春だ!冬眠から目覚めろ!
日 時:2010年(平成22年) 03月06日~07日
場 所:静岡県掛川市・ヤマハリゾートつま恋
参 加:おかでん、ジーニアス、ばばろあ、しぶちょお (以上4名)
もともと「アワレみ隊」という名前が自然発生した大学時代の時から、各地に散らばっていた隊員。社会人になってからは、ますます逸散してしまい、企画に安定して参加できる隊員は限られるようになり、なおかつ開催場所も地理的制約によって限定的になってきている。
これを「日本全国に散らばって工作活動に従事している」、といえば聞こえは良いので、そういう事にしておこう。これ以上は詮索してくれるな。
アワレみ隊において、企画をわーっと立ち上げる多くは、おかでん(東京)又はしぶちょお(愛知)だ。そのため、二人の住まいから観て折衷案的な中間地点が「長野県」となり、そのため長野での企画が必然的に多い。
一時、長野で蕎麦の食べ歩きを執拗に繰り返していたのは、「信州蕎麦」の魅力に取り付かれていたというよりも、地理的妥協の産物という側面の方が強い。ただ、いい加減長野県も行き尽くした感ができつつあり、もう少し別の約束の地なないもんかね、と模索はしていた。
その際当然検討対象になるのは、静岡県だ。とはいえ、伊豆半島を除くと、ガツンと目立った温泉地がないし、何を目印に集まって企画やりゃ良いのか、イメージがつかないのだった。その点、長野って、山あり川あり食あり温泉ありで、ネタには困らない優れた県だ。静岡、ねぇ・・・。静岡おでんでも食うか?浜松餃子でも食うか?
そういう状況の下で宿を探っていたら、偶然見つけたのが「ヤマハリゾートつま恋」というリゾート施設だった。静岡県は掛川市にある、ヤマハが運営している総合リゾート施設だ。
リゾートでゆっくり、というのは性分じゃないし、また、アワレみ隊メンバーに「リゾート満喫しようぜ」と声をかけたって応じる人はいないだろう。しかし、この施設で心をわしづかみにされたのは、その宿泊プランにあった。
【アクティブ派】プレイ16種+温泉+70種夕食バイキングプラン
「ヤマハリゾートつま恋」は、複合リゾート施設として名高い。古くはフォークバンド「かぐや姫」が伝説となるライブをやったくらいで、音楽ステージ、音楽スタジオがある。また、国際カートレース場があり、カートレースのメッカでもある。他にも、コンベンションホールがあるし、チャペルがあるし、各種スポーツ合宿ができる運動施設がゴロゴロ広大な敷地内に広がっている。もちろんホテルだってある。
「いろいろあるスポーツアクティビティのうち、16種類を1回ずつ体験できますよ」という事は非常に魅力的な提案。
すぐに思いつくのが、「だったら全種目やったらぁ」という事と、「競技ごとに勝ち負け決めて、あらためて弱肉強食の怖さを思い知らせてやらぁ」という事だ。至ってアワレみ的発想。スタンプラリー的な企画にはわれわれ(というかおかでん)は滅法弱い。
「アワレみ隊大運動会」という企画で、この施設を利用することにした。ただ、このプレイ16種プランは人気企画であり、週末にはなかなか空きがない。また、隊員の参加モチベーションを促すのにやや手間取り、結局企画決行はプラン発掘から1年以上経った、2010年3月上旬となった。スポーツするにはやや寒い季節だし、季節の変わり目ということで雨が降りやすい時期。プランに空きがあるにはそれなりの理由があるということだ。まあいいや。
「スポーツ16種類」というのは、以下のとおり。
テニス屋外コート(60分)
卓球(60分)
ゴルフ練習場(1コイン)
パドルテニス(30分)
スポンジテニス(30分)
ファンシーサイクル(20分)
ツーリングサイクル(2周)
インラインスケート(30分)
ローラースケート(30分)
アーチェリー(60分)
パターゴルフ(9ホール)
芝そり(60分)
釣り(60分)
レンタル自転車(120分)
室内プール(1回)
グラウンドゴルフ(8ホール)
