激辛グルメ祭り2013

冷やしトムヤムクンラーメン

冷やしトムヤムクンラーメン <大辛> 900円。

いろいろ具が入っていて、ぱりっとした葉物が入っているのもうれしい。これで900円なら、納得かな。容器はコンビニのとろろ蕎麦でも入ってそうなものなのでチープだけど、そりゃ屋台だから当然のことだ。

結構赤いけどトムヤムクンだからこんな色して当然でしょう

スープをまずは飲んでみる。うん、いいダシがでていてうま味を感じる。そのせいで甘くさえ感じられ、辛さは・・・あっ。

一口飲んだだけなのに、すぐにどっと汗が出る。体ってこんなに即応するものなのかと我ながらびっくりした。いや、大して辛くないんだよ?スープを飲んだ後に喉の奥がひりっと痛む程度。なのに体は最大限過剰反応したようだ。これが防衛本能ってやつか。

麺をすすってみる。細麺ストレートで、九州のとんこつラーメンのようだ。でも、腰がやたらとしっかりしていて、なかなか噛みきれないくらいだ。うん、食べごたえがあっておいしい。具も、貝柱とか海老とかいろいろ入っていて楽しい。冷たいので香りは立たないが、冷たいがゆえにごくごくスープが飲めてこの時期にゃ・・・

いてて。

さっきは喉の奥に感じた痛みだが、だんだん口の奥、口の中央、そして口全体に痛みが広がってきた。

痛い。痛い痛い。

これは来たぞ、これぞ激辛グルメ祭り!味覚ではない、痛覚に直接訴えかける料理。そんなに食べ進んでいないのに、何この暴力。

慌ててDAKARAをこまめに口に含むがそんなもので解消されるわけがない。こんなに辛いのを食べたの、久しぶりだぞ。やっぱり店員さんが唐辛子の追加を制止したのは間違いじゃなかったんやー。

目がマジになってますおかでん

カメラをセットしているのに、にこりとも笑えなくなっている僕。深刻な状態と戦っている最中につき。まあ、自業自得なのだが。

これ以上スープを飲むのはちょっとタンマ

結局、具と麺を全部食べ終わったところでいったんストップ。残されたスープを飲むのはちょっと今すぐはきつい。辛い料理に慣れ親しんだ僕でさえこうなのだから、一般庶民の皆様方がこれを食べたら、金属バットでいきなり頭をぶん殴られたくらいの衝撃はあるだろう。

このスープはこの後食べる三軒目の料理を食べる際の「チェイサー(というか、お口直し)」としてとっておこう。これを飲みきるまで次には進まぬ!なんてことをやったら、結構時間がかかりそうだから。

スープを捨てるのはもったいない。なにせ、辛いけどおいしいから。

冷やしトムヤムクンラーメンをいったんテーブルに残し、3軒目のお店に向かう。

3軒目:マンダラ(インド料理)

マンダラ

1日3軒の料理を食べる、というのをノルマに設定したので、本日最後のお店。

これで今日は、「麺、カレー、その他」とバランス良く食べたことになる。栄養バランス的に見たらいいのか悪いのかわからないけど。・・・というか、激辛料理を食べ続けている時点で、栄養以前に体に悪い。やめとけ。

マンダラのメニュー

・チキンバターマサラ+ナン 900円
・チキンバターマサラ+ナン+タンドリーチキン 1,200円
 辛さ→普通、辛口、激辛
・BIGサイズタンドリーチキン 600円

マサラってなんだったっけ、と思わず考えてしまう。要するにカレーの事だと認識してりゃ、大して外れてはいないと思う。ああそうだそうだ、ミックススパイスのことをマサラって言うんだったっけ。ガラムマサラとか。

「バター」という名前がついているので、まったりしていてあまり辛そうなイメージはない。でも、ちゃんと「激辛」が選べてしまうのが、「激辛グルメ祭り」ならでは。

チキンバターマサラ+ナン

チキンバターマサラ+ナン <激辛> 900円。

大きなナンがうれしい。しかも、あつあつのやつだった。ナンをちぎる際、「あちち」と思わず声が出てしまうくらい。ナンが大きいと、なんだか幸せな気分になるよな。ご飯大盛りだと「太るんじゃないか」って心配になるんだけど、この意識の持ちようの差は何?

