那珂湊買い出し~三崎港買い出し、出産直前におけるおかでん家の旅

朝5時9分の時点で、戦利品がとんでもないことになっていた。戦利品、というと勝ち誇っていそうだけど、現実としては「やばい!これは買わなくては!」という追い詰められた感を覚えながらの買い物だ。なんだか、勝った気が全然しない。

頭を切り取った状態の大根が3本入ったビニール袋なんかも置いてあるけど、これ1袋で100円。困った。財布には優しいけど、肉体的にキツい。

一時的に会場脇の荷物をベンチに置いて、荷物の整理を一旦する。

ベンチには大きく「✕」の印と、「ここには」と書かれた文字が見える。「ここには物を置くな」と書いてあるわけではないので念の為。この紙が置いてある場所には座らないで下さい、という意味だ。

たぶん、コロナが過去の話となった頃にこの文章と写真を読んでも、なんのことかわからないだろう。でも、2021年当時では、当たり前のように日本各地のベンチがこういう扱いになっていた。たとば3人が座ることができるベンチだったら、真ん中一つに「座らないで」という張り紙が張ってあったり、テープでぐるぐる巻きにして物理的に座れなくしてあった。隣の人との距離が近いと、ウイルスが感染することを恐れてのことだ。

バカバカしいと思うだろ?でも、この当時はそうだったんだ。

さて、飲食ブースがあるエリアにやってきた。「まぐろぶっかけ丼」が700円で売られていたので、購入する。

こうやって外をほっつき歩いている僕らの様子から、「そうか、新型コロナウィルスは2020年春に急速に流行ったけど、その1年後の2021年春にはすっかり沈静化したのだな」と勘違いしそうだ。でも実際は小康状態になったにすぎず、このあと2021年から2022年にかけて、さらに大量の人が毎日感染し、「まん延防止等重点措置」などいろいろな政治的な行動抑制施策が行われていった。

それにしても困ったなあ、買いたいものが多すぎる。

マグロフライ250円とか、鮪串150円とか。

コロナのせいなのかどうかは理由がわからないが、営業をしていない屋台もあった。

2020年以降、飲食店をはじめとして世の中はとんでもない騒乱に巻き込まれてしまった。廃業、休業、営業時間変更、業態変更。そしてそういうお店の情報になかなかアクセスできず、信用できる情報が少ない時期だった。

こっちは「トロちまき」を売っているぞ。350円。

で、こっちは「まぐろぱん」。

まぐろの形をしたパンなのかと思いきや、それに加えてパンの中に鮪の角煮が入っているとのこと。これも面白いなぁ。

ということで、朝ご飯(第一弾)。

まだ立ち寄りたいお店があるので、ほどほどにしておかないと。

まぐろぶっかけ丼、トロちまき、まぐろフライ、まぐろぱん、そしてまぐろとは関係のないプリン。

05:36
朝市の会場から歩く。

朝からやっているのは朝市会場だけでない。その周辺のお店も営業していることがあるので、要注目だ。

「くろば亭」という海鮮料理のお店が、朝から屋台を出しているらしいと聞きつけ、歩いていった。

おお、やってるやってる。

ドスンと迫力ある看板。

「朝市ランチはトロ鮪の味噌カツ丼 みそダレが命です ほうれん草なるむ添え 500円」

と書いてあった。

「朝市ランチ」という不思議な言葉が、面白い。

トロ鮪の味噌カツ丼のほかに、とろもつ煮、トロ串焼きが売られていた。

くっそう、ぜんぶ食べたい。

この三崎朝市は喰い地獄にできるな。値段が高けりゃ、食欲よりも理性が勝って食べる気が失せる。でもこのお店は、リミッター解除だ!と言わんばかりの激安価格。

ということで、味噌カツ丼にとろもつ煮を購入。鮪を使ったとろもつ煮は日本初なんだそうだ。

味噌カツ丼にはホースラディッシュが添えられているのが味のアクセントとして良かった。

それにしても、朝6時前からこの食事。早朝だから食べすぎてもオッケー!ということにしておこう。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 出産前の小旅行って行きたくなりますよね
    うちも安定期に入ってからこちらのサイトを参考にして広島に日帰り旅行に行きました
    (たしか、当時あったこちらの掲示板でいろいろ教えていただいたと思います)

    おかげで宮島、ますゐ、お好み焼きと堪能できたのをこの記事見て思い出しました
    あれ以来広島行ってないのでまた行きたいな~

  • GUYさん>
    子どもが生まれることで、自分の人生が大きく変わる!という節目の覚悟があるので、「さようならこれまでの自分」という気持ちで出産前に旅行に行きたくなるんですよね。

    ただもちろん、旅行中に母体が急変する可能性はゼロではなく、人様におすすめできる話じゃないんですけど。
    このサイトは殆ど誰も見ていないので、放火する人がいないですが、人気サイトだったら「子どもや母親に万が一があったらどうするんだ」などと焚き付けてくる人がぜったい出てくるはず。

    GUYさんは無事に旅行を満喫できて、なによりでした。
    出産前の旅行って、写真を後で見返して「ああ、僕ら家族もこういう時期があったなあ」としみじみ感慨に浸るものですよね。
    特に、子どもがいないときならではの夫婦の笑顔、っていうのが今となっては貴重。子どもができちゃうと、父親の顔・母親の顔になっちゃうから。

  • マタニティ旅行、っていう言葉、たまたま先日知りました。
    詳しくは調べてませんが、なんでも妊娠中なので、という理由で刺身盛3皿が売りの旅館に生もの変更してくれと頼んだら全部刺身こんにゃくだった、というツイート(いまはポストっていうんでしたっけ?)が話題になってたとかなんとか。
    ネットの反応としてはやや「否」寄りの賛否両論な感じだったので「炎上」というほどではない印象でしたが、旅館の名前を出しちゃうのはどうよ、とか旅館から一言くらい相談があってもよかったのでは、という意見とともに、妊娠中の旅行に対する賛否もたしかにありましたねえ。
    そういう意味ではたしかにリスキーさも内包した話題なのかもしれませんね。

  • 一平ちゃん>
    刺身こんにゃく話は僕も読みました。あれを笑い話としてネタに昇華できていればよかったのにね、と思う。
    僕はSNSの危なっかしさについていくのをやめ、もう殆どSNSの投稿はやらなくなった。Xは皆無だし、Instagramは毒にも薬にもならない食べ物の投稿を月に1度程度するかどうか。それで何も不自由はない。

    外界とのつながりが減ると楽に生きていけるけど、独居感が増す。本当にこれでいいのか、と思うこともあります。

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