◇大人のみ/ゴルフコース(9ホール)
ゴーカート(2周)
スポーツカート(7分)
レーザークレイ射撃(1ゲーム)
小人のみ/バッテリーカー(7分)
数えてみると、16種類以上ある。つまり、この中から16種類までは自由にチョイスしてプレイして良し、という事なんだろう。ただ、現実的には1泊2日の間で16種類もちょっかい出すのは無理だ。どの競技をチョイスするかが、一泊二日の楽しさを決定づけるということだ。
今回は、運動会ルールとして「競技はくじ引きで決定する。その競技がいかにくだらねー物でも、制限時間いっぱいまで最大限ヒャッホウと楽しむ」という事にした。どう見ても、「芝そり」を36歳にもなるオッサン達が60分も遊ぶのは不条理だ。でも、くじを引いた以上は文句言わずにやれ、と。その胡散臭さこそが、おかでんにとってはご馳走だ。
(ただ、そういう合理的ではない発想に対しては、ばばろあ、ジーニアスは多分反対する。せっかくここまで時間とカネかけて来たんじゃけえ、ちゃんと遊べるもんやろうや、と言うだろう。しぶちょおは両刀使いで、くだらねーおかでん的マゾ企画にも、合理的企画にも両方対応可能。おかでんはくだらねー企画でないと楽しめないタイプ。アワレみ隊と十把一絡げにいっても人によって考えはまちまちだ)
3月1日、おかでん広島出張の際にわざわざ掛川で途中下車。
各地からバラバラに参加するメンバーがいったん集結する掛川駅北口の下見。
その際、「今掛川にいます。皆様をお待ちしてます」というメールを参加者一同に送信。もちろん冗談だ。3月1日(月曜日)の夜に、既に現地入りなんて狂ってるので冗談だとすぐに分かって貰えるだろう。
すると、しばらくしてジーニアスから「紛らわしいメール送ってくんじゃねーよ」的メールとともに、リコンファームとして「3月13日土曜日、10時に掛川駅北口集合で良いんだよな?」と書かれてあった。
さあこれで攻守交代ですよ。一気におかでん顔が青ざめる。てっきり3月6日開催だと思っていたし、その旨告知していたので、大あわて。急きょwebで予約状況を確認してみると、確かに13日に一泊で予約してある。やべえ、予約した日付と、実際参加者に周知した日程がずれとる。
その後参加者各位からハチの巣をつついたようなメールが。「ジーニアス、開催は6日だぞ?」「え、13日じゃなかったん?6日既に予定が入っとる」などと。メンバー内でも、「6日と伺っておりますが」派と「13日で予約されているはずだぞ」派が別れ、派閥抗争勃発。
思いつきで途中下車し、冗談で「お前らちょっとこっち来い」メール送って良かった。うっかり、6日朝に4名中2名だけが掛川駅に集合し、「残りの二人はどうした?」「え?来週開催だろ?」「マジで?」となっているところだった。しかも、やけくそで2名だけでつま恋に行ったら、「予約は来週で承っておりますが」と言われてにっちもさっちもいかなくなる、と。ホンマやばいところでした。結局、全員のスケジュール調整、ホテルの空き状況やキャンセル規約を確認、再予約というドタバタで(おかでんの勘違い通り)6日の開催となった。
写真は、「どうだ、俺は掛川に先着したぜ」と自信満々の状態。この数分後に、えらい騒ぎになるハメになるとは想像していなかった。スケジュールを無理やり調整してくれた方にはホンマすんませんでした。お詫びのしっぱなし。
結局、このドタバタの整理と調整があったため、当日中に広島までたどり着けなかった。姫路駅で本日打ち止め。
しかも人身事故があった関係で、姫路駅到着は夜中の2時過ぎ。結構広い駅だったが、おかでんが駅の改札を出た最後の人となった。
途方に暮れ、駅前にあった魚民で朝まで時間を潰すことにした。鍋を注文した人には、+1,250円で飲み放題、だって。なんだか面白いプランだ。普通飲み放題って、コース料理に限る、とか2名様以上から、といった制約がある。しかしこのお店の場合は「鍋を頼めばOK」。店としては、「まさか鍋を一人で食わないだろう」とでも思っていたのか?
