ばんやのメニューと5人の対決【2016年12月】

料理8

みんなー、そろそろお魚には飽きてきただろう?ナゲットがきたよー

んな馬鹿な。これは「黄金ふぐ唐揚げ」、800円。

最初のうちはメニュー名を覚えていられるのだけど、食べ進めているうちにわけがわからなくなる。料理がテーブルにひしめくので、混乱してくるからだ。「マグロカツ・・・いや、あれはもう食べ終わったっけ」とか、「カサゴ唐揚げだったっけ?」みたいな感じ。さすがに、この料理を見て「刺身六点盛」と勘違いはしないけど。

この界隈の東京湾岸には、「黄金アジ」などと呼ばれる瀬付きのアジが時折獲れる。しかし、ふぐにも「黄金」があるというのは初めて聞いた。

とらふぐだったらかなり高いと思うが、800円でこのボリュームなのだから違う種類のふぐなのだろう。いずれにせよ、ふぐは唐揚げに限る。唐揚げのふぐは相当にうまい。全員、ほくほく顔でいただく。

料理9

折角だからカマを食べたい、という声があったので頼んだのが「マグロかま焼き」、1,200円。

ばんやの「かま焼き」は、「いやもう、そこは既にカマではない部位ですぜ?」というくらい大胆にカットされている特長がある。ひもじい思いをしながら、骨の周囲の肉をこそげ落とす・・・という思いはもうバイバイ。箸でごっそり、肉を掴み取ることができる。それがばんやのカマだ。

今回のかま焼きは、そこまで「身をほじり放題」なカットではなかったけど、1,200円のお値段にふさわしい豊かなボリュームなので大満足。それにしてもこのマグロ、どこ産なんだろう?

以前、保田漁港では水揚げされないであろう鮭がメニューに載っていたこともあったし、今更マグロごときで驚いてはいけないのだろう。

料理10

エンザラ煮物、700円。

エンザラとわれわれが始めて遭遇したのは、2013年のばんやお泊りオフのときだ。

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このときのメニューには、「黒カマス科エンザラ煮」と書かれていて、それがやけに珍しかったものだ。なので、みんな早口言葉のように「クロカマスカエンザラニ」を連呼し、面白がって食べた。肝心の味は・・・まあまあ。

今回もそのエンザラさんがメニューにいたので、2013年を知る参加者の一人が、「エンザラを・・・」と注文していた。もちろん、若干のニヤニヤを浮かべながら。

エンザラは、皮の食感が独特なのか、細かく切れ目を入れているのが特徴。これは昔から一貫している。不思議なラテアートを見ているかのようだ。

料理11

カサゴ唐揚、900円。

ばんやの料理は安くて量が多くて大変結構なのだけど、その分盛り付けはシンプル。色気、というのは期待してはいけない。色気が省略された分、きっちりお値段に反映されているから許して。

で、このカサゴさん、横倒しになって「ウゲー、死んじゃったー」という風情。

爪楊枝

ごついカメラを持参していたさみさん、このカサゴを見て、無言で爪楊枝を手に取った。何をするのかと思ったら、カサゴの背面に爪楊枝を何本か突き刺し、カサゴが斜めに起き上がっているように小細工を施した。

びっくりだ!そうか、単に「出てきた料理を撮影する」んじゃなくて、こういう脚色もありなのか!これまでの僕は思いつきもしなかったやり方なので、感心するやらなんやら。

で、カメラからは例のごとくカシャ!カシャ!と大げさな音が。

「殺人事件の現場かな?」
「まあ、ある意味間違ってはいない。死んだのは魚だけど」
「死因・油でからっと揚げられた」

二回目のオーダー

もちろん第一巡で終わる連中じゃない。お互いをたきつけあい、「今頼まないでいつ頼むんだ?遠慮なんてしていたら後悔するぞ!」とけしかけつつどんどん注文票を書いていく。

第二回目は、料理7品を注文した。おっと、お酒を飲んでいる人はレモンサワーの追加注文。

一巡目では選ばれなかった、ちょっとマニアックなものが中心に選ばれている。

そうこうしているうちに、隣のテーブルのお客さんたちはどんどん食べ終わって立ち去っていく。で、全く別のお客さんが空いた席に着席し、食べ始め・・・

われわれは別に酒盛りをしているわけではない。お酒をたしなんでいる人はいるけど、せいぜい1~2杯といったところで、飲んでいない人のほうが多い。それでも、食べるのがほかのテーブルと比べて遅いのは、単にアホみたいに注文をしまくっているからだ。

料理12

たこガーリック、700円。

たことにんにくチップを和えたもの。「煮物」とか「揚げ物」といったジャンルに分類するのが難しかったらしく、メニューボード上では「一品料理」というなぞのジャンルに分類してある逸品。

さすがにこれを一発目のオーダーで頼む気にはなれない。「名脇役」という立場で、オーダーしたい。

完全に酒の肴、という風情。ご飯のお供にしては癖が強い料理だ。

料理13

漁師のまかない丼、1,200円。

昔はこんな俗っぽいメニュー名の料理はなかったと思う。色気づいたな、ばんや・・・!と思うが、実際こういうネーミングをされるとついつい頼みたくなってしまう。

要するに、いろいろな刺身が盛り込まれた海鮮丼。中に何が入っているのかと調べてみたら、イナダ、コショウダイ、ビンチョウマグロ、ウスバハギの4種類が漬けになっていた。

料理14

ゆでサザエ、750円。

そういえばばんやでは、貝の種類が少ない。「貝」というジャンルでメニュー表の一角を担ってもよいのだけど、そういう水揚げは保田漁港ではあまりやっていないのだろう。

サザエといえばつぼ焼きだけど、ゆでたサザエもよきもの也。コリコリ感がひたすら楽しい。

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