ばんやのメニューと5人の対決【2016年12月】

料理1

第一回選択希望選手は11品。これでも「まだまだお手並み拝見」程度だ。

注文してからわずか数分で、次から次へと料理が到着しはじめた。さあ、食べていこう。

注文票をいちいちカメラで撮影しておくのは、実際に料理が到着した際に「・・・これ、何だっけ?」「さあ?」となることを防ぐためだ。あれこれメニューがあるなか、いろんな注文をしているとついつい頭がぼーっとしてしまう。これがサバなのかマグロなのかサーモンなのか、程度なら判別は付くが、見慣れない魚が多いので判別は難しい。

・・・で、これはなんだっけ?牛カツ?

いやいや、何でここまで来て牛カツを食べないといかんのだ。

これは「マグロカツ」だ。お値段は1,200円と結構割高。しかし、かなり分厚いので食べ応えがある。

とはいえ、一人一切れで終了なんだけど。

「物足りない!」と思わせるくらいの量が、ばんやではちょうどいい。物足りない分、別のメニューを頼んで食べることができるのだから。何しろ、メニュー数は無尽蔵にある。いくら食べても、食べ足りるということはない。

料理2

「これ、なんだっけ?」

刺身六点盛。1,450円。

量はさほど多くないけど、じゃあ居酒屋で六点盛を頼んだらいったいお値段はどうなるの?と考えると、これでも安い。

アジの活き造りをはじめとし、マグロ、イナダ、ヒラメ、ショッコ、サワラといううれしい組み合わせ。スーパーの鮮魚コーナーで売られているお刺身盛り合わせとは顔ぶれが違う。あっ、ショッコさんちわーっす。おうわさはかねがね聞いておりました。

料理3

イカかき揚げ、600円。

押しも押されぬばんやの定番メニュー。

うまいとは思うんだが、量が多くて腹にたまる。たまねぎの甘さを楽しんでいる節もあるし、ばんやでガッツリあれこれ頼むんだったら、敢えて避けてもいいメニューだと僕は思っている。

しかし、ここを訪れるたびにこの「美味なる定番」を頼む人がいるので、結果的に毎回食べている。そして毎回満足している。なんだ、結局僕だって食べたいんじゃないか。

このかき揚げは、イカのやわらかさが秀逸だ。火が入ってゴムのように固くなったイカだと頂けないが、ここのイカはやわらかい。歯が弱いご高齢の方でも食べられるんじゃないか、というやわらかさで、それゆえにうまみをグイグイを満喫することができる。

なんやかんやで結局おすすめ。

料理4

スルメイカ刺、1,000円。

「あれこれ食べたいので、イカ料理は1品だけにしたい」というなら、敢えてかき揚げよりもこちらを推したい。スルメイカ刺。

活きのよいイカのこりこり感がたまらない。都心の海鮮居酒屋で頼んでも同じものはたべられるだろうけど、値段はもう一回り高くなるんじゃあるまいか。

あとこのお店の場合、イカのワタも添えられているのがいい。ワタを澄んだイカの身と合えつつ食べると、濃厚なうまみが広がって大変によろしい。清酒を飲む人なら、たまらんと思う。

料理5

アジなめろう、900円。

房総半島の定番、なめろうも避けて通れないメニューのひとつだろう。会席料理のお店に入っておきながら、「パエリアください」とオーダーするのが筋違いであるように、房総半島に来たからにはなめろうを食べたいところだ。

愛おしくて愛おしくてたまらない、というほどなめろうが美味というわけではないけれど、普段の生活では口にしないものだ。今日くらいは存分に食べようではないか。特に僕のように「酒を飲まず、飯を食う」人にとっては、なめろうオンザライスは勝利の方程式。

料理6

金目鯛刺、1,500円。

伊豆半島、特に東伊豆での名物である金目鯛。ばんやでも扱いがある。僕なんて、東伊豆で金目を食べるよりもこっち(房総半島)で食べていることのほうが多い。東伊豆の金目はすばらしいものだけど、お値段もちょっとすばらしくなる。

煮付けにすると最高の金目鯛だけど、刺身にだってする。刺身を食べると「うーん、煮たほうがよりおいしい気がする」と思えるが、生の金目なんてそんなに食べる機会がない。だからこそ、こうやって刺身を食べるとうれしいものだ。

料理7

「伊勢海老、食べたい!」

参加者の一人、おやびんが叫ぶ。おう、そうきたか。普通、こればっかりは遠慮して「見てみぬふり」をするメニューなのだが、誰かが口火を切ってしまうともう止まらない無視できない。そんな恐れ多い、誰もが知ってる高級食材だ。

しかも、「活・伊勢エビ刺 量り売り」とメニューボードには書いてある。おう、値段が明記されていないのか。

店員さんに聞いてみたら、伊勢海老には大小サイズがあるので、一匹おいくらではなくグラムいくら、という売り方をしているのだという。とはいってもねえ、伊勢海老ってその体の半分くらいがごついヨロイカブトでできている。仮に500gあります、といわれても果たして食べられる部分ってどれくらいあるんだろう?

しかしこういうのは「ノリ」と「声の大きさ」の勝利だ。「じゃあ、お願いします」と即答で決定。中くらいのヤツを1匹、とかいうオーダーのしかたをしたような記憶があるけど、正確には覚えていない。お値段?それも覚えていない。確か4,000円だったか、5,000円だったか。うひゃー、さすがの伊勢海老様、貫禄のお値段。

これもまた、団体でばんやを訪れているからこそのオーダーだ。一人とか二人だったら、到底頼めるものじゃない。「どうせみんなで割り勘だし、一人あたりの負担は少ないでしょう?」という「甘い見通し」が結果的に勇気をもたらしてくれる。

その結果がこれ。見よ、イセエビちゃん!

案の定、食べるところは少ないけど。

伊勢海老アップ

参加者の一人、さみさんは大きな一眼レフカメラを持参していた。「レンズ一本で10万円、20万円はする」といったものを何本か携行しての、かなり本格的。

そんなさみさんが、いったい何を望遠で撮るんだ?というくらい大きなレンズで、料理を激写している。まさに、激写。シャッターが落ちるつど、カシャー!と派手な音が鳴る。とても気持ちいい音で、ああこれはカメラマンはエクスタシーだろうな、と思う。

しかも、一回につき何枚も撮影するため、カシャー!カシャー!と音が何度も響く。これを「激写」と形容せずしてなんと呼ぶ。

その成果がこれ。

鬼気迫る伊勢海老さんこんにちは。

伊勢海老

伊勢海老なんて殻ばっかりで食べるところは少ない。でも高いのでまったくけしからん・・・

と思う僕がいました。でも、いざ食べてみると、このブリンブリンな肉厚さは他に変えがたいんだよなあ。うまいったらありゃしねぇ。

このうまさに替えがきかないからこその高いお値段なのだろう。くっそー、悔しいけどうまいぜ。うまいけど高いぜ。

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