おかげでおかでん、鍋をホクホク食べながらビール、赤ワイン、白ワイン、ハイボールを朝までしこたま飲ませて貰った。
広島滞在中、暇な時間はいろいろ事前準備があった。
まずは、「16種類の競技」を選ぶためのくじ作成。これは単語帳で作った。
本当は、トランプのようなカードで作りたかったのだが、無地のそんなカードは東急ハンズでも見あたらなかったため、面倒なので単語帳で。
まず最初の競技はおかでんが代表してくじ引きし、以降は、その競技での勝者が次の競技を引く権利(というか責任)がある事にした。ゲーム開始から、食事などのための中断を除くとノンストップで競技は続けられる。ヘトヘトになっても続ける。そういうやり過ぎ感が、むしろ楽しい。多分反対されるだろうけど。
なお、大会名は「バトルアスリーテスアワレみ隊大運動会」とした。「バトルアスリーテス大運動会」というアニメが存在するので、それを頂戴した形になる。なお、このアニメについては名前を知っているだけで、中身は全く観たことはない。全然運動会と関係ない内容かもしれないけど、まあいいや。
それぞれの競技は複雑だ。
まず、つま恋のサイト構成がイマイチすぎて、何が何だかさっぱり分からない。一覧性に欠けるし、欲しい情報が記載されていない事があちこちである。そのため、独自に競技一覧表を作成したり、何度も施設側に直接問い合わせたりを繰り返す事になった。
-チェックイン前/チェックイン後でも競技をすることはできるのか?
-ゴルフは用具をレンタルすることができるのか?その場合の値段は?
など各種。他にも、競技ごとに「すぐにできます」「当日予約要」「事前予約要」などといろいろあって、もう何がなんだか。
webデザイナーがイマイチ、というよりも、つま恋という施設があまりに複合的すぎて、「つまりこういう事なんです。」と言えないのが原因。これは仕方がない。だから、非常に使いづらいサイトではあるが、むしろ「一言で言えないくらい、いろいろ遊び甲斐のある施設だ」と好意的に捉えよう。
ただ、施設マップがPDFでダウンロードできず、使いづらいったらありゃしない。そのため、どこでどのスポーツ競技ができるのかさえ、分からないありさま。そして、広大な施設だけどその広さがよく分からず、徒歩で施設間を移動できるレベルなのか、無理なのかさえわからない。まあ、そういう「事前予習ができません」という方が面白いといえば面白い。
この競技くじを作成している最中、ばばろあから「当日は雨らしいぞ」との情報が。雨の中でプレイして体調崩すのはどうかと思うという意見が出てきた。なにやら雲行きが怪しい。「待て、俺一人取り残されても競技はやる。雨でもやる。止めてくれるな」と悲壮なる決意で参加者一同に宣告しておいた。
とはいえ、豪雨の中でプレイというのはさすがのおかでんでも無理だ。そもそも競技として成立しないだろう。そのため、雨でもできる競技はくじの隅に赤鉛筆で印をつけておいたり、いろいろ涙ぐましい努力はしておいた。
なお、事前予約が必要、とされている2種目(ゴルフショートコース、テニス)は競技対象から外した。ゴルフはいろいろ器具レンタルせにゃならんので面倒だとか、テニスはジーニアスがスクールに通っており、実力差が激しすぎるからだ。
大運動会開催前日。
無駄に気合いが入っているおかでんは、タンニングマシンに生まれて初めて入ってみた。スポーツマンには健康的な色黒が似合う。・・・と、思う。
しかし、後でばばろあから「変な焼け方しとるけぇ、肝臓悪くした人にしか見えんかったで」と言われて相当凹んだ。
2010年03月06日(土) 1日目
大運動会当日。
午前10時、掛川駅に全員集合。千葉、愛知、香川、広島と各方面から集まってきており、なんだか地域対抗戦のようだ。「お前らに地域を代表されたくはないわ」と言われそうだが。
案の定の雨空で、「まあねぇ、予想はされていたからねぇ」と一同苦笑いをするしかなかった。
掛川駅北口からつま恋の北ゲートを目指す。
webが分かりにくい、と先般から酷評しているこの施設だが、ゲートの入り方一つをとっても玄人好みで、面倒。スポーツ施設のみを利用する日帰り客は、南ゲートから。宿泊客は北ゲートから入れ、ということになっているのだった。施設面積が広大な上に、施設内は一般車両通行禁止になっているためにこういう事になる。
