デジャブな旅【岡山/広島旅行】

焼き板とおかでん

焼き板が張ってある壁がFishには珍しいらしい。

「板をバーナーであぶって炭化させることで、板の腐食を抑えることができるんだよ」

と解説する。・・・が、本当のことを言うと、おかでんは勘違いをしていて「板の腐食を抑えることができる」とは言わずに、「火事になったときに燃えにくくする効果があるんだよ」とこのときは解説してしまっていた。うそつけ。おかでんをガイドにすると、こういううそ情報も洩れなくついてきます。

あれ、人力車がやってきたぞ

人力車が遠くからやってきた。よく見ると花嫁さんと花婿さんが乗っていた。倉敷で結婚式を挙げる場合、オプションでこういうことができる。他にも、川舟流しに乗る、というものもある。いずれにせよ、観光客からアツい視線とカメラを向けられることになるので、度胸がある人向け。

高砂橋

美観地区の南限は「高砂橋」という橋。ここから先は普通の民家があるエリアになる。

高砂橋方面から北側を見た写真がこちら。

柳の新緑が心地よい。夏になるともさもさに生い茂るので、これくらいの季節の柳が一番きれいかもしれない。

高砂橋の傍らにはきびだんごで有名な廣栄堂本店がある。きびだんごを買うことができるのは当然として、店内でお抹茶を頂きながらきびだんごやむらすずめを食べることができる。

このお店に立ち寄ってお抹茶を頂くのはいいな、と当初計画では考えていたのだが、先ほど倉敷物語館で一服いただいたばかり。今回は断念した。

くらしきイ草焼き

くらしきイ草焼き、というものがお土産物屋さんの店頭に置いてあった。初めて見た、こんなの。

倉敷は昔からいぐさの産地であり、畳表やござなどが作られている。国産100%のいぐさ、というのが売り文句。それとこの「イ草焼き」というのはどういう関係があるのだろうか。単にいぐさ色をしているから「イ草焼き」なのだろうか?

ちなみにイ草焼きについてネット検索をしてみたが、全くヒットしなかった。まだまだこれから知名度を上げていく次世代のエースらしい。

倉敷○○、というと、古くから有名なのは「倉敷ガラス」。口吹きで作る手作りで、ややもっさりした感じのガラス食器だ。もっさり、というのは悪い言い方だが、良い言い方をすると温かみがあってガラスの楽しさを教えてくれる、とも言える。このガラス食器で夏はそうめんなんぞを食べるのがおかでん家の通例。

あと、最近知名度を上げているのが「倉敷帆布」。倉敷における帆布の製造は、国内シェア7割を占めているのだそうだ。ちなみに帆布とはトートバッグなどに用いられる布のこと。これはおかでん家にはないかもしれない。お土産物屋で見かける程度だ。お土産にトートバッグはいらないよ、という人には、コースターや花瓶敷きなんてものも売られているので、ちょっとしたお土産にどうぞ。

鯛ちくわを売る店

倉敷の美観地区は、どこもが古くから続くお土産物屋ばかりなのだろう、と思いがちだが、案外新陳代謝がある。以前は美観地区の中に梅宮辰夫の漬物屋があったり、五木ひろしの茶店があったりしたものだが、今では両方とも撤退してしまった。そうそう、以前は倉敷ビールなんていうマイクロブルワリーもあったっけ。あれが撤退した時はがっかりしたなあ。醸造タンクが店内にあって、それを眺めながらビールが飲める場所だったのに。

「あれ?こんなところにちくわ屋なんてあったっけ?」

名物鯛ちくわ、という札が掲げられている。おざきや、というお店だ。

店頭ではちくわ制作を実演中。ここではちくわや五平餅を買って、その場で食べることができるらしい。ちなみに鯛ちくわが倉敷名物ということはない。

Fishが「これ食べたい」と言い出した。そういえばFish、お昼ごはんに嫌われたんだったな。さぞやおなかが空いているだろうから、ここで1本ちくわを買う事にする。

ちくわが並ぶ

鯛ちくわ1本250円だったかな?金額ははっきりと覚えていない。ただ、覚えているのは800円払えば、岡山の地ビール「独歩」とちくわのセットが食べられるということだ。焼き立てのちくわとビール!なんとも魅力的な提案を頂きました。うーむ、うーむ。

