2005年03月04日(金) 9日目
3月4日(金)、9日目。
残すところあと1日となった。この日の午後にボランティアやコーチ、スタッフら有志による「スペシャルスノーシューリレー」が開催されることになって、おかでんは総務チームの一員として参加することになった。このため、本来SOタウン勤務だったのだけど急きょ大会会場勤務に変更となった。
・・・相変わらず暇な一日を過ごす。さすがに、大会も終盤になると初歩的なトラブルはほぼ皆無になっていた。利用者も進歩している。
そんな中、一足早く感謝状の授与式が行われた。まだ「終わった!」という実感がないので、それほどうれしくはない。というより、今こうして生活しているのが日常の一部に組み込まれつつあり、感謝される理由がよくわからなくなりつつある。それくらい、野沢の地に溶け込んで生活するようになっていた。
要員控え室に設置されたコカコーラ印のペットボトル冷蔵庫。今まではほとんど使われることがなかった。お弁当の時にペットボトル1本が支給されていたのだが、弁当券と引き替え制だったため、この大きな冷蔵庫は不要だった。逆に、ここに並べておくと、弁当券が無いのに勝手に持っていかれてしまう。
の、はずだったのだが、この日は「ご自由にお持ちください」の張り紙とともに、たくさんのペットボトルが並べられていた。在庫処分がそろそろ始まったということか。じわり、じわりと大会の終わりが近づいてきた事を印象づけるシーンだった。
ちなみに、この冷蔵庫にいっぱいのペットボトルが並んだ日が唯一あるという。それは、VIPレースがあった日で、コカコーラのお偉いさんがやってくるので「コカコーラ製品がどうです、こんなにずらりと並んでいますよ」というのを見せつけたかったらしい。お偉いさんが帰ったあとは、すぐに並べられたペットボトルは撤収されたらしいが。
大会会場ではミネラルウォーターが随分と余っていたようだ。逆に、SOタウンでは「ミネラルウォーター以外は飲み放題」という扱いにされていた。これは、アスリートたちはミネラルウォーターを主に持っていくため、不足気味になるからだという。確かに、水以外のペットボトルといえば爽健美茶、烏龍茶、アクエリアス。これだったら水を選ぶアスリートが多くても不思議ではない。
この日が最後のレース日だ。明日3月5日は、15時から閉会式がエムウェーブで行われるだけで、競技は行われない。
SOタウンのメンバーも交代でやってきて、レースと表彰式を観覧していた。
表彰台は、競技トラックがある台地から崖を少し降りたところに設置されていた。多くの観客は崖の上から表彰式を眺めていた。
まさに表彰台では表彰真っ盛り。最終日はリレー種目があったため、表彰台の上が非常に華やかだ。
SOエジプトのアスリートにインタビューするNHK長野放送局。雪のない国のアスリートがいかに頑張って大会当日を迎えたか、というのを聞き出したかったようだ。
表彰式は続く。頻繁におこる歓声とフラッシュ。
このディビジョンではSO日本のチームが金メダルをとったらしい。
表彰台から降りてきたアスリート達を出迎える、SOオーストリアのコーチ陣。オーストリアは独特の帽子をかぶっていて面白い。
金メダルをとった日本のアスリートに詰めかける報道陣。さすがにこの日はテレビカメラも多かった。
長野以外ではほとんど放送されなかったSOだが、長野ではローカルニュースで毎日長時間大会の模様を放送していた。特にNHKは、18時からのニュースで、長野版のうち15分くらいはSO関連記事に時間を割いていた。
この日、スターバックスの豆を使ったコーヒーが要員控え室でサービスされていた。どうやら、豆そのものは最初からあったらしいのだが、コーヒーメーカーが無かったために提供できなかったらしい。スタバの紙コップまで用意されて、結構本格的だ。
しかし、数少ないコーヒーメーカーでドリップしているので、飲もうと思ったときには「現在ドリップ中」で、結局飲みそびれた。スタバ軍団の人が「この味、私もお店で見たことないんですけど」と言ってたので、結構珍しいやつだったとおもうのだが、残念。
本日も外は雪。バイアスロン+スノーシュー鍋は大繁盛。
鍋を提供する長机のところに、数日前までは見かけなかった英語表記の案内が張り出されていた。えらく長文だ。
鍋の由来が書かれているのだが、その中に「味噌、豚肉、野菜、魚が使われています」というところにアンダーラインがひかれてあった。やはり、食事に宗教的な理由で制限がある国に対しての配慮、ということだろう。
というのも、数日前の信濃毎日新聞で、「SOでイスラム国の選手団に豚肉を提供してしまい問題に」という記事が掲載されたばかりだからだ。
なんでも、昼食に出したスパゲティがミートソースで、豚肉が使われていたとか。「うちの文化を馬鹿にしとんのか」と抗議があって、あわてて別のスパゲティに差し替えたという。他にも、「パンの中にウィンナーが入っていた」とか「サンドイッチの中にハムが」といった問題が起きていたようで、いずれもうっかりミスだけど当事者からすればたまったもんじゃないトラブルだった模様。「食事について配慮するのは主催者として当然だろう」という声もあるだろうが、実際食事を納入する業者まではその配慮が徹底できなかったようだ。
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