では、宿泊するんだけど、チェックイン前からスポーツをやりたい人はどっちなの?なんてのは、もう施設に直接問い合わせるしかない。決して珍しいパターンではないと思うのだが、webにはそういう事は記載されていないのだった。
答えは、北ゲートから入れ。で、車は宿泊するホテル(2棟ある)前の駐車場に停め、そこからセンターハウスである「スポーツマンズクラブ(SMC)」で手続きをせよ、というもの。
ちなみに、この「つま恋」はゲートをくぐるだけでも入場料がかかる。ただし、宿泊客は無料(というか、宿泊料金内に入場料が含まれる)。そのため、ゲートでいったん係員に呼び止められるので、「宿泊を予定しているおかでんっす」と告げないといけない。ああ複雑だ。なんて非効率なんだこの施設は。
ゲートをくぐってからも、すぐに建物が見えるわけではない。
牧ノ原台地の微妙なアップダウンの中を道は進む。よくこんなところに施設をこしらえたもんだ、と感心する。
途中、わーん、という爆音が聞こえるので脇を見たら、カートがコースを疾走していた。雨の中でも容赦無しだ。このつま恋には、カートコースが2つもあるからすごい。一つは、写真のとおりでレース仕様のコースで、ライセンスを持っていないと走れない。もう一つは、レーシングカート体験ができるよう、素人向けに作られたコース。
ヤマハといえば楽器やバイクのイメージが強いが、レーシングカートにおいては自社製品独自のカテゴリーを持っているくらい力を入れている。これ豆知識。
カートコース脇を通り過ぎて坂を登っていくと、そこがスポーツマンズクラブ(以降SMCと略す)。このつま恋の中核となる場所、だと思う。
2棟あるホテルのフロント業務、レストラン、チャペル、音楽施設などがここにはある。しかし、名前が「スポーツマンズクラブ」であり大変に分かりにくい。もともと複合施設すぎて初心者には意味不明な状態になっている「つま恋」だが、ネーミングセンスにおいてもその混乱に拍車を掛けているありさま。
なお、各種スポーツの受付は、施設南側にある「レクリエーションセンター」が中核になっている。でも、全てがそうではなく、スポーツ施設ごとに受け付けがあったり、SMCそのもので受け付けているものもある。
そんなわけで、「16種類のスポーツ満喫!」といっても、事前にあれこれ調べておかないと当日現地でオタオタしてしまうのだった。さらに、要予約だとか、器具は有料レンタル、とか靴は底が平らなものに限る、とか競技によって制約があるし。
施設内容を段階的に拡大していった結果、こういう複雑な形になったのか、複雑な方がカッチョイイと真剣に思っているのかは、分からない。
ひとまず、フロントで受付をする。
チェックイン時刻前だが、手続きをしないことには「16種類のスポーツ」ができるチケットが手に入らない。
事前に、施設に直接問い合わせたところ、チェックイン(14:00)前/チェックアウト(11:00)後でもスポーツは楽しめるそうだ。その際、荷物はSMC内にあるコインロッカーに預けておいてくれ、とのこと。
こういう時のフローチャートがwebに載っていれば大変にありがたいんだが。多分、同様の問い合わせは頻繁に利用客から施設には来ているだろうから、対応する方も大変だと思う。
フロントで手続きをする。
おかでんの前のグループが、手続きにやたらと時間がかかっていたので何事かと思っていたのだが、いざ自分の番になってみたらなるほど納得。とにかく従業員さんが説明することがとても多い。
宿帳みたいなのを書くのは当然として、まだルームキーは貰えない時間なので、引換券みたいなものを出してもらう。それから、朝食券夕食券の発券と説明。温泉施設「森林乃湯」の入館券。・・・温泉施設は別棟であり、料金が別途発生する。今回は宿泊プランの中に含まれているので、入館券の提示で入浴できる。
つまり、外部から「風呂だけ入りにきました」という人は、ゲートをくぐる際に発生する入場料+森林乃湯入湯料がかかることになる。うわややこしい。
その他、館内の説明(宿泊部屋への行き方、食事会場など)、施設内の移動方法、スポーツ施設の利用方法・・・く多岐にわたる。
