露天風呂に浸かっていたら、ガスが急速に晴れてきた。おー、あれに見えるは御嶽山ではないか。どもども。ご無沙汰しております。今回のキャンプでは初めてお会いしますね。
風呂上がり、センターハウスでくつろぐアワレみ隊一同。
本がたくさん置いてあるので、暇つぶしにもってこいだ。もっとも、キャンプにやってきておきながらこのセンターハウスに入り浸るというのはどうかと思うが。でもそれくらい居心地がよい。
昔はここで軽食とお酒を提供していたが、今ではそのサービスは終了してしまっている。残念だが、ニーズが無かったということか。
9月下旬だというのに、もうストーブに火が赤々とともっている。下界はようやく猛暑から脱出、と一息ついている時期だが、標高1,600メートルのこの地ではもう冬が近づいているのだった。
このダルマストーブの上にするめを載っけて炙ってみたいところだが、あいにくするめは持ち合わせていないので断念。もっとも、実際にするめを持っていたとしても、実際に炙ったら怒られたと思うけど。
センターハウスにある売店コーナー。下界にある集落のよろず屋よりも品そろえが良いのではないかというありさまで、ミニコンビニになっている。
ここだとお酒を始めとする飲物には不自由しないし、無印良品お得意のカレーやスープといったレトルトがたくさん売られている。米も売られているので、その気になれば下界で一切買物せずにここにやってきても良いくらいだ。
なんなら、カップヌードルや缶詰も売られているので、シンプルに済ませたい方はそちらをどうぞ。とはいえ、キャンプにやってきてカップラーメンというのはどういうこっちゃと思う。キャンプになるといつもより張り切って料理を作ってしまうわれわれとは180度方向性が違う人達がいるということだ。シンプルキャンプ、それはそれで面白いかもしれない・・・?
雨が降ったせいで薪が湿気てしまっている。だから、本格的なたき火を開始する前に「予行演習」と称して燃やし始めることにした。このたき火は、食材を購入した際に運んできた段ボールや使い古した新聞紙を燃やす意味合いもある。
いざ火を付けてみたら、さすが湿気ているだけある、紙類から盛大な白い煙が上がった。その煙が止んだところで薪をみてみたら、肝心の薪に全く火が移っていない。そこで、火の周りに薪を並べ、薪を乾燥させることにした。
まだガソリンランタンやストーブを使っていた時代だったら、「しゃらくせえ、ガソリンかけて火を大きくしてやれ」なんて無謀な事をしていただろう。でも僕らももういい大人になりました。そんな野蛮なことはしません。というかガソリンが手元にないからやりたくてもできません。
今晩は焼き肉なわけだが、「せっかくだからダッチオーブンのフタで焼こう」とばばろあが言い出した。そのまま網で焼いた方が素直だが、ダッチオーブンをできるだけ有効活用したいという思惑からそのアイディアは採用された。
ダッチオーブン、重くてメンテナンスが面倒でかさばるシロモノ。キャンプ中そんな物を1回しか使わないというのは勿体なさ過ぎる。
焼肉だけというのもなんだ、ということで、あり合わせのものでお好み焼きを焼く。何しろ食材が余ったらそれは持って帰らないといけない「お荷物」になる。余さず使い切るのがモットー。
たき火を見ながら食事を、ということで炭火コンロはたき火台の近くに。それに合わせてテーブルも炭火コンロの近くにお引っ越し。今晩は晴れているということもあり、タープから抜け出して食事をしよう。
テーブルの上には食材が並ぶ。もやし、玉葱、ししとう、人参、ピーマン、ナス、そして肉類。肉はパッケージを剥いてしまったら何が何の肉だか判らなくなってしまった。
肉を焼く。本来ならダッチオーブンのふたの直下に炭火を置くべきなのだろうが、設備の都合上間に網が挟まっている。そのせいで火力は若干弱め。でも、その分食べるペースが落ち、キャンプらしい時間を楽しむ余裕ができて良かった。目の前に食事が完全にできあがっていて、さあ食え、となっていたらがっついてしまい、ゆとりが無かったと思う。
バーベキューって本当にキャンプ向け料理だと思う。ゆったりとした時間の流れを体感できる。
焼肉をいただく3人。
ダッチオーブンのフタを使った調理はひとまず成功したが、肉のかすがこびり付いてしまい、翌日洗い流すのにえらい苦労した。「やるんじゃなかった」という声が挙がったくらいだ。
酒が入ったばばろあが、「たき火に向かって屁をこいたらどうなるだろうか?」と言い出した。でもどうやって?