チキンバターマサラのアップ

見た目、さほど辛そうではない。もっと赤かったり、黒っぽかったりするものだとばかり思っていた。そういえば激辛レトルトカレーの座をほぼ独占してしまっている「LEE」だが、40倍ってどんな色してたっけ。あんまりさえない色をしていたような記憶がある。その点、ここのカレーは鮮やかな色で、食欲がそそられる。

ついには眼鏡を外してしまった

食べてみる。

さっき、冷やしトムヤムクンラーメンで痛い目に遭ったので、今度は恐る恐る食べる。・・・大丈夫、そんなに辛くはない。

でも、数分前のダメージはまだ健在で、おかげでメガネを外して食事をするという羽目になってしまった。汗がどんどん出てきて、タオルで額をぬぐうことが多いので、メガネが邪魔だからだ。

チキンバターマサラなる料理は食べた事がなかったのだが、マンダラのスペシャリテらしい。トマトベースの味なので、なるほど赤いわけだ。唐辛子でこれだけ赤くなったというわけではない。

バターが入っているからか、ねっとり濃厚な味わい。そのせいで、辛さはあまり感じられなかった。というか、旨味もあんまり感じなかった。いや、まずいってわけじゃないんだけど、何せさっきのヤツが・・・。

「辛いもんばっかり食べてると味覚がバカになるぞ」

とは、激辛好きの人なら必ず何度も言われてきた罵詈雑言だ。仲間内から、時には見知らぬ人からもこのような忠告とも捨てせりふともとれる言葉を吐きかけられてきている。余計なお世話だ、と言われた本人は常に思う訳だが、なるほど確かに口の中が痛いと、味覚どころじゃなくなるな。マンダラさんすいません、僕が悪いんじゃないです、冷やしトムヤムが悪いんです。・・・と、料理のせいにする。それを選んだ自分自身のことはとりあえずおいといて。

ちなみに、マンダラは「神田カレーグランプリ2012」で優勝した、カレーの名店。そんな誉れ高いカレーを、「味もよく分からずに食べました」ってのはなんともぜいたくというか、失礼な話だ。

これにて1日目は終了。

当初規定通り3軒を巡ったので、本日はこれにて終了。所用時間は1時間弱。一人で訪れたので、ぱっと訪れてぱっと退散。スマートっちゃあスマートだが、一人で何やってるのアンタ、って感じではある。

今後の予定としては今日が木曜日なので明日金曜日に第2日目の3軒を巡り、土曜日はお休みで日曜日に最終日、という予定だ。短期間にばばばっと全店舗回っちゃおう、という過密スケジュールになっている。辛い物は確実に内臓を蝕むのだが、そんなことを全く想定していない計画であり、我ながら本当に大丈夫か?思う。まあ、もし無念の体調不良になった場合は、日程を後ろにずらせばよいだけのこと。会期はまだまだ長い。大丈夫、胃から血を吐いたとか起きない限りは、9店舗全部訪問はできるはずだ。

今日訪れた3軒を振り返ってみると、2軒目の冷やしトムヤムクンラーメンは凶悪だったが、残り2軒は大騒ぎするほどではなかった。「無謀な激辛を競い合うやんちゃな場」だとこのイベントを定義していた僕にとっっては、拍子抜けでもあった。なんだこの程度か、と。やっぱりみんな「激辛」ならぬ「激痛」は不要だもんな。痛くなるような辛さって、さすがに世の中にニーズはないわ。変態をかき集める企画じゃないんだから。

さて、本日は2勝1敗、って感じで引き上げましょう。新宿駅まで結構歩くけど、食後の良い散歩になるだろう。

と、悠然と引き上げた僕。

しかし、だんだん体がおかしなことになってきた。ねっとりとおなかが痛くなってきたのだ。さっきから無意識のうちにおなかを手でさすっていたのだが、それがおなかの痛みからきていることに気がついた。うわ、じんわり痛い。いや、違う、どんどん痛みがくっきりとしてきたぞ。

多分、歩いていることによって胃袋の中の激辛物が揺り動かされ、そのせいで胃壁が強い刺激にさらされているのだろう。「寝た子を起こす」とはまさにこのことで、せっかく胃袋に大人しく収まってくれた刺激物が呼び起こされてしまった。

脂汗が出る。これは相当に、痛い。

おなかが痛い、といっても「便意による腹痛」じゃないぞ。激辛によって胃が痛むんだぞ。多分、胃潰瘍の人ってこういう痛みを頻繁に繰り返しているんだろうな、と思うとぞっとする。胃の痛みが全身に広がる感じ。体中の毛穴がゆっくり開いて、そこでハアハア皮膚呼吸したくなるような、そんな苦しさと痛み。鋭い痛みじゃないのがいいような、悪いような。

