粟島[自称下見]旅行

島一周の船

写真が多いと、必然的に文章を長くしないとweb上でのバランスが悪い。だから、何の変哲もないお散歩に過ぎなかったにもかかわらず、延々とその描写が続けてしまった。いや、反省しております。読んでいる方も辛いだろうなあ、なんて書いていて思ったもん。 ・・・という反省がありながらも、すまん。これから先も写真が多いぞ。調子に乗って写真をとりまくってしまったんで、ちと冗長な文章になるのはあらかじめ宣告しておきますです。(結局全然反省していない)

船にのるばばろあ

2時間ちょっとかけて内浦地区に到着してみると、まさに今出発せんとしている観光遊覧船「シーバード」が眼前に停泊していた。「おお、これぞ神の啓示!乗らないわけにはいくまい!」と満場一致で飛び乗ることにした。お値段、1200円。70分の旅行の始まりだ。

このシーバードは船内にちゃんとした椅子席があるのだけど、われわれは敢えて甲板に陣取ることにした。「風を感じたいのだよ、風を。」カッコいいんだかダサいんだかわかんない言葉をついついつぶやく。

船がぷーっという汽笛を鳴らし、出航した。ちょっとやる気がないような感じがまた良い塩梅だ。この船に乗船していたのは、僕ら3人とあとおじちゃんが1人。なんとものどかなもんだ。どう考えても採算があわないような気がするが、まあ観光客が気にするような話じゃないだろう。とりあえず、ゆったりとした船旅ができるということでありがたい限りだ。多分、夏にまたこの船に乗ったら、溢れ返らんばかりのお客になるのだろう。

海から見た粟島

船は結構容赦のないスピードにまで加速していった。「70分で島一周かあ、その程度でまわれちゃうということは、やっぱり島が小さいからだな」と思っていたのだが、それは一つの要素に過ぎず、船がスピード出してがんばっているから70分で一周できるということを思い知らされた。

やがて、船は内浦地区のキャンプ場沖を通過。

「んー、わかるか?」
「・・・わからん」

今回の船旅は「キャンプ候補地を沖から視察する」ということが主目的だったんだが、キャンプ場・・・といったところで、しょせん平坦な砂浜。何が見えるっていうわけでもないのであった。せいぜい、その手前にあるテトラポットが見えるくらいで。

内浦キャンプ場、通過。

「ああーっ待ってーっ!」

八幡鼻通過

15分もすれば、船は島に沿ってゆっくりとカーブを取り始めた。もう南端についたらしい。さっきまで僕らがえっちらおっちら言いながら歩いてきた距離をたったこれだけの時間でクリアしてしまうのだから、悔しいったらありゃしない。「これだから文明の利器ってのは!」・・・おいおい、怒るこたぁないだろう、カネ払って乗ってるんだし。

八幡鼻を通過するときは、「どうだ」といわんばかりにぐわーっと旋回。ちょっと踏ん張っていないと、海に落とされそうだ。この船長さん、どうも「可能な限り岸に近いところを」というコンセプトで操縦しているらしい。おかげで、乗っているお客は結構ハードだ。でも、周遊船たるもの、こうでなくっちゃいけない。

八幡鼻を海から眺める

八幡鼻を粟島西側の海から見たところ。一度鞍部まで降りて、再度登ったところが展望台になっている。夕暮れ時になると、日本海にずどんと太陽が沈むのが見られてとても素敵らしい。ぜひまた来てみたいところだ・・・が・・・30分かけててくてく歩くのはちょっとだるいなあ。

粟島西側の海に来ると、波がちょっと荒くなった気がする。西と東では、潮の流れが違うようだ。なるほど、こりゃ西側の海岸が断崖になるわけだ。

八幡鼻をバックに

しばらくすると、船はスピードを落としてきた。その先には集落が見える。釜谷集落だ。ここで10分停泊するらしい。

しかし、あらためて海からこの集落を見て思うのだが、やっぱりよくもまあこんなところに集落を作ったもんだ。波が強いもんだから、一生懸命防波堤を増強工事している真っ最中。そうでもしないと、嵐の時には高波が押し寄せてくるのだろう。人間は自然に精いっぱいの抵抗をしないと生きていけないのだろうか?いや、そういう自然に逆らう事をやるチャレンジスピリットが、今の今までの人類の発展に寄与してきたんだろうか、なんて、ちょっとまじめな顔になってかんがえてしまった。

釜谷港

船はしずしずと釜谷港に到着した。港、といっても防波堤に着岸しただけでいかにもそっけない。何かないのかねえと思ったりもするが、これが自然体と割り切ればごてごてとした装飾なんて必要ない。