ばばろあは手にちくわぶ状の形態をしたオガライト一本をとり、それをお尻に突き立てた。もちろん向ける先はたき火。
一発目、失敗。
「もっとお尻にオガライトを密着させないと!」
とむちゃなリクエストが飛ぶ。
「待て、次の(屁)が溜まるまで待て!」
写真は、屁待ちの状態のばばろあ。
実際お尻にオガライトを突き立ててたき火に対峙している写真が何枚か残っているが、あまりにあんまりな写真なので掲載はやめておく。しかし、そのチャレンジする姿勢は崇高であったよ。
結局何発か試してみたが、いずれも失敗に終わった。うまいことおならがオガライトを勢いよく伝わっていかないようだ。当初もくろみでは、オガライトの先端からボウ、と炎がチャッカマンのごとく吹き出るはずだったのだが。
燃えるゴミはどんどん燃やしていく。段ボールを燃やしたときはひときわ高く炎が舞い上がった。
大きな声は出せないので、小声で「燃えろよ燃えろ」の替え歌を歌ったりする。
とはいっても、本気で燃えると周囲の木々に延焼してしまうので、「(燃えすぎない程度に)燃えろよ燃えろ」だ。
最後、炭になって残るたき火。
ここからが長い。
「火が消えたら寝よう」と思っていると、いつまで経っても火が消えないのでじれてくるのだった。
結局23時過ぎまでこの状態が続き、最後火を丁寧に消してから就寝。おやすみなさい。
2008年09月23日(火) 3日目
最終日朝。昨日と違って朝7時には起床。
ばばろあがさっそく朝食の準備に取りかかっている。
朝ご飯としてばばろあが作っていたのはフレンチトーストだった。
バゲットをスライスして、玉子で作った汁の中に落とし、それをフライパンで焼いていく。キャンプ地でまさかフレンチトーストが食べられるとは思ってもいなかった。さすがばばろあ、と唸る一幕。
フライパンでは一度にフレンチトーストを焼ける量がしれているので、ばばろあは何度も何度も焼いては取り出し、取り出しては焼いての繰り返しをしていた。まさにフレンチトースト・マシーン。
できあがったフレンチトースト。うまそう!
バケットで作るところが憎い。食パンではないのだな。
なんだかちくわの天ぷらのようにも見える。
食後、ゆっくりしても良かったのだが、特にやることもないのでさっさと撤収準備に取りかかる。
来た時よりも美しく、ということでテントサイトをきれいに片付けた。
どうでもいいが、以前「来た時よりも美しく」という一文を「着た時よりも美しく」と書いてしまい、なんともセクシーな内容になってしまったことがある。
車に荷物を詰める。
トランクが小さいロードスター、もうキュウキュウ。パズルゲームのように出したり入れたりしながら上手いこと隙間を埋めて行っていたしぶちょお。
いっぽうおかでんの車だが、こちらもパズルゲームは変わらない。トランクは広いものの、荷物がとても多いので大変。フィットクラスのトランクであっても、キャンプ用品一式を詰め込むのは困難ということだ。キャンプやりたいので車買います、という人は要注意。フィットではちょっとだけ小さい。
なんとか荷物を詰め込んで、強引にリアハッチを閉じる。
完全撤収する頃になると、空はすっかり晴れ渡った。最初からこの天気だったら良いのに、なんて言ってはいけない。最終日晴れただけでも良しとしないと。
背後に乗鞍岳の山頂が見えるところで記念撮影。
そんなわけで、久しぶりの2泊3日アワレみ隊キャンプはこれにて終了。お疲れさまでした。
コメント