日本の中のブラジル【群馬ブラジリアンタウン】

ブラジリアンプラザ

西小泉駅を脱出し、車で路地を走る。駅からちょっとだけ行ったところに、「ブラジリアンプラザ」という建物があると聞いていたからだ。このブラジリアンプラザ、大泉町のブラジル風情が紹介される際は中核場所として必ず紹介されている(2015年当時)。なので、我々も是非訪れなければ、ということで向かったのだった。

「あれ・・・?」

何かシャッターが閉まっている建物の横を通り過ぎかかって、それが目指す「ブラジリアンプラザ」であることに気がついた。あわてて停車する。

駐車場

人の気配が全くないのは駅前もそうなのだが、ここもそれ以上に全く人がいなかった。ブラジリアンプラザの前にある広い駐車場は、ただの空き地になっていた。

そもそもこれは駐車場なのか?駐車スペースを示す白線すらない。でも、場所柄きっとそうなのだろう。

そんなわけで、僕らはブラジリアンプラザの前に路駐。駐車場に入りたくても入れない。

ブラジリアンプラザは、一階と二階があり、食品が売られていたり、レストランがあったり、ブラジル人のための複合施設になっていたようだ。建物の看板を見ると、「ソニーショップ マツモト」と書いてある。電気屋さんもあったのかもしれない。しかし「ソニーショップ」って随分古いな。そういえば、「KDDI」ではなく「KDD」の看板もあるし。20年以上、いや、もっとそれ以上昔のものだなこれは。

シャッター

たまたま今日が定休日なのかもしれない。中に入ってみる。

しかし、そこにあったのは無情なシャッターと、その奥に広がる何も無い空間だった。あー、つぶれてますわこれは。営業日になったら、第三新東京市のビル群みたいににょきにょきと地下から商品棚が生えてくるようなことはあるまい。これはもうアカンね。

シャッターの奥

シャッターの隙間から中を撮影したところ。商品棚が少し残っているくらいで、きれいさっぱりだ。もともとここには何があったのだろうか?食品スーパーっぽくはないけど、客相手の商売をやっていたっぽい。

しかしかなり広大なスペースだ。ここが賑わうようなことは、今のこの大泉町の雰囲気ではちょっと難しそうだ。いや、平日昼間、しかも雨の冬の日に訪れておいて「閑散としている」と勝手に決めつけるのはどうかと思うけど。

最近は南米からの日系出稼ぎ労働者は減っていると聞いているので、この地でも新規流入する人は少ないはずだ。やっぱりそれで商売が滞ったのだろうか?

今なら、「ブラジリアンタウン!」と観光名所として売り出せば、僕らみたいに物珍しがる客がやってくると思うけど、そういう売り出しをするのが一足遅かったか。

送金サービス

でもこのブラジリアンプラザ全体が廃墟となっているわけではなかった。まだ営業している場所もあるようだ。「KYODAI」というオフィスには人が居る様子だった。えーと、「SEND & RECEIVE MONEY OVERSEAS」だって。ああ、要するに海外送金を代行してくれるオフィスってことか。外国にお金を送るには、手間もコストもかかるから、こういうところがやるのかな。こういうビジネスがあるのは、出稼ぎ街ならではだ。

柵

建物の二階にはいけなかった。先ほどのKYODAI以外は、やっぱりやっていないようでシャッター。残念だ。建物全体でブラジル感を味わいたかったのだけど。

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