釜谷港を眺める二人

でも、10分の間客が乗るワケでもなく、降りるワケでもなくただ何もすることができず時間を過ごすだけだった。もう少し集落寄りに着岸してくれれば、10分を使って集落散策だとかジュースを買ってくるとかできる。でも、着岸しているところは防波堤の先の方。うーむ、何をしろというのか。

海は至ってきれい。とても湾内とは思えないきれいさだ。海底まで何メートルあるかはわからないが、港ということもあるし5mはあるだろうか。その海底をはっきりと見ることができる。魚を探すが、どこにも見あたらず。どこに行ったのだろう。粟島といえば魚影が濃いという印象を強く持っているので、海中をひょいと除けば魚魚魚、って状態かと思っていたのだが。まあ現実ってのはこんなもんだろう。7月のキャンプ本番のときは、「へへーん、魚なんて居眠りしてても釣れるもんね」とナメた装備で行くと痛い目に遭いそうだ。それなりの装備は用意しないと。

粟島の西側を疾走する

またもや「ぴーっ」という汽笛と共に、船は出発。今度は島の北半分ということで、われわれの未知体験ゾーンに突入だ。あちこちに岩礁があって、その全ての岩に釣り人がへばりついている。おいあんなところに居ては波が来たらやばいじゃないか、という恐るべき場所にまで人がいる。なんか、我慢大会か罰ゲームか、という様相だ。そうじゃなけりゃ、難破船から逃げてきた人がかろうじて無人島に到着した、って感じか。でも、あんな磯釣りって女性は絶対にできないよな。トイレなんかあるわけないし。男性はその点、強い。

とかなんとかいってるうちに、釜谷キャンプ場の沖を通過。

「・・・・・・。」

やっぱり何がなんだかわからんかった。はい、お仕事終了。

アワレみ隊3名

さすがに岩礁がごろごろしている場所だけある。波がどんどん強くなってきた。船がぐらぐら揺れ、これはなかなかスリリングだ。このありさまを見て、「よし、セルフタイマーで写真を撮ろう」と急にチャレンジャーな事を思い立った。三脚を立てて写真撮影。三脚がずずずっとずれるやら、肝心の被写体が揺すられるやら、なかなか大変だったが写真は見事左の通りに。僕(右の男)の上着の裾がぺろーんとめくれ上がっているのが見えるだろうか。いかに風が強いか、って証明だ。・・・で、危険を冒して写真を撮ったからどうだって事は何にもないんですけどね。

船の波

海からの粟島西海岸も素敵だが、これは陸の高台から見てもこれまた絶景だろう。サイクリングはキツということだが、粟島に行ったからにはぜひやるべきだろうね。水陸両方せめて、初めて攻略したことになるに違いない。

粟島の北端を通過すると、風は途端に大人しくなり波も穏やかに。このギャップは一体何なんだろう。ホント不思議だ。そのためか、海岸線もさっきとはうって変わってなだらかになっている。こうなると、特に何も見るべきものもなく、「ああ船旅は終わりにけり」という感じだ。とか何とか言ってるうちに、あっという間に内浦港に到着。いや、70分たっぷり楽しませて頂きました。ごっつあんでし。

鳥居

せっかくだから、内浦地区をちょっと散策をしてみることにした。すると、港湾事務所の裏手にある火力発電所脇に、岩山がぽつんとあることが分かった。周りは海水に囲まれている。どうやら、以前ここは海岸だったのだけど、粟島開発に伴って埋め立てられたようだ。そのため、この岩礁だけ陸に閉じこめられたというわけか。弁天岩という名前が付けられているらしく、今は鳥居まで建っている。せっかくなので記念撮影することにした。

が、撮影された「記念写真」は左の通り。何がどう記念なのか?確信犯でジャンプしているしぶちょお(中央)、しぶちょおにつられて遅れ気味にジャンプしているばばろあ、そして一番情けないのが鳥居の向こうで写真に写ろうとしたが、間に合わず「走っている後ろ姿」しか写らなかったおかでん。みんなアホだ。

内浦のおみやげ物屋を冷やかしたりしてぶらぶら歩いてみたが、致命的に「食料品」の量が少ないようだ。おみやげ物屋の片隅に食料品を取り扱っているというパターンがほとんどだ。キャンプをやる場合、現地調達にはあまり期待できないのかもしれない。後で宿の人に聞いてみたら、「マリンストア」というお店1軒くらいしか買い出しは期待できないらしい。あっ、しまった。今この文章書いていて気づいたが、肝心のマリンストアを下見するの、忘れてた。失態!

