第12夜:四川料理/龍門@東京都品川区上大崎
[2017年06月10日]
過去11回、「アワレみ隊OnTheWeb」のオフ会として開催されてきた「スパイシーナイツ」。辛いものを食べてダクダクと汗をかこうぜ、というヘルシーかつ最先端をいくイベントだ。いろいろなオフ企画があったけれど、シリーズ化してもっとも回数を重ねているのが、これ。それだけ僕自身が辛いものを食べたいし、また、付き合ってくれる仲間もいる。
筋トレと一緒で、辛いものをしばらく食べていないとガクッと「辛さ耐性」が落ちる。先日久しぶりに辛い料理を食べて、半日後におなかを壊して悶々とした時間をトイレで過ごす羽目になった。そこで「あ、いかん、辛いのを仕込まなくちゃ」という気になった。
ちょうど、スパイシーナイツ常連のまゆみさん、相方さんから「目黒にある、龍門というお店が気になる」という提案があった。ならば渡りに船だ、そこにしよう。
目黒駅前徒歩1分はダテじゃない。本当に駅前にお店がある。
この龍門、昔は大崎広小路にあった。以前一回だけ訪問したことがある。
グルメ雑誌「dancyu」にも乗るほどの有名実力店だ。
お店は狭い階段を下った、地下一階にある。こういう秘密めいた雰囲気、好きだ。
名物は「よだれ鶏」。
よだれが出るほどうまい、という冷菜。とはいえ、冷菜の段階ですでに辛い。スパイシーナイツであるからには、これくらいでなくちゃ。よっしゃー、うまそうなものを目の前にすると、「唾液が口にたまる」とはよく言うけど、今は「胃袋に胃酸がたまる」感覚があるぞ。
すでに受け入れ体制オッケーだぜ。胃壁保護完璧。むしろ、はやく食べないと胃壁が胃酸でやられそうだ。
今回はまゆみさん、相方さん、そして「辛いものは得意ではない」というよこさんが参加。合計4名。大皿料理を旨とする中華料理において、4名というのはあれこれ料理を頼める人数で都合がいい。
ただし、先程からしきりによこさんが「辛くないもの、頼んでもいいっすよね?」と予防線を張っている。もちろんだ、罰ゲームをやりにきたのではない。
「俺の酒が飲めないのか」という酔っぱらいのノリとは違って、辛いもの好きは「この辛さも食べられないのか?いいから食え、食え」と強要しないと思う。安心してくれよこさん、テーブルの上が真っ赤な料理で満たされていないと不満、ということはないから。
まずはビールで乾杯。僕はノンアルコールビールで。
名物よだれ鶏。
鶏もうまいんだが、どちらかというとたれがうまいんだよな。
「このタレ、持ち帰ることができないかなあ?」
「タレだけ売ってくれないだろうか?」
そんな会話をヒソヒソしてしまうくらい、うまい。油と唐辛子とゴマでできてるかのようなタレだけど、これさえあれば牛豚鶏なんでもあうし、御飯にかけてもうまい。野菜のドレッシングにしてもうまいと思う。最強だ。
きゅうりが「箸休め」として控えております。
麻婆豆腐。
ほらこれは大丈夫、お店によってはどす黒い油に豆腐が沈んでいるような、すごい外観の麻婆豆腐があるけど(僕はむしろそういうのが大好き)、ここのは健全な見た目だ。
「これなら辛くないから大丈夫」
と悪魔のささやきをよこさんにするが、「そんなわけないじゃないですかー」とすぐにバレた。
とはいえ、このお店は「激辛」を売りにしているお店ではない。全体的に辛いけど、シビレて口が麻痺したり、辛くて汗がとまらなくなったり、ということはなかった。辛いものが得意とはいえないよこさんも、ひととおりは食べられたようだ。
麻婆豆腐うまし。みっちり具が多いのもいいぞぉ。
これ、なんて名前の料理だったか忘れた。
しかし、花椒と唐辛子がたっぷりと炒めてあって、いかにもうまそうだ。
「いかにも辛そうだ」と形容しないのです。そりゃそうです、こういうのを食べたくて「スパイシーナイツ」を開催しているのです。
おっと、唐辛子だけよけてあるぞ。
でも、すでに中華鍋で炒められている際に、存分に唐辛子エキスは料理全体に染み渡っており、「焼け石に水」状態ではある。
四川の唐辛子料理といえばこれ、辣子鶏。鶏の唐揚げを、唐辛子と花椒と一緒に炒めたもの。うまいんだな、これが。ビールのつまみによし。ご飯のおかずにはあまり向かないと思うので、酒飲み向けの料理だと思う。
「唐揚げだけを選んで食べるのは素人。通は、唐揚げを食べないで、むしろ唐辛子と花椒だけをより分けて食べる」
とかいって、パクパク食べる。鶏肉の味わいが唐辛子に移っていて、うまい。でも、さすがにそれはやせ我慢だと思うので、唐揚げも一緒に食べよう。
四川風のチャーハンだったと思うけど、名前は忘れた。何やら不穏な赤色。
箸休めのきゅうりが底をついたので、次に空芯菜を発注。空芯菜炒めも、店によってはにんにくと唐辛子がガッツリきいていて、辛くて刺激が強い。しかしこのお店はマイルドで、箸休めに十分。
ざっとスパイシーナイツで食べた料理を紹介したけど、いずれも美味しいお店だった。
やはり、四川料理店というのは選択肢が沢山あるので楽しい。辛いものもあるし、辛くないものもある。分厚いメニューをめくる楽しさがある。
とはいえ、このスパイシーナイツ、四川料理に偏りすぎている。そろそろ、違うお国の辛い料理を目指しても良さそうだ。
どこかに、「何を頼んでも辛い、インド料理屋」ってないものだろうか?スパイス大国インドがいままで一度も対象になっていないのは、一品二品は辛い料理があっても、何品も頼むとなるとネタ切れになってしまうからだ。
スパイシーナイツ、だらけた生活を一喝する良い企画だと思う。3ヶ月に一度くらいのペースで、開催できるといいなあと思う。仲間募集中。次回は・・・9月くらいかな?
(2017.06.10)
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