三浦アルプス(新逗子駅→こんぴら山・神武寺山・鷹取山・乳頭山・茅塚・観音塚・ソッカ・仙元山→逗子駅) / おかでんさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
2023年1月からはじめた、「毎月登山」計画。さっそく正月明けそうそうに曽我丘陵を歩き、僕は大変ご機嫌であると同時に自信を持った。

このサイトの記事で何度も書いていることだが、これまでの僕は夏山シーズンに入ってから「そろそろ山に登らないとなあ。どうしようかなあ」とダラダラ考え始め、結局9月とか10月にようやく山に登る、ということを繰り返してきた。
毎月登山、という目標はその点本当に素晴らしい。自分の老いと体力の低下をカバーする取り組みなのは言うまでもないし、なによりも登山が習慣化することで、事前の計画や荷造りが格段に楽になるからだ。
ごくたまにしか登山をしない場合、「何を持っていけば良いんだっけ?服装はどの程度厚着がいる?」などと悩み、そこで手が止まってしまう。しかし、毎月登っていれば、「先月の装備にあれを追加しよう、減らそう」と差分だけを考えれば済む。
登山というのは疲れる趣味だ。だから、登山口に至るまでの経緯で「やっぱりやめておこう」と中止する口実を自分に与えないことだ。スムーズかつエレガントな事前準備、これが心底大事。少なくとも僕の場合は。
2023年2月の山歩きは、三浦アルプスに標的を定めた。
1月よりも2月のほうが寒い、ということが多くある。なので、温暖な気候の場所にある低山、という条件が最初からあった。一方で、日照時間は2月の方が長くなっている。夕暮れで暗くなるまでの猶予時間が長くなる分、山歩きの自由度が高い。
ならば、ということで、前回使ったガイド本「日帰り山さんぽ 低山をきわめる!」の中から、「鷹取山」と「三浦アルプス」を選んだ。一度に2つのモデルコースをくっつけてまとめて歩いてやれ、というわけだ。
できるだけ登山に対するハードルを低くしたい、と考えているので、登る山は楽であればあるほどいい。気が重たくならなくて済むからだ。かといって、所要時間が短く、標高も低いヌルい山に登るためにわざわざ遠征するのは、お金がもったいない。
「よし、行くぞ!」とモチベーションが湧くレベル感の山を選ぶ、というのは難しい。難易度を上げすぎると面倒臭くなるし、難易度が低いとやる気が起きない。
このレベル感は人それぞれだ。だから、一緒に歩く山仲間を若いうちから作っておいて、腐れ縁でその人と長い付き合いをするのが理想の登山人生だと思う。長い付き合いを経て、「行きたいと思う山」や「行ったことがない山」が似通ってくるので、計画を立てやすい。そして山を歩く際、お互いのペースやクセを踏まえた振る舞いができる。
残念ながら、僕にはそういう友人がいない。昔はコダマ青年という山仲間がいたし、兄貴もいた。しかし二人共結婚とともに付き合いが疎遠になり、一緒に山に行く機会がなくなってしまった。
「なんだよ、付き合いが悪いな」と思ったものだが、それは今度は僕の番だ。結婚し、子どもができたので、なかなか他の人とつるむのが難しくなってきた。家族最優先でスケジュールを考えるし、家族の外とのコミュニケーションに思いが至らなくなってしまうからだ。
僕の子育てはまだ始まったばかりだ。子どもが大きくなるころには、もう還暦を越えている。結局僕は、ソロのまま山登りを続けていくことになるのだろう。
息子が大きくなったら一緒に歩けばいい?それはその通りなのだが、弊息子が高い山を縦走できるような歳になるころには、僕はほぼ登山リタイアだ。人生のタイミングが違う。
ただ、今日行くような低い山ならば、比較的早い段階で親子で歩けると思う。低山歩きは、冬季における僕の気力体力増強政策であると同時に、家族登山(そしてそれは僕の今後の生き甲斐)のための下調べ、という意味を持つ。
2023年02月18日(土)

10:24
JR横須賀線で「東逗子駅」にやってきた。
この駅で降りるのは初めてだ。
三浦半島に用事があるときは、決まって京浜急行を使うか、車を使っていた。なので、横須賀線でこの駅、というのはまったく馴染みがない。
こういう馴染のない駅に降り立つのが、登山の楽しみだ。ひょっとしたら僕は、山歩きそのものはあまり好きではなく、公共交通機関で知らない駅に向かう旅が好きなのかもしれない。
なぜなら、一番テンションが上がるのが駅に下りた時、だからだ。山頂に立った時は、実は大してテンションが高くならない。「やれやれ」という気持ちの方が強い。

