これは天災ではない、人災だ【西穂高岳】

まあ、毎度の事だ。

6月くらいに、「そろそろ山のシーズンだなあ。今年はどこに行こうか」なんて考え始めるのだが、この時期は大抵週末は天候不順。「んー、天気が悪いねえ」とぐずぐずしているうちに夏が来て、お盆で帰省して、仕事がバタバタして、はっと気が付いたら涼しい風が吹き始める季節。やばい、シーズンが終わりそうだと慌てて9月に山に登る。

今年もそうだった。

今年は特に、仕事が過去例を見ないくらい忙しかったため、全く余暇の過ごし方を省みる暇が無かった。登山計画の立案は当然として、フィットネスクラブでの体力増強もほとんどできなかったため、心肺能力にも不安がある。こんな状態でどうやって山に登れば良いのやら。

昨年は、「登りも、下りもゴンドラ使っちゃえ」という五竜岳登山だった。そういう「楽させてもらう」山に行くことが、今年も現実解のような気がする。数年来、裏銀座縦走やら黒部下の廊下を狙っているものの、この状態でそんなところに突撃したら遭難するのがオチだ。

何ともナサケない話だが、「楽できる山、ないかねぇ」という観点で行き先を探した。ぱっと思いつくのは木曽駒ヶ岳。ここだと、山頂直下までロープウェイで行くことができる。後はひょいひょいと標高差300mを登ればあっという間に標高2,956mの別世界だ。一般観光客に混じっての登山は、今の自分にとってお似合いだろう。しかし、この山に登ったからには、そのまま縦走してお隣の空木岳に向かわない手はない。ただ、そのルートを採用すると結構な長丁場となり、エスケープルートも無いことからやっぱりちょっと不安。

さて、どうしたものか。

しばらく思案した後、西穂高岳を思い出した。そうだ、あの山も山腹にロープウェイが走っているぞ、と。

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