日本分断作戦
日 時:2001年(平成13年) 11月02日~03日(一泊二日)
場 所:国道152号線
参 加:おかでん、しぶちょお、ばばろあ
このサイトに文章を書くようになって久しい。いくら自分が書いた文章とはいえ、膨大な量の中にどんどん埋もれていき、そして忘れ去られていく。同じネタや言い回しを二度三度と使ってしまうような恥ずかしいことは、ざらだ。
いろいろな企画やネタをやってきた。その中で、特にインパクトに残っているのが「思考回路のリボ払い」に出てきた「やっぱり地図は手放せない」企画だった。これは、昭文社が出しているロードマップ「MAXマップル」の地図上にちりばめられた解説文に突っ込みを入れるというものだったのだが、探せばいろいろヘンな解説文が出てきて相当に愉快だった。
なぜインパクトに残っているのかというと、国道152号線で長野県と静岡県の県境にある「青崩峠」のところに注釈がついており、「あまりの崩落の激しさに日本のトンネル技術が敗退した峠」と記されていたからだ。見ると、確かに国道を表示する赤い道路は青崩峠のところでぷっつりと途絶え、峠から随分離れたところでまた何事もなかったかのように再開している。
階段国道、という言葉がある。その名の通り、国道なんだけど人しか通れない階段になっている。青森県の竜飛岬にある。
海上国道、というのもある。フェリー航路が国道になっている。これは佐渡島に渡るフェリー路線が該当する。
しかし、階段国道にもならず、「敗退」して断絶したまま国道建設をやめてしまったというのは結構衝撃だった。黒部ダムのような巨大土木事業すら成し遂げる日本のゼネコンが、技術が、まさに「敗退」したというのだ。そんなに厳しいとは・・・。
気になって国道152号線を地図上で追いかけてみると、もう一つ地蔵峠というところも国道が断絶していた。この路線は難所のようだ。道は比較的真っ直ぐ南北に延びた谷筋を走っているのに、峠越えになると途端に弱腰になる。
それもそのはず、この国道152号線はフォッサマグナ、すなわち中央構造帯の上を走る路線なのだった。日本人なら誰もが社会の授業で習うだろう、「糸魚川=静岡構造線」という言葉。日本を分断する、大地溝帯。西日本と東日本を地理学的に分けるなら、まさにこのフォッサマグナということになる。
それを知ったら、がぜんこの152号線に興味が湧いてきた。調べてみると、さすがに日本海の糸魚川からフォッサマグナ沿いに太平洋まで抜けているわけではなかった。長野県上田市を起点として、静岡県浜松市まで伸びている路線だ。結構お手頃な距離感。
んー、思い立ったが吉日、国道152号線をすぱっと走り抜けてみますかね。そうすれば、「アワレみ隊は日本を分断した!」と言っちゃっていいような気がする。だから何、と言われて終わりだけど。でもいいんだ。
参加募集をかけたところ、ばばろあとしぶちょおが賛同。早速段取りを決めた。
2001年11月02日(金) 1日目
上田駅で3人集合。
長野新幹線で上田入りするおかでんはお気楽だが、アワレみカーを出撃させたしぶちょおは徹夜でドライブだ。さらに強行軍なのは兵庫在住のばばろあで、金曜夜に仕事が終わったらそのまま愛知のしぶちょお宅に電車で移動し、寝る間も与えられず車で上田行きだ。スタート時点で既に熟成が進んでいる二人であったが、まあ毎度のことなのでこの企画をお許し頂きたい。
浜松スタートで上田を目指す、じゃつまんないもんね。やっぱり、海を目指して内陸から進む、という方が楽しいでしょ。しかも、「トンネル技術が敗退した」青崩峠などの見どころは比較的海に近いところにある。お楽しみは後にとっておかないと。
さて、最初の問題は国道152号線がどこからスタートになるのか、ということだ。地図上では国道18号線から、大屋交差点で分岐している。しかし、国道ではよくあることだが、「複数の国道が併走している区間」ということがあり得る。ここが真のスタート地点かどうかはわからない。