でも、ちょっと悩んだだけでそのセットは断念した。酒飲んでいる場合じゃねぇ、時間の許す限り美観地区を隅々まで見て回らなくちゃ。それでこそ、僕が今回Fishに帯同している意味がある。

麦酒飲み人種のおかでんでさえ、ビールをとどまらせる倉敷旅行であった。真剣です、今回は。

巨大ななまこ壁

倉敷考古館。中橋のたもとにあり、立地条件は最高に良いのだが、あまり観光客が訪れない場所。おかでんも中学生のときに一度入っただけだ。中には、吉備地方を中心とした古墳などから出土した土器や石器が陳列されている。

面白いのは、外壁だ。普通、倉敷の蔵屋敷は貼り瓦が壁面の下部に並び、壁の上方は白壁になっているものだ。しかしここは壁面びっしり、瓦が埋め尽くしている。これはおかでん、今回の旅行で初めて知った。気が付いたのはFishで、なるほど観光客目線というのはこういう細かいところまで目が行き届くのだなと感心した。

今、考古館の壁面写真を撮っているところが「豆吉本舗」。豆菓子をたくさんの種類売っているお店だ。それぞれ試食もでき、お気に入りの豆菓子を買って帰ることができるので人気が高い。それに味も良い。倉敷土産にきびだんごやむらすずめもいいけど、豆吉本舗の豆菓子を買って帰るのも悪くないチョイスだ。ただし、豆吉本舗は全国展開しているお店なので、純粋なる「倉敷土産」ではないのだが。確か本店は京都の祇園だったと思う。

倉敷考古館の裏手

考古館の裏手になる道を歩く。ここも先ほどの「おかでんおすすめスポット」同様、写真撮影に向いている路地だ。大金を使って電柱を地中化した効果がよく表れている。電柱がないので、古い町並みの風情がより一層増している。

ここでもFishは写真撮影をねだってきたので、しばらくは「Fishと倉敷の路地裏」と題して写真を何枚も撮った。

中国銀行倉敷本町出張所

倉敷川沿いはひととおり見て回ったので、川から少し外れて散策をすることにした。

写真は中国銀行倉敷本町出張所。中国銀行とは、中華人民共和国にある同名の銀行ではなく、岡山市に本店がある岡山を中心とした地方銀行の名前だ。出張所と名乗る割には非常に立派な建造物。大正時代に作られたものらしく、国の文化財に指定されている。大原美術館の神殿風建物を作った人と同じ人が設計したらしい。道理で威風堂々とした建物なわけだ。

白壁の町倉敷のイメージとは大いにかけ離れているけど、おかでんは生まれた時から見慣れている光景なので、特に違和感は感じない。観光客目線で見たら、どうなんだろう?Fishに確認とるの忘れた。

天賞堂祝儀店
結納品

「結納のし」と看板が出ているお店、天賞堂祝儀店。

Fishはこれが珍しいらしく、しきりと店内にディスプレイされている商品の写真を撮影していた。

結納商品の販売って商売として成立するんだろうか?昨今の晩婚・未婚化の現状を踏まえると相当厳しいと思うのだが。非常に不思議。

本栄寺

本栄寺に向かう脇道。やっぱり倉敷はこういう道がフォトジェニックだ。

三宅商店

「三宅商店」。いわゆる古民家カフェだ。観光ガイド本に大きく取り上げられていることもあり、観光客でいつもにぎわっている。昔は金物屋だったか日用雑貨屋だったか、という地味なお店だったのだが、いつの間にかカフェになっていたのにはびっくり。しかも、今までの地味さがうそのようにお客さんがいっぱいだ。

倉敷を訪れる観光客は、そりゃもう白壁の古民家で「倉敷らしい」体験をしたいと考えている。だからこそ、こういう古民家カフェが流行るのだろう。当たり前のことだ。三宅商店の繁盛っぷりを見ていると、まだまだ古民家体験をしたいという観光客のニーズを取りこぼしているような気がする。もう少しこういう店が増えてもいいかもしれない。

