
猪肉のスペアリブ。食べると細い骨が出てくるのが豚とは違う。あと、なんといってもその脂身の多さ!びっくりするくらいモコモコと脂身がついている。圧倒させられるな、野生のパワー。

それにしても猪肉はするっと食べられ、とてもおいしい。猪っていう生き物は肉が臭く、臭い消しをしないといけないものだと思っていたが、どうしてどうして、おいしく食べられるじゃあありませんか。


猪シチューや猪コロッケといった珍しい料理もこの宿の魅力。猪シチューなんて初めて食べた。いや、それどころか旅館・民宿でシチューを食べたことがそもそも初めてだ。
でも、豚の近縁種なのが猪なわけだから、豚を使った料理だったら一応なんでも猪に置き換えることができるんだろうな。酢豚ならぬ酢猪、とか、猪骨ラーメンとか。

これが猪コロッケ。猪だけあって、野趣あふれる味・・・と形容したかったが、酒が入っているせいか、ふつうのコロッケと違いが判らなかった。でも美味かったのは間違いない。

お酒を注文したグループにはおまけで、ということで一品、猪料理をサービスしてもらった。ええと、なんだったっけ、これ。猪の燻製だったか、ジャーキーだったか。これもまたビールが進む味だったよ。

猪肉を食べて食べて、大満足して部屋へと引き上げた。こんなに猪肉を食べたのは初めてだ。白い飯の代わりに猪釜飯というのがだめ押し。右を向いても左を向いても猪。これぞ「猪尽くし」だろう。良かったよかった。
昨日はタカアシガニを食べまくり、今日は猪を食べまくる。海のもの、山のものとバランスよく食べまくったことになる。(バランスよく食べまくる、という日本語はなんだか変だが)
23時頃就寝。
2011年02月13日(日) 3日目

3日目の朝。7時起床。
一人早く起きたばばろあがカメラを持ってうろうろしている。しまいには外にまで出かけて行った。何をしているのかと思って外を見たら、今日は快晴。おお、富士山が眼前に見えるぞ。これぞ「富士見山荘」だ。ばばろあはこの富士山の写真を撮影していたのだった。

そうかー、伊豆半島から富士山ってこう見えるんだ。結構近いんだな、富士山って。今日は伊豆半島の根元まで戻るので、富士山の眺めをあちこちで楽しめそうだ。

今日も「突撃!となりの朝ごはん」実行。となりのグループの朝ごはんを撮影してみた。

んで、こちらがわれわれの朝ごはん。われわれの方が皿数が多くて豪華に見えるんだが、気のせいか。普通は「隣の芝は青い」ということで他人の方が豪華でうまそうに見えるものだが。・・・ああそうか、われわれには固形燃料を使った鍋があるから豪華っぽく見えるんだな。中を開けてみたら、湯豆腐だった。朝から熱々の湯豆腐とはありがたい。ええと、すいません、熱燗ください。いやごめんなさいうそです。
一泊目のわれわれの魚はアジ、二泊目の彼らの魚は鮭というのが面白い。あと、二泊目グループにはシュウマイがついているのも、なんだか楽しい。宿としては、連泊する人に何を出すか頭を使うところだろう。最大何泊までレパードリーがあるのだろうか?三泊したら、さすがにネタ切れになるかな。








朝ごはんの数々。
そういえば昨日に続いて二泊連続アジの干物だな。伊豆ならではだ。
味噌汁には、食べるところなどほとんどないカニの脚が入っていた。こういう脚の部分って、それ単体で業務用として流通していたりするのだろうか?時々、お味噌汁の具だか出汁取用だかで見かけることがあるので、不思議に思っていたのだが。

しぶちょおがご飯を盛る。

・・・と、おかでんのご飯がこうなる。
おかでんは昨晩の食事の後、体重計に乗ってみて「(この旅行中、)体重が思ったより増えていない!」と喜んでいたのだが、それをぬか喜びにせんとするしぶちょお渾身の盛り。ええ、ありがたくいただきますよ、大盛りは嫌いどころかむしろ好きなんでね。

今日は当初計画としては何もなかった。退却するだけの予定。昨晩あれこれ検討した結果、退却ついでに沼津港に行き、港のお店を見て回ったのちに「ベアードビール」を醸造しているマイクロブルワリー、「ベアードブルーイング」に行くことにした。以前ここには行ったことがあるが、おいしいビールを楽しめたという記憶があったからだ。ばばろあは初体験のベアードビールだし、しぶちょおはひびさんにお土産としてビール買って帰れるし、おかでんは再びあのビールを満喫できるし、ちょうど良かった。