・・・まあいいか、わからないならわからないなりに。
大屋交差点手前のガソリンスタンドでいったん停車し、大屋交差点の先をのぞき込む。国道152号線を示す標識は・・・あった。よしもういいわかった、ここからを国道152号線とし、今回の企画のスタート地点とみなす。
同年春、四国遍路を完走したアワレみカーが今度は上田にやってきた。途中、給油する場所がない恐れがあるので満タン給油しておく。
さあ、出発の準備は整った。
上田市大屋、国道152号線の看板下にて。
さあこれからわれわれは一路フォッサマグナを目指します。
このあたりはフォッサマグナとは全くの無縁な土地。今日のほとんどはのどかなドライブとなりそうだ。道中、白樺湖とかあるしぃ、まあ楽しく行きましょう。一泊二日の行程なんで、急ぐことはない。
一路フォッサマグナを目指します、といってもまだ朝食も食べてない状態であることに気がついた。特に夜行組は既に長時間ドライブで疲弊している。
いったんここはピットインして一息入れることにした。
国道152号線沿いにある道の駅、「マルメロの駅ながと」。
朝早いけど営業しているだろうか・・・と思ったら、「おやき」の文字が。どうやら一部では既に営業を開始しているらしい。
焼きおやきと切り餅が山積みになっていたので、焼きおやきの方を購入することにした。食べるものがあって良かった。しかも、「長野らしいもの」が食べられて吉。コンビニのおむすび、とかじゃあ風情がない。
道の駅の片隅にはオート三輪が展示されていた。「放置」かと思ったが、奇麗なのでちゃんと「展示」なのだと思う。
方向を切るのは前輪1つなわけで、なんだかもの凄く負担がかかっていそう。よくぞこんな車が町中を走っていたもんだと感心する一同。
アワレみカーに戻っておやきを食べる。
この後、アワレみカーはぐいぐいと山を上っていき、大門峠1,441mを越え、白樺湖湖畔も通過。
・・・そのあたりの写真が一切ない。
当時はwebに掲載するために「話の繋がりとして写真を随時撮っておく」なんていう発想が無かった。だから、一気に写真が飛ぶ。
さて、おやきを食らうしぶちょおの写真の次に写っていたのだが、なぜかパターゴルフ場の写真。
ここは蓼科。
思いっきり寄り道。本当は、お昼ご飯で蓼科にあるそば処「しもさか」に向かっている途中だった。しかし、道中パターゴルフ場が発見されたので、「ここは一発打つしか!」という流れになってしまった。やる気あるんか、おたくら。
アワレみオープン、開幕。
俗に言う「パットパットゴルフ」とは異なり、自然を活かしたコースレイアウトになっている。また、ほぼ平地の場所にあるので、「転がりだしたら玉が停まらない」ということがないのでありがたい。生け垣があって、その下に玉が潜り込んでさあ大変、ということもない。玉が行方不明になることもない。
アワレみオープンのルールとして、「OBという概念は無い」というのが暗黙の了解になっている。玉がとんでもないところに転がっていったら、ひたすら玉をリカバリーさせないといけない。池の中に落ちたとしても同じ。自力で頑張りなさい。だから、一歩間違えると「1ホールで50打」なんていう一発大逆転の大ポカをやらかすことがある。
そんなのに慣れっこになっているので、プレイヤーは皆チャレンジングだ。L字型のコースがあったとしても、「手堅くフェアウェイに沿って玉を刻んでいこう」なんて発想の輩はいない。たとえ途中にラフがあっても、最短距離で突撃あるのみだ。
・・・まあ、大抵その作戦は失敗に終わるのだが。
しかし、このときばばろあが奇跡のホールインワン達成。ラフを20mくらい転がっていき、そのまま玉がカップに吸い込まれてしまった。一同、あまりのでき事に腰砕け。ありえん。
あまりにありえないものを見てしまったので、「よーし俺も」というガッツは逆に失せ、なんだかやる気が削がれてしまった。あんなミラクルはもう二度と見られないし、幸運の女神はそう頻繁に降りてくることはない。貧乏神がこの後待ちかまえているだけだ。
