの程度かわからないけど、1品あたり200円以下。大丈夫か、おい。計算間違えていないか?
飲み放題が1,200円2時間なので、合計2,700円で幸せになれる。税込みでも3,000円いかない。要町、と微妙に池袋から離れている場所ならではの事情だろうか。でも、これだったらわざわざ要町にダッシュしてもいいと思う。
何しろ、1,500円コースなのに
「張飛の愛した黒酢羊」
「曹操の愛した羊炒め」
「関羽の愛した羊スープ」
なんてのが含まれているんだぜ。「三国志」を知っている人なら、名前を見ただけでひれ伏す大胆なネーミング。そんなわけあるか、なんてツッコむのはこの際なしで。
なんだこの大盤振る舞い、と思ってたら、前回羊肉の会で訪問した「中国茶房8(エイト)」の姉妹店なんだそうだ。あそこは狂気の沙汰とも言えるほどの大サービス価格だからな。合点がいく。
ちなみに2,900円コースになると「羊のもも肉丸焼き(4kg)」が出てきて、3,900円コースになると「羊肉の丸焼き」になる。おおう、羊愛好家のロマンそのものだな。
今回僕らは、あーだこーだ言いながらメニューを決めたかったので、コースは頼んでいない。でも、次回訪れる時は敢えてコースにして、要事前予約の羊肉の丸焼きをバーンと食べるのもいいよな。
羊骨をダシにしているラーメン、「羊羊羊骨ラーメン」も売りの一つらしい。なるほど、言われてみるとこれは食べたことがない。「お好みでスープにカレーを垂らして召し上がれ」というのも、魅力的なご提案だ。
今日の宴会のシメに!・・・と一瞬考えたが、いざ宴会が始まってみるとあれこれ飲み食いしてそれどころじゃなくなった。このラーメンにたどり着くためには、それなりの計画性と胃袋の空きを確保しておかないと。
2020年1月時点では公式サイトから表示が消えてしまったけど、このオフ会が開催された当時はサイトに 「食べるべき逸品」 と称する料理が7品並んでいた。まるで我々を挑発しているかのようではないか。こう言われると、全品食べないといかんのではないか?という気になってしまう。
で、その「逸品」のネーミングが相変わらず大げさだ。 「ゴビ砂漠羊スペアリブ」とか「劉備の愛した麻辣羊サラダ」 とか。劉備が愛してるわけねーだろ、と思ったりもする。でもまんまと、お店の策略に乗ってしまいこういったネーミングの料理を選んでしまう自分が悔しい。まるで諸葛亮孔明が仕掛けた罠のようだ。
写真は「羊肉串焼き」。これは別に昔の偉人から愛されたわけではないらしい。等しく庶民に愛されているからだろう。クミンがきいていて、うまい。
これが「劉備が愛した」とされるサラダ。
うん、劉備玄徳、お前俺と気があうな。桃園の契りを交わしてもいいぞ。
なんで上から目線?
牧羊人羊スープ。先程のラーメンのもとになっているものだと思われる。
シンプルな見た目だけど、これだけは案外お値段がする。1,380円。でも、かなりじっくりと美味い。
(つづく)
コメント