粟島の観光ガイドブックを後で調べてみると、この内浦地区には雑貨などを売るお店が4軒、食堂が3軒、売店(おみやげ物屋?)が5軒、居酒屋が2軒、浜茶屋が2軒と、なんとビアガーデンが1軒あるらしい。うん?食堂なんてあったっけ・・・と記憶をたどってみたが、特に思い当たる節がない。夏以外は開いていないのだろうか。それにしても、ビアガーデンという言葉に今僕は相当くらくらきている。これだけの為にキャンプ地を釜谷じゃなくて内浦に変更しちゃおうかしらん、なんて不埒な事を考えてしまった。ああ、灼熱の海とたおやかな海と、ビアガーデン!たまらんなあ。(妄想)

崖の上

釜谷まで歩いて帰るのも面倒なので、宿に電話をして内浦まで車で迎えに来てもらった。その道中、宿のおっちゃんに「7月にまたキャンプでここに来る予定があるんですよ」と言ったら、「ならキャンプ場に連れていってあげる」と言われた。言ってみるもんである。

連れてこられたところは、島周遊道路の崖の上。「おい、ここはキャンプ場ではないだろう」と不安そうな顔をするわれわれに、おっちゃんは「海がきれいに見える場所だ」と自信満々に紹介。あ、そういう事だったのか。おっちゃんはわざわざキャンプ場以外にも、見所スポットをガイドしてくれていたのだ。

確かに、きれいだ。海よし、岸壁よし、そして沈み始めた海よし。でも、おっちゃんは言う。「朝が一番海がきれいに見える」と。なんでも、朝だと太陽の光が海面で反射しないから、この高さ(標高70mくらいはある)からでも、海底がよく見えるんだそうな。都会暮らしの人間からすると、信じられない話だ。(僕は普段、東京のお台場の海を眼下に見下ろすビルでお仕事をしているもんで・・・)

キャンプ場看板

続いて、これが本題のキャンプ場だ。さっきのビューポイント行きは、やたらと遠くに車を走らせるもんだから「うわ、キャンプ場ってめちゃくちゃ遠いじゃないか」とビビっていたんだけど、実際のキャンプ場はそれほど釜谷集落から遠くない場所に位置していた。・・・といっても、歩くと10分では収まらない距離には違いないのだが。

キャンプ場といっても浜辺

車を止めて、早速念願のキャンプ場に行ってみた。第一印象は、ずばり、「せ、狭いなあ・・・」だ。本当に狭い。浜としての横幅が無い上に、海がすぐそばまで迫っている薄い浜。これを狭いと形容せずしてなんとする、というくらい狭いのだ。

どう見ても、これでは波が荒い日はピンチだ。天候が崩れてきたら、丘に逃げる準備をせねばなるまい。

あと、このキャンプ場は内浦のキャンプ場と違い、石ころだらけの浜だった。太陽で熱くなった砂浜を裸足で駆け回る、というシチュエーションはとてもじゃないが期待できない。サンダルは必須だ。

砂浜には、キャンプ客が1名いた。デッキチェアで居眠りをしている。2帳テントが張られていたので、もっと人数は多いのだろうが、買い出しにでも出ているのだろう。それにしても、この2帳のテントだけでも相当キャンプ地としては圧迫感がある。真夏のキャンプシーズンになると、ここは一体どうなるのだろう?と不安になる。

・・・と思ったら、釜谷地区のハイシーズン時の混雑ぶりを見事写真に収めているサイトを発見。

村上商工会議所
「小さな島の大きな自然。あわしま。」
//www.mu-cci.or.jp/ka/awasima/ka04.html (リンク先現存せず)

えらいこっちゃ。どっかの新興住宅団地になってしまってるではないか。隣のテントとの感覚が1m程度。うーん、粟島に来ても人混みをかきわけないといけないのかなあ。この写真と釜谷キャンプ場の実物を見て、なんとなくこのキャンプ場に対する意気込みって相当へこんでしまった。

水道完備

水道は、内浦地区同様完備されていた。山からのわき水が常に流れている。水はなかなか冷たく、ありがたい限りだ。

キャンプ地を検討するばばろあ

島生活ってのは、大抵水に苦しめられることになる。過去、アワレみ隊も2回の島合宿それぞれで水不足に苦しめられた。その点、この粟島はなんと便利がいいのだ。野趣を残しつつ、利便性だけは追求。うむ、素晴らしい。あともう一つ欲を言わせてもらえば、釜谷地区にキャンプ客用の食料品屋があればいいんだけどねえ。冷えたビールが買える、自販機があればなお良し。・・・って、それは期待しすぎか。

トイレまで完備

ここにはトイレも完備なのである。木造で、清潔に管理されていて非常に好感度高い。これなら、女性でも気軽に使うことができるだろう。キャンプ場ではないところで天幕生活を送ると、どうしてもトイレがないために女性は二の足を踏むことになる。だけど、この粟島だとそういった心配は全くないと言っていいだろう。ん?そういえばここはキャンプ場だっけ。

そうか。今気づいた。今回、アワレみ隊の公式キャンプでは、初の「キャンプ場を使った天幕合宿」ってことになるのだな。うーむ、感慨深いなあ。。。

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