長崎の過去と今【軍艦島・池島】

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肥前浜宿をあとにしたアワレみ隊御一行は、吉野ケ里遺跡を目指す。

結局、朝ごはんは肥前屋の浜天とバウムクーヘンということになった。お昼、どうしようか。さすがにちゃんとしたお店で食べたいものだ。

「でも夕方にはモヒカンラーメンじゃけえね?昼食うんなら軽めにするか、早めに食うかせんと」

ばばろあがハンドルを握りながら言う。ではどうしようか。

バッテリの残りを気にしながら、スマホの小さな画面を眺める。スマホというのはあらゆる情報にアクセスできる万能ツールだと信じていたが、案外今回の旅では物足りない。というのも、情報は入手できるのだけど、土地勘がないので「で、それはどこにあるの?」「さっきの店とくらべて、近いの?遠いの?」というのがわからない。比較検討するためには、大きな画面で見比べないといけない。ああなるほど、スマホでお店探しっていうのは、慣れた場所でないと難しいんだなと今更悟る。

「このあたりの名物って何があるの?」

ばばろあに聞くと、

「うなぎのせいろ蒸し?」

という。ただし、柳川は吉野ケ里よりももっと遠い。

「柳川まで行ってしまったら、もう解散場所に近いぞ。さすがにそれは」

ではどうしよう。

「小城ってところは羊羹が有名で?」

いや、さすがにお昼ごはんに羊羹はないな。お土産要員として覚えておこう。それにしても、九州グルメって東京在住者からすると全然知らないものだ。小城の羊羹?初耳だ。面白いな。

「あと、神崎ってあたりはそうめんが」
「そうめん!それはいいな」

今日は気温が上がっていて、結構蒸し暑い。冷たいそうめんを今年始めてツツーっと食べるの、いいじゃないか。知らなかった、佐賀県でそうめんが有名な場所があっただなんて。

その神崎という土地は、ちょうど吉野ケ里に隣接するエリアであり我々に都合が良かった。よっしゃ、お昼は神埼でそうめんだ。

吉野ケ里の脇をすり抜け、山の方に向う。

ばばろあが車を運転しながら、右側を指差す。

「あのあたり一帯、全部吉野ケ里遺跡じゃけえ」
「え、そんなにデカいの?」
「知らんうちに規模拡大しとった」
「いずれ日本を統一するんじゃないか?弥生時代に成し遂げなかった野望が21世紀に叶う」

百年庵

11:56
何やら車がいっぱい停まっている。駐車場待ちで路上で車が右往左往だ。交通整理の人まで出ている。

「おい、まさかそうめんがこんなに人気なのか?」
「まさか?」
「でも、こんなところになんで車がいっぱいいるんだよ」

見ると、「九年庵」という矢印が出ている。あれ?僕らが目指しているのは確か、「百年庵」というお店だった気がするけど。記憶違いだろうか?

百年庵

「いや、あっとる。ほら、あった」

目指す百年庵は、九年庵からほど近いところにあった。井上製麺、という製麺所が運営するレストランがその正体。

「じゃあ、九年庵ってなんだ?」
「さあ?神社かお寺か、なにかじゃないか?」

あとで知ったのだが、佐賀の大実業家の別荘と庭園らしい。いつもは非公開なのだけど、年に何度か公開されるということで、それで今日は大混雑というわけだ。

せっかくだから見ていこう、という話にはならなかった。あまりに唐突過ぎて、心の準備ができていなかった。というか、思いつきもしなかった。

艦これプレイ中

大混雑中の九年庵近く、ということもあって、百年庵も大混雑だ。順番待ち名簿に名前を書いて、店頭で待つことになった。

「おっ、喜べばばろあ。ここ、フリーWi-Fiがあるぞ。艦これができるではないか」
「おお、じゃあちょっくら様子を見るか」

ばばろあは車にいったん戻り、ノートパソコンを持って帰って店頭で艦これを始めた。

百年庵メニュー

12:09
待つことしばし、店内に通される。さて、どうしよう・・・なんて考えるまでもないな。

なんか、「百年庵御膳」ってのがあれもこれも付いていて楽しそうなので、これにしよう。もちろん、そうめんで。お値段1,300円。

百年庵御膳

12:29
百年庵御膳。うひゃー、ものすごい皿数だ。「おいしそう!」と思う前に、お皿洗いの人にご苦労様です、という気持ちのほうが先に出てしまう。庶民派の証。

湯呑みも合わせると一人あたり13もの器が使われていた。

そうめん

で、そうめんですよそうめん。これを食べに来たのです。

「神の白糸そうめん」というブランドらしい。つやつやと光っていて、冷水の中で泳いでいる。うん、うまい!

・・・んだけど、みんな神妙な顔をしている。というのも、あっという間に肝心のそうめんを食べきってしまったからだ。

「なるほど、この百年庵御膳っていうのは、いろいろな料理が食べられます、そうめんもそのうちの一つです、という位置づけなんだな」

三人揃って、「もうちょっとそうめんを食べたかったなー」とぼやく。もちろん、おかずは美味しいんだけど。

「待ち時間が長かったんじゃけえ、ちゃんとメニューを見とけばよかったな。写真入りじゃし、見りゃすぐにわかったのに」

ばばろあが悔しがる。まったくそうだ。ついつい、「数量限定」だし「店名が冠されているメニュー」だしおかずがいっぱいだし、脇目もふらずにこれ!と選んでしまった。

それもこれも、「そうめんというのは夏のお昼ごはんに、面倒くさがりながら食べるもの」という印象が強いからだろう。「いざ、そうめんを食べにお店に行こう!」ということはこれまでの人生で一度もない。お陰で、今回はついついスケベ根性が出てしまい、「そうめん以外の料理も並べておかないと、なんだか不安」って気持ちになっちゃった。

で、結果的に「もっとそうめん!」って思っているんだからどうしようもない。

ま、それだけそうめんは美味い、そうめんサイコー!ってことで。

百年庵メニュー

あとになって気がついたこともう一つ。なんだこりゃ?シシリアン麺?

ばばろあが

「ああ、佐賀県界隈じゃ、シシリアン(ライス)っていうのが結構有名らしいで。飯の上に肉とか野菜を乗っけた料理。それの麺バージョンじゃろ」
「へえ!それは知らなかった。これにしておけばよかったなあ。そうめんだけよりも佐賀名物が組み合わさっている方が、より一層性を満喫した感じがしただろうに」

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