これ、宿泊の一週間前以上に予約を完了した人には、郵送で宿泊のしおりを送付し、当日は「スマートチェックイン」ができるようにしても良いと思う。
手続きの際、フロントからなにやら定期入れのようなものを受け取った。
上の空で話を聞いていたので、これが何だかわからないまま、結局最後まで使うことは無かった。どうやら、後で写真を見て気がついたのだが、これを提示すれば各種施設での料金は部屋にツケる事ができたらしい。気がつかないで、全部現金で払っちゃったよ。まあ、別に不自由はなかったけど。
こっちが上の空になるくらい、いろいろフロントで話を聞いたということだ。
もっとも、「まあ今日明日はまったり遊ぼう」とユルく思っている人ならば、話の全ては理解できたはずだ。説明に瑕疵があったわけではない。ただ、今回のおかでんは「限られた時間の中で、いかに最適化された状態で数多くの競技をプレイできるか」という事ばっかりを考えていたのでがいけなかった。
食事が19時からか・・・ならば、何時までに競技を終了し、何時までに風呂入れば良いのか?部屋に荷物を運び込むのは何時頃が良いのか?そんなことばっかり考えている状態で、次々と情報が入ってくるともう「上の空」になって情報遮断をするしかなくなる。
さて、各種説明の中で登場したのが、プレイチケット。一人一枚の割り当てで、裏面にはこのチケット提示で無料プレイ可能な競技が一覧になって掲載されていた。どうやら、競技をやる都度、その競技名の横にスタンプが押されるらしい。つまり、大変お気に召したからといって、同じ競技を2回やることはできない。
数えてみると、20種目も競技名が書いてあった。あれ?16種目しかできないんじゃなかったのか?これは20種目やってもよろしい、という事なのか、この中から16種目選んでね、という意味なのかは不明。ただ、どっちにせよ1泊2日で16種目やるのは時間的に無理だが。
釣り1時間、とか芝そり1時間、って1泊2日で逼迫したタイムスケジュールの中では、嫌がらせ以外の何者でもない。少なくともわれわれにとっては。家族で楽しみに来ましたー、というグループには最適だろうけど。
おかでんが上の空になっていたのには、別の理由もあった。
手続き中のおかでんを待っている残り3名は、フロント脇にあるインフォメーションボードを前にあれこれ議論をしていたからだ。
「おい、雨でほとんどが営業しとらんぞ」
「ランドカー(ゴルフ場でよく見かける、電動カート)を1日借りるなら受付は南ゲートだけだぞ」
などという声が聞こえる。その一言一言で、おかでんの頭の中でデフラグされていた「大運動会の段取り」が狂う。
手続きを全て済ませ、書類だらけになった状態で件のインフォメーションボードを見に行く。うわ、情報だらけ。ややこしい。
ここに掲載されているのは複合施設つま恋のごく一部に過ぎない。全部掲載しようとしたら、本日12時からチャペルで○○家▲▲家結婚式、だとか新郎新婦控え室はこっち、とかきりがない。こりゃwebサイトがややこしくなるわけだ。現地の情報も、整理されているとはいえ、もはや情報の羅列と化している。
他にも、予約状況や営業情報も手書きで記載されている。
テニスコートは予約でいっぱいだそうだ。日曜日も予約でいっぱいだったので、テニスサークルなどが春合宿で占領していたのだろう。良かった、テニスを競技対象外にして。まともにラケットを握ったこともない人間がヘロヘロになりながらコート内をどたどた走っていたら、嘲笑されるところだった。
で、問題なのがこちら。
「雨天休業施設」という張り紙が一枚、さりげなく地味に張ってあった。そこにはわれわれの「大運動会」に退避勧告をしているかのように、雨だとダメよん、という競技がずらり。相当ダメってわけだ。
当初おかでんは、「雨の中でも、一人きりになってもやり抜く」と宣言していたのだが、門前払いを食らってしまった形。やりたくても、やらしてくれないんじゃあどうしようもない。
ただ、これが直感的ではなく、一瞬戸惑う書き方。
われわれが知りたいのは、「雨でもやっている施設」。「雨だと休み」なのは正直どうでもいい。手元のプレイチケットに書かれている競技と見比べながら、できる競技を探す。ああ面倒くさい。
