
15:27
先ほどからずっと、行き先表示ででていた「観音塚」に到着した。
地図で見ると、標高167メートルピーク。
特に標高が高いわけではないし、風光明媚というわけでもない。
わざわざ目標地にする場所ではないので、なんでなんどもなんども繰り返し「観音塚 ◯km」という標識が出ているのか、意味がよくわからない。
それよりも、下山すべき登山口の地名とかを掲示したほうがわかりやすい。このエリアなら、三浦アルプスを縦走する人が多いのだから、登山口近くにあって国土地理院地図にも地名が載っている仙元山を表記すればいいのに。
道迷いを起こしやすい地形や紛らわしい小路がいっぱいあるのはしょうがないとして、案内標識はどうにかならないものだろうか?

で、この観音塚。
なんでそういう名前なのかと思ったら、観音様がいらっしゃるからだった。
二体の観音様・・・という事前の話だったが、風化のためか全然跡形もない。石碑の側面には「寛政七年」と彫られているので、320年近く前に作られたものだ、ということがわかる。
それだけ古けりゃ、石も削れるよなぁ・・・と感心してこの石碑を眺めていたのだが、今文章を書く際にこの写真を見返していて、初めて気がついた。
「あっ、これって石碑の裏側だ!」
と。
よく見ると、石碑の反対側に、ちらっとあぐらをかいた仏像の膝がちらっと見える。なんてこった、この石碑、登山道に背を向けていたのか。

15:38
観音様のご利益をいただきそびれたまま、先に進む。
分岐の表示が見える。右に曲がると森戸川林道、左に進むと仙元山。
国土地理院地図にも、このエリアの案内図にも載っていない分岐。ということで、毎度おなじみのこの写真。

たぶん「葉10」の手前に今いるのだと思うが、森戸川林道に通じる道はこの地図には書かれていない。
あ、そうか、この地図、「主要分岐図」というタイトルだ。主要ではない分岐は書いていないよ、ということか。
いずれにせよ、「道迷いエリア」ははるか後ろに遠ざかっていった。もう、迷うことはなさそうだ。ただし、相変わらず分岐はあちこちにあるので選択を間違えないようにしないと予定外のところに下山してしまう。

これが葉10、かな?
左に行けば実教寺、右に行けば仙元山という表示が出ている。
これもまた紛らわしい。
実教寺に向かう、ということは集落に下山することを意味するわけだが、この分岐では上り坂だ。一方、まだまだ縦走を続けるよ、という仙元山方面は下り坂になっている。上りと下りが逆になっている。
さらにいうと、手書きの看板だったり立派な看板だったり、道標のフォーマットが統一されていないのが紛らわしい。そして「葉10」という記述はどこにあるんだろう?

15:41
このあたりまで来ると、左手のほうに葉山の住宅街が迫ってくる。
木々に隠れていて家を見下ろせるほど眺望はないのだが、航空写真で見てみるとさすが葉山、結構広いお家が並んでいるように見受けられる。
土地の値段が安いから山あいの奥まったところに家を建てました、なんてことはまったくなく、むしろ山の上だと風光明媚だから敢えてここの土地を買い、立派な家を建てました!という臭いがプンプンする。
別荘なのか本宅なのかは不明だが、庭付きのおうちも珍しくない。ついゲスの勘ぐりで、「プール付きの家はないか?」と航空写真をジロジロと眺めてしまったが、ざっと見た限りそういう家は見つけられなかった。

こういう段差のある階段の上りは、地味に疲れる。
「ソッカ」と呼ばれる、189メートルピークへ向かう道。

道標。
左が仙元山、右がカンノン塚。
さっき通過した、「観音塚」のことなのだろうが、こういう表記の揺らぎも道迷いの遠因となるからできればやめてほしい・・・。
おっと、よく見ると「仙元山 カンノン塚」の道しるべの下に、奥に向かってもう一つの道しるべがあった。「大山」と書いてある。大山?
ソッカの別名か?これも表記の揺らぎなのか?と不思議だったが、地図を読むとソッカよりさらに北、森戸川沿いの集落があるあたりが大山という地名だった。
山の名前じゃないのか。これまた、ややこしい。

縦走ルートをすこし外れ、ソッカ山頂を目指す。
休憩をしている人の姿が見える。あのあたりがソッカらしい。
そもそも、「ソッカ」ってなんだよ。言葉の意味がよくわからない。
奥武蔵に「ユガテ」という地名があってそれも気になっているのだが、それ以前に眼の前のソッカがきになる。

15:52
ソッカ山頂。
おー、これはなかなか良い景色だ。
標高189メートル。
眼の前に大峰山(149メートル)があるので、バーンと開けた眺望ではないが、空の開放感が気持ちいい。
ちなみに皇族の葉山御用邸はあの大峰山の向こう側にある。
家がみっちり建てられているので、さぞや交通の便が良い場所だろう・・・と思ってしまうが、決してそういうわけではない。鉄道駅から近いわけではないし、半島ということもあって幹線道路はひどく渋滞する。
それでもこうやって家が建っているのは、葉山といえば憧れの地でありブランド価値が高い場所だからだ。僕は「葉山や逗子に別荘を建てたい」などと思ったことは一度もないのだが、そういうことを口にする人を見たことはなんどもある。確かに素敵な場所だと思うので、好きな人にはたまらないのだろう。

ソッカ山頂の標識・・・なのか?
ラミネートされた紙が柱に打ち付けてあった。
これを見ると、この土地の所有者は西武鉄道である、と書いてあった。マジか!西武、まだあちこちに土地をたくさん持っているんだな。そういえば西武の祖業って、箱根の不動産開発会社だったっけ。

15:55
ソッカ山頂から見た、江の島方面。
富士山は霞んで見えなかった。
2月なので、16時近くなるともう夕暮れだ。ゴールはもうすぐとはいえ、あまり長居はしないでおこう。一息ついたら、仙元山を経由して下山だ。
(つづく)

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