この痛みは、電車に乗って着座してしばらくしたら消えた。始発電車だから座る事ができたが、もしこれが立ってつり革につかまっていたら、電車の揺れのせいでますます痛みが強くなっていたことだろう。

セブンイレブンのマンゴーアイスを食べる

ほうほうの体で最寄り駅から家を目指す。途中、セブン・イレブンに立ち寄り。そういえば最近、巷で話題のマンゴーアイスを食べてみたかったんだった。その名前は「まるでマンゴーを冷凍したような食感のアイスバー」。長い。タイトルが長すぎる。レシートには一体どのゆに印字されるんだ。こいつが、「本当にマンゴーみたいで美味い」と世をにぎわせているシロモノらしい。最近のセブン・イレブンは当たり商品が多いので、これも期待できそうだ。

食後にアイスを食べる?おかでんらしくない。

確かに。デザートなんてガラじゃないんだけど、でも食べちゃうのが2013年夏仕様のおかでんなのだった。「辛さを緩和するため」じゃないぞ。単に食べたかったから食べる、それだけだ。どうだ、痛々しいだろう。こんなおかでん見たくないぞ!という声が聞こえてきそうだが、許せ。

帰宅後早速食べてみた。なるほど、これはマンゴーだわ。ねっとり感がアイスとは思えない。尋常ではない、これは。溶けたのかと思ったくらい、ねっとりまったりしている。さすがアルフォンソマンゴー。・・・と、初めて聞いた品種を口に出してみる。アルフォンソ、ねぇ。ペットの名前に良さそうな名前だな。とりあえず覚えておこう。

こうして激辛グルメ祭りの1日目は終わった。確かに痛い目には遭ったけど、ジェットストリームアタックを食らったわけでもなく単発だったので、さほどダメージは残っていない。でも、こういうのは明日になってみないと分からないんだよね。本当の悲劇はこれからだから。

2013年8月23日(開催2日目)

今日は気温が穏やかで激辛日和

二日目。

夜中、トイレに行ったまま出てこられなくなる・・・といったことは特になし。若干影響はあったものの、大丈夫、胃腸は今日も元気。じゃああの辛味成分は一体体のどこへ消えてしまったの?不思議だ。皮膚呼吸で皮膚から体外にはき出されたか?

この日も、引き続き仕事帰りに新宿を目指す。最近とても忙しいので、行ける時に行っておかなければ、と思っている。「会期終了までの間に終わればいいや」と、「3日に1度程度」とか生ぬるいことを考えていたんじゃ、ダメだ。今日行くなら、明日も行け。明日も行ったら、明後日も行け。その「攻めの姿勢」で毎日を過ごしたい。

新宿駅を出たところにあった気温計は、25度を示していた。今日はこれまでの酷暑がうそのように快適な一日。25度だったら、激辛日和と言えるだろう。

「熱い地方の人は辛い物を好む。なぜなら、辛い物を食べて汗をかくことで体を冷やすからだ」

と言うが、だからといって汗をダラダラかいている時に、ますます汗をかく激辛料理なんてゴメンだ。やっぱり、涼しい時に食べたい。その点今日は最適。よし、今日も3軒食べ歩くぞ。

比較的空いております

会場到着は18時8分。客足はまだまだまばら。ここは駅からちょっと遠いこともあってか、出足が結構遅い。19時過ぎてからようやく混む、といった感じのようだ。でも、各店舗のお客処理能力がさほど高くないようなので、さほど客が多くない方が丁度良いと思う。

4軒目:蒙古タンメン中本

蒙古タンメン中本

二日目の今日も、初日同様に「煮込み料理、麺料理、カレー料理」の3ジャンルをおみまいしようと思っている。バランス良く食べよう。でも、辛さにおいてはバランスなんて無視で、「一番辛いのを、ください」の一点張りだけど。

本日一軒目に選んだのは、「蒙古タンメン中本」。辛いラーメンでとても有名なお店。僕も「辛い物が食べてぇな」と感じたときはよくこのお店を訪れていたものだ。ここ半年は辛い物欲求が少ないので、とんとご無沙汰してしまった。

