今年もまた天災【北海道ハタケ遠足201809】

11:10
D型倉庫には、既にハタケから抜いた手竹と、それにまきついて育っていた豆が立てかけられていた。

豆は、手竹と呼ばれる、ピラミッド型に組んだ細い竹の棒に絡みつきながら成長する。その手竹が地震で倒れてしまい、地面に投げ出されてしまったものだという。

11:11
ハタケに行ってみると、まだ残っている手竹も、半分浮き上がっってしまっていたり形がいびつになっていたりしていた。

豆を育てる時、この手竹を設置するのがとても大変だ。等間隔に、力加減を調整しながら大地に竹を突き刺して上部を固定するのは時間と体力の両方が消耗する。地面の硬さは不均衡だし、ぐっと力を入れて竹を突き刺すと棒がしなって扱いづらい。時には、バキッと折れる。

もっとガチガチに硬い棒の方がなんぼかラクなのに、と思うが、竹を使うというのがコスト的にも軽さの面でも使い勝手がよいのだろう。なにせ、家庭菜園とはちがうので本数のスケールがちがう。数十本、なんてレベルではなく、桁が最低でも2つちがう。仮にチタンの手竹があったとしたら、その材料費を回収するために一体何年豆を育てなければならないのやら。

11:24
ハタケを見て回り、倒れてしまったものや倒れる寸前になっている手竹と、豆を回収する。植えた時の苦労を僕自身知っているので、つらい作業だ。あと、僕はボランティアという立ち場で参加しているけど、コストを掛けて植えて育てたお店としては金銭面でのダメージが計り知れない。

第一次産業というのは天災一発でこれまで長年積み上げてきた利益を吹き飛ばす。その怖さを今回垣間見た。PC相手にデスクワークばっかりやっている僕の肌感覚にはない世界だ。

おそらく、僕なんかが「SDGs」とか言うのと、第一産業に従事している人が同じことを言うのとでは全然迫力や見えているものがちがうとおもう。僕なんて、机上の綺麗事しか言えてない。

11:24
かぼちゃ畑。

かぼちゃは地面を這うように育つ植物なので、ダメージはほとんどなさそうに見えた。それにしてもすごい生命力だ。どうやったらこんなに丸々とした実を育てるだけの栄養を、空気や光、地面から吸収できるのだろう?

11:58
大量に抜き取った手竹がD型倉庫に並ぶ。ああ。

11:58
ハタケの脇にある、隣の家のサイロ。コンクリートブロックを積み上げて作った器用な建物だけど、なにやら一部崩れているような。今は使われていないものなので、実害はないだろうけどこういうところにも地震の爪痕が。

13:02
ハタケ。

13:03

13:19
ハタケの片付けを少々やったところで、月形へと移動する。かなりの大移動だ。みんな車に分乗して、隊列を組んでいく。

途中、急に先頭車両が予想外のルートにそれたので慌てたが、たどり着いたのは一軒のお店だった。

「ジェラテリア ミルティーロ」。

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