アワレみ隊は美術をもスタンプラリーの対象とする【八重洲界隈の美術画廊巡り 】

10:42
1軒目のお店を訪問してからわずか20分で、3軒目だ。一軒あたりの滞在時間が短いだけでなく、次の目指すお店への距離が短いったらない。ポケモンGOとかIngressといった街歩きゲームの要所要所よりも近い距離だ。

もちろん、見ていくそばから忘れていく。何を見たっけ、というお店ばっかりだ。

でもそれでいい。情報を洪水のように頭に流し込んで、酔っぱらいのように街を歩き回って、それで得られる何かがある。それがなにかなのかは自分でもわかっていないけれど。

10:49
最初のうちは、「どのお店が一番ええモン置いていたか」というのを最終的にランキング形式で決められたら、なんて思ってた。しかしそれが到底無謀だということを早くも悟る。ムリだ、そんなの。

10:53
とにかく、「数分おき」といって過言ではないペースで次から次へと美術作品を見ていく。ジャンルはまちまちで、頭が切り替わらない。

でも、そんなのを気にしていたら頭がぼーっとしてしまうので、とにかく立ち止まらない。悩まない。目の前のものを「ははー、なるほどねえ」とただ単に驚いたり褒めたりして見ていればいい。

僕は小さなギャラリー巡りをしまくって、その経緯を「爆発した芸術を散歩する」コーナーで連載している。

https://awaremi-tai.com/pilgrimage

その大半が現代美術のアートギャラリーであり、古美術というのは全く疎い。そういうお店は敷居が高そうだし、お値段も高そうだし。冷やかし客はお断りだよ、と言われそうな気がするし。

だから、今回の僕はしきりにびっくりしっぱなしだった。へえ、こんなお店があるんだ!という驚きばっかりだ。

銀座・京橋・日本橋といったエリアに数多くあるお店は、もっぱら古美術だ。骨董、書画からはじまり、何やらガンダーラ文化とかエジプトとか、そういうのまで網羅している。

10:58
東京アートアンティークに協賛しているお店は、大抵店頭に小さくて赤いフラッグが掲げられているのでそれとわかる。しかし、そういう目印がないとわかりにくい地味なお店が多い。

なので、オリエンテーリング的な楽しさもある。地図を見て、場所を検討して、歩いて探す。とても楽しい。美術に興味がなくても、これは楽しめるレジャーだと思う。

11:02
「中長小西」(なかちょうこにし)という、ちょっと変わった名前のお店もあったりする。

監査法人や金融機関が、企業合併の結果2つの名前がくっついた法人名になっていることがあるけれど、それに似たものだろうか?

・・・ほら、こんなことしか文章にできない、ってことは、いかに記憶が曖昧になっているかということだ。

このお店は抹茶茶碗を扱っていたが、焼き物好きのばばろあであっても守備範囲外らしい。「こういうのはあっても置き場所にこまるし使わんけえ」と言う。もちろん、お金だってかかることだし。

確かに、僕も全くこういうのは守備範囲外だ。

アートギャラリーなど、「作品が売り物」のところに行くと、「じゃあ自分はこの作品を欲しいと思えるか?買えるか?買って帰るとしたら、家のどこに飾るんだ?」とあれこれ思いを馳せる。たとえその作品が気に入ったとしても、家にあるその他のアート作品とのバランスが悪いと買えない。インテリアにも影響する。

じゃあ、作品を買ってインテリアをそれに合わせていくのか、それともこの作品はそもそも我が家に合わないものなのか、というのは本当に面白い悩みだ。

とはいえ、今回のお店巡りは、あまりに自分の家とは不釣り合いなもので、ちょっと手が出せる気がしなかった。値段の問題じゃない、インテリアの問題だ。

洋風建築のマンションに、掛け軸や花器を飾る場所がない。無理やり作っても、うっかり蹴飛ばして倒してしまうとか割ってしまう、ということをやりかねない。床の間がある家ならこういうのを飾れるのになあ、とか思う。

11:10
どんどん見ていく。店舗数はすでにもうわからなくなってきた。

11:21
ここは珍しく額装された絵が飾られている。

11:33
猛烈に狭いお店がある。冗談だろう?と思うけれど、これもまたギャラリー。

窓のところに、ちょこんとした土器が飾ってあるのが見える。

11:39
雑居ビルの2階以上に入居しているお店だって、当然多い。

この写真は赤い郵便ポストを撮影しているんあない。その奥にあるビル、ここが次の目指すお店。

「時代の作家展」なる企画展をやっているようだ。

しかし、ポスターの絵を見ても、なにがどういう時代なのか、さっぱりわからず困惑してしまう。

こういう、「通好みな作品」を扱っているお店がいっぱいある、ということだ。デパートの上の階にある画廊とは違う。デパートの画廊は、もうちょっと「小金持ちで、家にアートを飾りたいんだけど何か手頃なものはないかしら?」という人向けで、こういうところはガチ勢の人が集まるところ・・・だと勝手に想像している。

(つづく)

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