しかも、プレイチケットは施設内の全部の競技ができる「フリーパス」ではない。乗馬やトレジャーハンティングなど、対象外となっている施設・競技も含まれている。だから余計にややこしい。
とりあえず、地下のコインロッカーに荷物を預ける。100円が必要だが、後で返ってくる。
「脱衣場は無いのか?」という声が上がったが、どうやら無いらしい。男女関係ないロッカーなので、戦闘モードに服をチェンジする際には注意。
全員のスタンバイはできたのだが、まだ状況がよくつかめていない。
あまりに施設が巨大すぎて、手広くやり過ぎていて、注意力が散漫になってしまうのだった。フロントにさりげなくサイレントチェロが置いてあって、「宿泊の部屋に無料レンタルできます」なんて書いてあって「おおお!」と興奮したり、ウェディングドレスが飾られていたり、バイクがあったり、電子ピアノが廊下に置いてあったり。何か隠蔽したいことがあって、注意を逸らすための作戦ではないのか?というくらい、フロント周りにはいろいろなものがある。
とりあえず、SMCに居ても始まらないので、敷地の南側にあるレクリエーションセンターに行ってみる事にした。一応、ここが多くのスポーツ施設を総元締めしている場所らしい。できる種目が限られているので、「とりあえずクジを引いてから、現地に移動。」がそもそも成立しないっぽい。
おかでん草案のままでは、「くじ運によっては、広い敷地内を理不尽に移動しまくり、ひたすら運動しまくる無駄だらけの1泊2日」の企画だった。しかし、こうも天気が悪ければ、雨でもできる競技を全部順番にやりました、以上おしまい。となりそうだ。
敷地内の移動は、15分間隔で無料循環バスが運行されているのでそれに乗るのが一般的。南ゲート周りと、北ゲート周りの2路線が運行されていて、SMCを中心に8の字に路線がある。よくもまあこんな大規模輸送をやるもんだ。
なお、フロントの人に「レクリエーションセンターまで歩いて行けますかね?」と聞いてみたら、苦笑されてしまった。現実的ではないらしい。
他にも、ランドカーを借りるとか、チャリンコを借りるといった自力移動は可能。ただし、自転車はこの雨の中危険、と判断されたらしく、雨天営業していなかった。プレイチケットで2時間乗ることができたんだけど、残念。
バスは、ホテル棟のひとつ、「ノースウィング」を経由して反時計回りに進んでいく。この園内道路は一方通行。アップダウンが予想以上にきつく、これを自転車で走破するとなると結構良い塩梅で大腿四頭筋を筋肉痛にしてくれるだろう。
ゴルフショートコースを横目に見つつ、バスは進む。ショートコースとはいえ9ホールあるので、相当な広さだ。そりゃあ、「徒歩で(ショートコースの向こう側にある)レクリエーションセンターに行く」と言えば、笑われるだろう。大人しくバスに乗れよオッサン、と。
「事前予約しておかなくてよかったなあ」
さすがに雨の中で、芝刈りにいそしんでいるゴルファーは一人もいなかった。ゴルフは事前予約制なので、予約しちゃっていたら「しゃーない、雨の中でもやるしか」「馬鹿いえ、体調壊すのはご免だ」というイデオロギー闘争が始まるところだった。もっとも、この闘争は圧倒的少数派で理論的ではないおかでんが完敗するのが目に見えているのだが。
そうこうしているうちに、レクリエーションセンターに到着。
ノースウィングから大量のママとお子様達が乗ってきており、彼女たちが全員ここで下りたので大混雑状態。地域の「こども会」のレク合宿か何かだろうか?
レクリエーションセンター内部。
各競技ごとにカウンターがあり、そこで受け付けをして器具を借りたり競技の説明を受けることになる。
分かりやすい掲示がそれぞれのカウンターには出ているので、ここでは迷うことはない。入ってすぐのところにはアーチェリーのカウンターがあり、弓がわれわれをお出迎え。こういう非日常的競技ができることが、今回なによりの楽しみだ。アーチェリーなんて、「やりたい!」と言ってもそう簡単にはできんぞ。
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