東逗子駅の北側に見える丘。
この丘を登っていった先に、今回の最初の目的地、「鷹取山」がある。
鷹取山はかつて石切場として栄えたようで、千葉県の鋸山のように切り立った崖がある。石を切り出したため、スパッと垂直にそそりたつ岩肌はこの目で見てみたい。

のどかな東逗子駅。
そもそも、「これから山に登るぞ」というのに、10時半というのがお気楽だ。山というのは夜明け前に家を建つくらいの気合いと根性がなくてはダメだ、と思っていたのに、この緩さ。素敵。

駅改札を出たところに、「ウォーキングガイド」の看板が出ていた。
「遭難事故が多発しています。ご注意ください。」と物騒な事が書いてある。
低山だからこそ、ナメてかかって遭難してしまうという事例は枚挙にいとまがない。たとえば千葉の房総半島は標高300メートル台の低い山だらけなのだが、それでも道迷いが多発するスポットだ。獣道、作業道、廃道が縦横無尽にあって、分岐を誤ってしまい道に迷うからだ。
三浦半島は、地球のプレートテクトニクスによって形作られた土地だ。そのため、断層やら隆起やら地形の変化が激しく、ややこしい地形になっている。
そのため、あまり人が立ち入らないエリアもあり、手入れがあまりされていない森に迷い込んでしまうと行き場を失ってしまうことになる。
低山ハイクとはいえ、今回はナメてかからないようにしないと。
僕はまず、ウォーキングガイドでオレンジ色で記された道を進んで鷹取山を目指す(画面右上)。そのあと、南下してから画面左下のトンネルが描かれているあたりまでぐるっと回っていく。
ウォーキングガイドでは「二子山」という山を歩く、赤い線のルートが紹介されているが、今回の僕は二子山は登らない。その南側にある、山々を巡っていくつもりだ。
「●●アルプス」というのは実は全国各地にある。有名な「北アルプス(飛騨山脈)・中央アルプス(木曽山脈)・南アルプス(赤石山脈)」にあやかって、御当地アルプスは結構多い。全国的な知名度はないけれど、調べれば見つかるといった感じだ。
「●●アルプス」と名前がついている山は、もちろん山脈ではない。ただ、「なんとなく山と山を連続して歩いていける」ならば、そういう名前がつけられるようだ。今回の三浦アルプスもそうだし、すぐお隣には鎌倉アルプスがある。

10:31
東逗子駅前にて、登山開始前の記念撮影。
この日の服装はこんな感じ。ダウンジャケットは持参しているものの、最初から最後まで着ることはなかった。
ベースレイヤーとして厚手のジオライン、その上に長袖。それだけだ。2月上旬にしては薄着すぎる気がするが、これで十分なところが湘南界隈の良いところだ。冬でも温暖。

10:38
いきなり、絶壁の法面の脇を通る。さすが三浦半島。
三浦半島は土木建築技術によって人々の暮らしが支えられている、ということを強く感じさせる土地だ。

ほら、この建物とか。
なんでこんな崖の上に住居があるんだ?と思う。でも、逆の目線で見れば、単に僕が崖の下の道を歩いているだけだ。
いずれにせよ、崖の上住宅で暮らすということは、毎日が登山だ。自転車はつらいので、車利用が前提か、徒歩になる。
この界隈の航空写真を見ると、山肌にひびが入っているように住居が割りこんでいることがわかる。
尾根と尾根の間を開発していった結果だが、なかなか生活が大変そうな地形だ。奥に・上に行けば行くほど眺めはよくなるが、その分普段暮らしの足に支障が出る。

丘の上に大きなマンションが見える。

マンション、というよりマンション群だ。同じ名前のマンションがいくつも丘の上に建っていた。デベロッパーによって大規模開発がなされたのだろう。
3棟ある丘の上のマンションは、いずれも二段からなるひな壇の形になっていた。起伏がある丘の上なので、建物を縦に建てるのではなく、段差を付けたというわけだ。こういう場所にマンションを建てるからには、全室風光明媚でなくては商品価値が損なわれる。だから、どの階からも眺めが良いように作られているはずだ。

10:41
石段が見えてきた。ここから神武寺を経由して鷹取山に向かっていく。
(つづく)

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