京橋 恵み屋 本店(02)

2004年03月19日
【店舗数:—】【そば食:284】
東京都中央区京橋

十割恵みもり大盛り

京橋恵み屋

小諸そばがんぎと2軒立て続けに蕎麦屋行脚。さすがにかきあげそば二連発は胃袋にずっしりときた。

正直、もうこれ以上食べる必然性は無かった。しかし、今回の食べ歩きのテーマは「立ち食い蕎麦屋の復権」。京橋恵み屋で再認識した、「立ち食い蕎麦屋もイケてるじゃないか」の思い。だからこそ、今回の行脚を企画したわけであり、最後に京橋恵み屋に行かないと締まるものも締まらないってわけだ。

・・・おっと、ズボンのファスナーが締まっていなかった。ちょっと待ってて。

よし。

何が「よし」なんだかわからんが、1分ほど有楽町駅前で躊躇した挙げ句、3軒目に向かうことにした。

「3軒目なんだから、今回は間違っても大盛り頼むなよ」と自戒する。こうやって声に出して自分をたしなめておかないと、この男は絶対に「あ、大盛りで」と言いやがるに違いない。ただでさえ京橋恵み屋のそばは盛りがいいんだから、そんな自爆行為は厳に慎まないといかん。

前回は石臼挽きそばを「限定」の言葉につられて食べたのだが、キシキシする独特の触感で違和感ありまくりだった。やはり、初めて訪れた店では王道のメニューを注文しなくてはいけないモンだな、と痛感した次第。今回は、店の名前を冠した「恵みもり」を注文することにした。

恵みもり

店内に入って、おねーさんに注文を告げる。

「恵みもり・・・大盛りで」

おい!おまえ!そうだ、そこのおまえだ。ちょっとこっちに来い。うーん、いい度胸してるじゃないか。俺の目を見ろ。なんで大盛り、頼んぢまったんだ?急に腹でも空いたか、ああん?

いや、あのー。もうこれは言い訳もなにもできないんですけどね、大盛りという言葉を発したかっただけなんですよ。盛りを多くしてくれ、なんてつもりはさらさらなくってですね。ホントですってば。自己満足なんですよ言語中枢の。その証拠に、「大盛りで」て注文した瞬間、ほわーんと幸せな気分になりましたもん。

わけのわからん言い訳だが、大盛りと叫んだ(実際、ちょっとだけ声を張り上げてしまった)当人があぜんとしてしまったのだから仕方がない。あぜんとしているのをしりめに、ご主人がそば玉を2個、プレスマシンに装着。ぷしゅー。にゅるにゅる。大量の蕎麦が煮え立つ釜の中に消えていった。嗚呼。

待つこと1分ちょっと、恵みもり(大)の完成。お値段、600円。立ち食い蕎麦屋の範疇から逸脱した高いお値段だが、これだけの量だから文句は無い。しかも、うまいときたもんだ。

それ、ずるずる。

ああ、美味いなあ。蕎麦の香りが気持ちいい立ち食い蕎麦屋って、他に代替がほとんどないからな、ありがたいことです。香りよし、味よし。これだけのいい蕎麦粉を使っておきながら、立ち食い(夜は立ち飲み)に勝負をかけているのだから面白い。この味だったら、座って食べるお店であっても十分いけると思うんだが。

でも、それだと面白くないか。やっぱり、立ち食いというラフなスタイルでありながら、これだけのおいしい蕎麦を食べさせてくれるというところにありがたみがあるわけで。

ずるずる。

もう少し、つゆが美味いといいんだけど。つゆは「もっと頑張りましょう」賞進呈。

でも、蕎麦がおいしいので、つゆ無しで食べてもいいや。ずるずる。

・・・

やっぱり十割蕎麦って、大量に食べるもんじゃないのかもしれない、と思った。二八のそばと違ってぼそぼそしているので、つるっと食べる事ができない。もそもそと食べているうちに、だんだん飽きてくるんですね。おいしいのに。これ、ちょっと気分的にもったいない。やっぱり、欲張らないで中盛り程度にとどめておけば良かったか。

これからも足繁く通うことになりそうなお店だ。ぜひ、チェーン展開してもらいたいところだ。しかし、チェーン展開したらしたで、良い蕎麦粉には数に限りがあるわけで、品質が落ちたらイヤだな。今のままでこっそりと営業してくれた方がありがたいかもしれない。