そんなわけで、9時過ぎに出立しようとしたら、ひとつ問題が。宿の前のコンクリートの私道(坂道)がカチンコチンに凍結しているのだった。これは予想外だった、困った。
ちょうど宿には塩化カルシウムが完備されていたので、宿のご主人がそれを撒いて融雪させていった。もし融雪剤がなかったら、当分の間宿から身動きつかなくなるところだった。
まず朝一に、宿からほど近いところにある「浄蓮(じょうれん)の滝」に行ってみることにした。宿のご主人に聞いたら、この状態ならノーマルタイヤでも行くことができるそうだから、せっかくなので突撃。

浄蓮の滝は、日本の滝100選に選ばれる名瀑だという。どんな滝なんだろう。
確かにノーマルタイヤでも浄蓮の滝に行くことはできたが、結構な雪(氷)が道路上に積もっているぞ。

浄蓮の滝に行く歩道だが、日陰部分は完全にアイスバーンとなっていた。しかも斜面になっているものだから、氷の滑り台状態。本当にここを下っていけるのかよ、と恐れをなしたが、勇気を出して足を踏み出していけばなんとかなった。もちろんつるんつるん滑りながら、だが。

足元を何度もすくわれながらたどり着いた浄蓮の滝。わさび田が広がる一角にあった。


せっかくの滝なんだから、楽しんでいかないと。めいめいが滝とたわむれた。

大の大人が何をやってるんだ、と思うかもしれないが、ちょうど周囲にお客さんがいなかったものだから、ついつい。先ほどの氷の斜面で恐れをなして、みんな引き返してしまったらしい。

浄蓮の滝でひとしきり遊んだ後、退却する。道すがら、売店がいくつかあるのでそれらを冷やかしつつ。
「サービスパック 採りたて生わさび」が600円で売られていた。パックの中身は、小ぶりながらもしっかりしたわさびが6本ほど入っている。1本100円換算。これはお得だ。町中のスーパーで買い求めたら1本300円くらいするだろう。すぐ目の前がわさび田なので、「採りたて」という言葉に説得力がある。
「買うか?」
「・・・いや、わさびそんなにいらないしなあ」
もちろん3人でシェアすれば一人2本になるわけで、それほど一人当たりの負担感はない。とはいえ、一人2本でもやっぱり量としては多い。結論として、買うのは諦めた。

何やら興味深いプラカードが掲示されているぞ。
「お待ち兼の期間限定 わさび添えしょうゆ串だんご 入荷しました 1本120円 11月~3月まで」
むう、しょうゆ串だんごというのは想像つくが、「わさび添え」というのは一体何事。気になるではないか。また、その下にはさらに気になるものが。
「バニラフロム蔵王 お待たせしました アイスクリーム入荷しました!! わさび屋だからこそできる本わさび本当のわさびアイスクリームを味わってください!200円」
気になったからには仕方がない。両方とも頼んでみることにした。

わさび添えしょうゆ串だんご

わさびアイスクリーム。
わさびアイスクリームは、開封したアイスクリーム(この時点ではただのバニラアイス)に、目の前でわさびをすりおろすというパフォーマンス付き。インパクト大。
お店の人は「わさびは時間が経ったり、熱を加えたりすると風味が落ちちゃうから」と言ってうれしそうにガシガシわさびをおろしてくれた。
甘いアイスにわさびってどんなミスマッチよ、と思ったが、これが案外イケた。もちろん、イロモノ系の味ではあるが。ピリッとしたわさびの辛さとねっとりとしたアイスの甘さとがお互い主張しあい、仲直りし、そして融合して口の中にとろけていく。うん、この楽しさは「最初からわさびが練り込んであるアイス」じゃ味わえないだろうな。チューブわさびでもダメだ。すりおろしたての生わさびだからこそ楽しめる、味。お勧めだ。
一方のわさび添えしょうゆ串だんごは、インパクトという点では若干物足りなさがあったが、これはこれでおいしかった。わさびって、甘辛い味でも、アイスのような甘いものでも、親和性があるんだな。意外だった。
こうなったら、わさび尽くし会席料理なんてのがあってもよいんじゃあるまいか。わさび刺身とか、わさびステーキとか、わさび炊き込みご飯とか、わさびの煮つけとか。
でも、そういうものを一切目にしたことがないところからすると、多分おいしくないんだろうな。
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