途中、お約束の「英語発言禁止ホール、英語をしゃべったら1ペナルティ」なんてのも織り交ぜつつ18番ホール終了。
結果は、圧倒的ホールインワンを見せつけたばばろあが1位、2位にしぶちょお、最下位がおかでんだった。おかでんは、腕のへたくそぶりもあったが、英語禁止ホールでべらべらしゃべりすぎて自滅した。
さあ、アワレみオープン開催という寄り道をしてしまったが、目的のお昼ご飯を食べに行こう。目指すは、「しもさか」。
蓼科に隠れ家的蕎麦屋がある、と聞いていた。雑木林の中に隠れるようにお店があり、ぱっと見は営業しているかどうかもわからない、という。それが、しもさか。
「ちょっとしたヒントも見逃すなよ」「おう」
と声をかけあいながら、「大体この辺」というあたりをゆっくりと索敵。すると、分かりやすく看板が道路に出ていた。おっと、意外とユーザーフレンドリーだったな。
この年の春、ディープなさぬきうどん店巡りをしてきたので、「目印は無くて当然」くらいの認識だった。でもさすがにさぬきうどんの世界は特殊か。
蕎麦屋レポートとしては「蕎麦喰い人種行動観察」の「#178 しもさか」を参照して欲しい。
このお店は、「せいろ(1,600円)」「そばがき(1,200円)」「しるこ(1,000円)」の3種類しかお品書きがない。非常に割り切ったビジネスだ。少人数(個人?)でお店を運営していくためには、この程度が限度なのかもしれない。それにしても、値段が高い。せいろは大盛りが注文できるのだが、そのお値段2,200円なり。一般人なら相当ビビるお値段だ。まあ、蕎麦喰いってのは道楽の一つでもあるわけで、こういう雑木林の陰で高いけどうまい蕎麦を食らうというのもありといえばあり。
食後、店の外にあるベンチで一息入れるアワレみ隊3名。おかでんはこの店に行こうと言い出した張本人でもあるため、結構このお店に対しては容認派。ただ、残り二人がご立腹派だった。「あまりに高い」と。まあ、怒っても食べちゃったものは仕方がないけど、確かに蕎麦ってのは物価がよくわからない食べ物だよな。
おかでんは、蕎麦屋で行う所作の一つとして、当然のようにお神酒を一献献上していた。ちょっとだけご機嫌。
さて、ここから写真が全くなくて話がすっ飛ばされている。写真通りに話を進めていくと、何が「国道152号線縦断」なんだかわからなくなってしまう。時折、写真抜きで解説をいれておくことにする。
しもさかで昼食を終えた一同は、アワレみカーに乗り蓼科高原を後にした。ようやく国道152号線に復帰。時間に余裕があるとはいえ、随分とゆっくりと時間を過ごしたな。
そのまま山を下っていくのだが、難所がそこには待ちかまえていた。
茅野市街。
上記茅野駅周辺の地図を見ても、「何にも難しくないぞ?」と思われるだろう。しかし、2001年当時と現在では国道の位置が違っているのだった。現在の国道152号線は、中央本線及び国道20号線をトンネルでくぐり抜けてスムーズに進んでいる。しかし、2001年当時はこのトンネルが有料道路であり、かつ国道299号線扱いなのだった。現在の県道192号線および197号線の一部が当時の国道152号線。
そのため、国道152号線は茅野駅前を通り、狭い道を鋭角に曲がり(「国道としてありえんカーブだろ、これは」という声が車中であがった)、ぐねぐねと右へ左へと迷走してようやく杖突峠に向かう道へとつながる。
これが、わかりにくい。「国道を忠実にトレースする人」なんてまず普通はいないわけであり、ご丁寧に案内標識で「国道152号線を走行したい人はここを曲がれ」なんて説明してくれない。道路管理上それが国のものなのか県のものなのか市のものなのか、という違いでしかないからだ。旅人は、目的地に向かう最短ルートを通る、ただそれだけだ。しかし、われわれはそれじゃ困るのだ。