このお店には、「中本フリーク」とも呼ぶべきファンが結構いる。限定メニューが発表になると、そのお店に押し寄せたりする。そんなわけで、この「激辛グルメ祭り」においても、ファンたちが中本の麺を求めて大勢やってくる可能性があった。それを踏まえて、客が少ない早めの時間に食べておこう、と考えた。だから、一軒目。幸い、待ち行列はほとんどなく、すぐにオーダーすることができた。実店舗では「常時行列」が当たり前のお店なので、待たずに注文できるというのはちょっと新鮮。

蒙古タンメン中本お品書き

・辛し肉肉麺 S600円 M900円
 辛さ→1辛、2辛、3辛、4辛、5辛
※1、2、3辛は通常の麺、4、5辛は特製の唐辛子麺となります。特製辛みソースをMAXまで増やしたい方はお気軽にお声がけください。

「辛し肉肉麺」Sサイズの5辛を選んだ。「辛し肉肉麺」なる料理は、イベント専用メニューのようだ。何度も蒙古タンメン中本には通っているが、初めて見る。この店のスペシャリテ「北極」「冷やし味噌」よりも辛いのだろうか。楽しみだ。ここの店が「辛い」と宣言するってことは、本当に辛いんである、というのは僕がなによりもよく知っている。どうぞ存分に辛いの、いっちゃってください。

辛し肉肉麺<5辛>

辛し肉肉麺 S<5辛>。

蒙古タンメン中本のラーメンってのは全体的に割高感があるのだが、このSサイズで600円というのは、お得だと思う。ゆで卵一個入ってるし。

ゆで卵一個くらい、原価から考えたらたかが知れてるのだが、でもやっぱり玉子入りってなってると少しテンション上がるよな。

その他にも、チャーシューがそこそこ入っていたり、具だくさんの印象。

注文したら、既にゆでおきしてあった麺が器に盛られた。ちょっとがっかりな光景だったが、混雑するイベントにおいて、いちいちオーダーが入ってからゆでるなんて芸当はしてられないのだろう。

確かに、麺が赤い

麺は唐辛子麺ということなので、さすがに赤い。でも、この麺がすこぶる辛かったかというとあまりそういう印象はなかった。

ハバネロが入っているというソース

肉肉麺を受け取る際に「特製辛みソースをMAXにしてください」と伝えたら、ソースボトルが出てきた。これをお好みに応じてかけてくれ、ということらしい。いや?もしや、「このソースを全部かけてみろこの野郎」という挑戦状か?

一瞬身構えたが、師範代と刺繍が入った柔道着みたいなのを着た店員さんから、「とりあえず食べてみて、辛さが足りなかったら足せば良いと思いますよ」とアドバイスされた。なるほどそれは一理ある。デフォルトの味がわからないのに、辛さを目分量で足すってのは賢くない。後でソースを貰う事にした。

「これ、中にハバネロ入ってますから!」

ああそれは辛そうだ。

さて、5辛の実力だが、言う程辛くなかった。これだったら、普段お店で売られている「北極ラーメン」とかの方が辛い、と思った。辛さには容赦ない店だと思っていたのに、ちょっとこれは予想外な展開。イベント用ということで少し手加減したのだろうか。

多分、液体スープの形態をとっていないので、辛さを演出しづらいんだと思う。だからこそ、ハバネロ入りの特製辛みソースなわけで。途中まで食べたところで、ソースをかけてみる。とはいえ、もともと濃い味なので、あんまりソースを入れるわけにはいかない。「気持ち程度」に留めておいた。

その結果、さほど辛さは増強されないまま、食べ終わった。うん、でもおいしく辛さを楽しむんだったら、この程度でいいかもね。

5軒目:京華樓(四川料理)

京華樓

気がついたら、もう激辛料理は後半戦。全9品なので、5品目となるここが中間地点だ。これまで凶悪な辛さを見せつけたのは1品だけ。この後、まだ思わぬ伏兵が待って居るのだろうか?

5軒目は、四川料理の店「京華樓」。

京華樓のメニュー

・本場の四川麻婆豆腐 S:600円 S(ごはん付):900円 M:900円 M(ごはん付):1,200円
 辛さ→中辛、激辛
・麻辣ピーナッツ 600円

麻婆豆腐、しかも辛くて痺れるヤツが大好きな僕にとっては、全9品の中でもっとも期待していたのがこれだ。本当なら一番乗りでこの店を訪れたかったのだが、いろいろ他の料理との調整もあって、二日目にずれ込んだ。

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