森田酒造

森田酒造。大きな杉玉が3つもぶら下がっている。ここの蔵では「萬年雪」というお酒を醸していて、なかなかおいしい。特に、12月に入ってから売り出される「荒走り」という生原酒の限定品はおいしいので、もし売られていたら買っておいて損はない。ただ、アルコール度数が高いので(17度程度)、苦手な人は結構いるかもしれない。そういうときはオンザロックにして飲むのもよろし。

ガンプラ楽団

本町通りを歩く。川沿いのエリアと違い、ちょっと落ち着いた雰囲気がある。みやげ物屋が並ぶ川沿いを「ハレの場」とするなら、こちらは「ケの場」と言える。

生演奏が楽しめるジャズ喫茶、「アベニュー」の店頭でガンプラを発見。どのモビルスーツも楽器を手に演奏しているのが愉しい。これ、以前からあったっけ?今回初めて見た。

ガンプラ1
ガンプラ2

ガンダムがピアノ、ガンキャノンがピアニカ、ジムがトランペット、ズゴックがギター、ドムがサックス、そしてゾックがウッドベース。

連邦軍とジオン軍が見事にコラボしている。ああ、地球は今日も平和だ。

東町

本町通りを経て、東町に入る。このあたりは観光客が少ない。

塩

東町の入口にある建物にFishは気がつき、写真を撮っていた。一体何が珍しいんだ?

「塩、と書かれている看板が面白いから」

なるほど、「塩」という看板と「塩小売書」という青い看板が掲げられている。昔は塩は専売公社が一手に製造していたし、流通も限定されていたからこんな看板があったわけで。確かに今じゃあまり見かけなくなったな。

「やっぱりこのお店、塩を売っているのかな?」

今となってはオブジェに過ぎない塩の看板だが、実際どうなんだろう。中をのぞき込んでみたら、やっぱり塩が売られていた。おお、看板に偽りなし、だ。

こういうところに関心を持つのだから、やはりいつもと違う人と旅行するのは楽しい。

夢空間はしまやに通じる道

ここまでやって来たのは、楠戸家住宅の裏手にある「夢空間はしまや」という喫茶店に行きたかったからだ。蔵の中でコーヒーを楽しむ事ができる。先ほど通過した三宅商店もいいけど、こちらも「いかにも倉敷」という感じがあって良いだろうと思ったからだ。

狭い路地に入って50mほど進んだところに入口がある。ガイドブックなどでその存在を知らなかったら、全くこの路地に気づかずに素通りしてしまいそうだ。隠れ家的なお店。

楠戸家中庭

ずっと歩きづめだったので、ここで一息つこうと思う。さて、さっそく店内へGO、と思ったら、本日貸し切りだかなんだかで営業をしていなかった。ありゃ。それは残念。諦めてUターン。

この路地は風情があるので、ここでも記念撮影しておく。

金賞コロッケ倉敷店

そろそろ川舟乗船の時間なので、船着き場へと向かう。途中、全国津々浦々のうまいもんが取りそろえてある「平翠軒」に立ち寄ったりしながら。

途中、Fishが立ち止まった。目の前には「金賞コロッケ倉敷店」の看板が。さすがにちくわ1/2本ではまだ小腹が空いているのだろう。

この金賞コロッケ、比較的最近できたお店だ。5~6年といたところか?しかし、いつ行っても店頭にはお客さんがいて、繁盛しているのが伺える。ちなみにおかでんは買って食べた事はない。

なんでも、本店は湯布院にあって、「第一回コロッケコンクール」で金賞を取ったんだそうだ。コロッケコンクール!一体どんな審査をやっているのだろうか?揚げたてのコロッケなんて、どれも美味いぞ。審査は難航しそうだ。

蛸コロッケ

Fishはこのお店の看板商品である「金賞コロッケ」を買わず、「蛸コロッケ」を購入した。1個150円。岡山産の真蛸入りなんだそうだ。

Fishはイカを好むという事はこれまでのつきあいで知っているが、タコも好きだったのか。イカ好きとタコ好きというのは重複するのかどうか、ちょっと興味が湧いた。

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