「今の道、違ったんじゃないか?」
「やり直すか?」
などといいながら、茅野市街をしばらくうろうろする。
道路の路地ごとに「国道152号線」の標識があるわけではない。最終的には、「多分ここが152号の道だと思うんだけど・・・」という推測でしか語れない部分が出てきた。これはもうしょうがない。「よし、今日からここが国道152号線だ。決まり!」と割り切って、先に進む。
茅野からは、一気に高度をあげる山道。杖突峠1,247mを越えて高遠に向かうルートだ。手元の「MAXマップル」だと、杖突峠について「北アと八ヶ岳の眺望抜群」とコメントがつけられてあった。普通のコメントだな。「日本のトンネル技術が敗退」という詩的表現をする地図なんだから、もう少しひねりを効かせて欲しかったぜ。
そんなわけで、杖突峠では眼下の諏訪湖を眺めるにとどめ、先に向かう。
この日は天気が悪くて、北アルプスなど臨めるのはちょっと難しかったから、だけど。
高遠の中心地にやってきた。
「さくらの湯」という日帰り入浴施設があるということだったので、そこに立ち寄って一汗流すことにした。
高遠城といえば日本でも有数の桜の名所。だから、「さくらの湯」というネーミングにしたのだろう。
しかし、当時「カードキャプターさくら」という萌え系アニメ/漫画が人気を博していたので、どうしてもそちらの「さくら」のイメージしか思い浮かばない。
風呂に入り、休憩室で一息ついていると徹夜強行軍だったしぶちょおとばばろあは居眠りを始めてしまった。風呂上がりで気が抜けてしまったのだろう。
その間におかでんは、こっそりと行動に移す。
先ほどから休憩室の壁に張り紙があって気になっていた、「店長の手打そば そば粉100%10割そば」をオーダー。つるつるっと食べてしまった。
このときの模様は「蕎麦喰い人種行動観察」の「#179 信州高遠温泉さくらの湯」に詳しい。
さあ、そうこうしているうちに日が傾いてきた。今晩はテント泊なので、天幕を張る場所を探さないといけない。食材調達は既に済んでいるので、あとはテン場を定め、調理し、食らい、そして寝るだけだ。水場とトイレがある場所が絶対条件になる。まあ、トイレはどうにでもなるけど。
カーナビで確認すると、高遠から北東の山あいにキャンプ場があるようだったのでそこを目指す。どんどこ山に入る。
・・・しかし、日がかげってきたせいもあってか、キャンプ場が発見できない。見落としたか。何度か「この道じゃないか?」などといって山にわけいってみたが、結局それらしきモノを見つけることはできなかった。
後になって分かったことだが、探していた「山室川オートキャンプ場」は営業期間が4月~10月。今は既に11月になっていたので、営業をしていなかったのだな。道理で気付かないわけだ。
困り果てたわれわれ一同はまた高遠中心部に戻ってきた。今考えれば、近くに道の駅「南アルプスむら長谷」があるので、そこで一泊すれば良かった。しかし、そこまで考えが及ばず、とりあえず「人がいる高遠」に戻ってきた。人気が無い山の中を分け入って捜索していたので、人恋しくなったのかもしれない。
高遠城のあたりをうろうろ探す。隙あらばテント張っちゃえ、というわけだ。水がないと調理ができないので、洗面所があることは必須・・・おっと、ここに洗面所があるな、でもテントを張るにしてはあまりに目立つからここはダメだ・・・
ここはお城の中だから、車から荷物を運搬するのが大変なのでやめよう・・・
などと、不審車状態で調べていたら、大きな駐車場(広場?)とその片隅にある洗面所を発見した。駐車場に車は一台も停まっておらず、周囲に人の気配はない。
よしここだ。
今晩のキャンプ地はここに遷都だ。
ちょうど洗面所の入口部分(男性用・女性用に分かれる前の、エントランス部分)の軒先にすっぽりとテントが入るサイズだったので、そこにテントを張った。幸い、清潔な洗面所だったので(というか、利用する人がこの時期はいないのだろう)、臭いに困ることはなかった。
ここで重大な事実が発覚。
おかでん大チョンボ。鍋、忘れてきた。ザックを開けて初めて気がついた。
「鍋がないと何にもできんで」
アワレみ隊料理長ばばろあが言う。そりゃそうだ、今日は煮込み料理を作るんだった。
鍋の代わりになるものなんて何もない。フライパンなんて大仰なものは無いし、各自の皿を鍋代わりに調理・・・というわけにもいかない。
途方に暮れた。というか、焦った。
あわててアワレみカーで高遠の町に行ってみることにした。ばばろあは居残りで、食材の準備だ。
しかし、高遠の町の夜は早かった。既に町を歩く人気はなく、店もほぼ閉まっている。かろうじて空いている店におしかけて「鍋売ってませんか」と聞いてみたが、食料品店に鍋など売ってるわけがない。ダメだ、手に入らない。
最悪、ゴミ箱をあさるかとまで考えたが、高遠は伊那市からそれほど遠くない。伊那に向かう権兵衛街道沿いに郊外スーパーがあるかもしれない・・・とりあえず、自信は無かったものの行ってみる事にした。どっちにせよ、鍋を入手できなかったら今晩はメシ抜きになる。いや、今晩だけじゃない、翌朝もだ。手に入るまで探し続けるしかない。伊那の中心部まで入りこむ羽目になるかもしれないけど。
焦りながら車を走らせていると、ロードサイドにコメリがあった。ありがたやコメリ。ニワトリのロゴに深くお辞儀をする。ここなら鍋が手に入る。実際、手に入った。
戻って来たのは、出発から1時間以上が経過してからだった。ばばろあがほっとした顔で洗面所からでてきた。
「すげー不安だったで?こんなところで、車もなく一人おいてけぼりくらってるんだから。もし帰ってこんかったらどうしよーって思っとった」
確かにそうだ。当初予定だと「ちょっと近くの町まで行って鍋を物色してくらあ」だった。せいぜい20分もあれば戻ってくるぜ、といった感じでふらりと出かけた・・・はずだったのに、1時間経っても戻ってこない。置いてけぼりをくらった心境だったわけだ。すまぬ。
今晩は「ほうとう風鍋」を作る、ということで、既にばばろあは下ごしらえを終えていた。ばばろあ自身の皿がアルマイト製なので、それをミニ鍋代わりにしてかぼちゃを煮込んでいた。
あとは、3人が食べるに耐えうるサイズの鍋が到着したので、既に切り刻まれて用意された具材を一気に調理だ。もう時刻は20時半を回ろうとしている。キャンプの夕食としては遅すぎるくらいだ。
鍋のできあがり。
鍋に具が全て入り切らなかったので、かぼちゃ、白菜、ネギ、しめじなどは翌朝に持ち越されることになった。
ちなみに明朝は、鍋の残り汁にかぼちゃなどの残った具を投入し、麺を入れてほうとう鍋にする予定。
すったもんだの末ようやくできた鍋がこちら。
味噌ベースで、もやし、しめじ、白菜、人参、豚肉などが入った味噌ちゃんこ。
なお、この鍋本体はこの後「高遠鍋」と呼ばれるようになり、今回のおかでんのチョンボのような「人災」に備えてアワレみカーのトランクに常備されるようになった。
味噌ちゃんこをつつく。時刻はすでに夜の9時を回っている。高遠は標高が高いせいもあって、夜は結構冷える。湯気が立ち上るこの鍋は最適だった。
「いやあ、暖まるなあ」
といいながら、ビールを飲むおかでん。言ってる事とやってる事が大いに矛盾している。「暖まる」って言いたいだけじゃん。
夜が更けてくると、冷気は一気に押し寄せてきた。
テント内で鍋をつついていたせいもあって、既にテント内側は結露しまくっている。
しっかり防寒をして、おやすみなさい。
今日は「単にドライブして、パターゴルフして、蕎麦食って、キャンプ」なだけだった。明日こそは、国道152号線及びフォッサマグナの神髄を見せて貰わないと。
・・・まあ、そうはいっても結局は「単なるドライブ」なんだけど。
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