おもてなし三昧な世界【台湾南部滞在】

2月でもビーチバレーをやっている

砂浜では、ビーチバレーに興じる若者がいた。男性は上半身裸で元気いっぱい。忘れてはいかんのが、ただいま2月中旬ということだ。日本だと一番寒い時期。いやあ、さすが南国だ。

海を見ると、僅かながら泳いでいる人もいるようだ。日本だったら、この気温と水温だったら確実に海開きとなっているはずだが、年中温かいこの国からしたらこれでも「まだもうちょっと温かくなってから泳ごう」という事なのだろうか。

2月とはいえ、これ以上暑くなると不快になってくるんですけど。

「バーベキューやったら取り締まるぞ」

駐車場から南湾に向かう遊歩道の入口に、なにやら警告が掲示されていた。

読んでみると、「バーベキューやったら取り締まるぞ」と書いてある。そうかー、炭とかゴミで砂浜を汚さないよう、バーベキューは禁止なんだな。

単に禁止するなら納得だが、わざわざ「法によって取り締まるぞ」と言っているところがちょっと表現がきつい。台灣ではこの手の表記が多く、「罰金○○元」なんていう看板も多い。しかもその金額がべらぼうに高く、逆に言えばそういう「もしやったらタダじゃすまないぞ」と脅しがないとみんなルールを守らないのかもしれない。おかでんが見る限りでは、台灣の人は公共のルールを守るという意識が高い国民性に見えたが、違うのだろうか。

墾丁の屋台

もう時刻は14時を回っており、いい加減お昼ご飯を食べないといけない。「一応この辺が墾丁の中心」とFishが言うところの脇道に車を停め、飲食店を探す。路肩には、夜になったら店開きするのであろう屋台がたくさん並んでいた。主はまだいない。見ると、「関東煮」(=おでん)という屋台があり、その横には「沙茶蟹脚 泰国蝦」という屋台がある。一体ここはどこの国だ。

これまでいろいろ見てきて、何か、ここの人はタイに対して憧憬のようなものを持っている印象を受けるが、どうなんだろうか。Fishにそのことを聞くと、

「台灣の最南端(墾丁)までやってきたんだから、南国風(=タイ??)のものを食べたくなるんじゃない?」

とのこと。ホントかよ。だったら日本人が沖縄行ったら、タイ料理を食べたくなるということになる。少なくとも日本ではそういう事はないな。とりあえずテビチください。

郷味燻鵝店

さすがにオフシーズンの墾丁、かつ昼下がりということもあって飲食店はなかなか見つからなかったが、ようやく一軒のお店を見つけた。「郷味燻鵝店」という店名らしい。鵝?ガチョウの事だろうか。

このとき「ガチョウ?」と思ったのは、「鵝」という漢字が「ガ」という読み方に見えたからだが、よく考えるとガチョウって漢字で書くと鵞鳥。ちょっと違う。でも、結果的にガチョウで正解だった。

観光地物価

店頭のメニューを見ると、観光地物価だからかちょとお値段高め。もっとも、一皿のボリュームを考えれば日本と比べて激安には変わらないのだが。

この店の看板メニューである「燻鵝肉」は時価だった。ガチョウ肉って頻繁に値段が変わる食材だったのか。それは意外だった。そもそもガチョウって日本じゃ食べないからなあ。せいぜい肝臓をフォアグラとしていただくくらいだ。それ以外じゃ、羽毛布団やダウンジャケットだ。真っ先に人間様の目にとまるであろう肉が完全にスルーされているのはなぜ。肉を食べない、ということはおいしくない、ということなのだろうか?

十菜一湯3,000元

屋台式厨房の上を見ると、「十菜一湯3,000元」をはじめとして結構な高額商品が並ぶ。ちょっと焦る。ここ、外見とは裏腹に高級料理店なのではないかと。3,000元といったら約1万円相当だぞ。一体どんな料理を出すというんだ。そんな価格をつけられた「十菜一湯」って一体どんな料理なんだ。

脇には「経済合菜」と書かれている。お得らしい。

お店の中

ちょっとドキドキしながら店内に入る。

精緻合菜

テーブルにあるお品書きを見ていると、今度は「精緻合菜」というページに行き当たった。こちらも1,000元からの価格設定だが・・・ああ、なるほど。

見ると、1,000元の料理は「4人份」とされ、ご飯とスープを入れて全7品で構成されていた。きっと、これは「六菜一湯」ということになるのだろう。いや、ご飯は「菜」としてカウントしないかもしれないので、「五菜一湯」かな?4人前なら1,000元でも納得だ。

3,000元のものになると、「13人份」となり、豪華12皿になる。一体13人なんて集団が一度に来る事あるのかよ、と思うが、平気でこう書いているところを見るとあり得るシチュエーションなのかもしれない。

コース料理・・・じゃないんだよな、厳密に言えば。あまり順番は気にせず、お皿をどばーっと卓上に並べてわいわい食べるスタンスのようだ。その辺が、日本の中華料理店とは違う。あと、「お一人様○○円」という個が優位の発想ではなく、「総額で○○元」という合算値というところが、なんとも中華風だ。割り勘を前提としていない。

定番の調味料

卓上に定番の調味料が並んでいないな・・・と思ったら、お店の片隅に並んでいた。やっぱり辣椒醤がないとテーブルが落ち着かない。袋いっぱいの玉ねぎもテーブルの脇にどっさり置いてあった。おや、恆春産ですね。

こちらの辣椒醤も瓶。今度は王冠が緩んだ状態でかぶせてあった。昨日昼の麺屋と微妙に違うアプローチ。このお店の辣椒醤の場合、王冠を取る際に手がべったりするのと、瓶から中身を出そうとするとどばっと出てしまう点が残念。というか、もっと効率よい容器、なぜ普及しない?

燻鵝肉

出てきました、ガチョウの燻製?料理、「燻鵝肉」。

なるほど、鴨のようだけど鴨じゃないな。ありそうで無い肉だ。味つけは小皿に用意された塩胡椒でどうぞ。

食べてみると、ニワトリと鴨を足して二で割ったような。あんまり脂っぽくはなく、しっとりとしておいしいと思った。なぜこれを日本では食べないのかがよくわからない。飼育効率が悪いのだろうか。よく小学校なんかで飼われていたものだが。

油断していると骨をかじってしまうので注意。骨、外しておいてくれてもいいのに・・・と思ったが、「いやいや骨をしゃぶるのが良いのですよ」とFishに諭され、納得。そういや、オーダーしてしばらくしたら、厨房の方でバンバン!バスン!という音がしたなあ。あれって、ガチョウ肉を骨ごとさばいている音だったのか。

涼拌海菜

次に来た料理は、なにやら海草のようだ。注文はFishに任せていたのだが、聞くと「涼拌海菜」なんだという。海草に、葱に、唐辛子に、にんにく。面白い組合せだな。

食べてみると、味つけはごま油と醤油が中心。海草料理に油を使っているのが、これまた面白い。味はとてもおかでん好み。にんにく唐辛子葱、と組み合わされて嫌であろうはずがない。こういうパンチが効いた海草料理があってもいいよなあ、日本でも食べたいなあと思った。海草は適当なものでも良さそうなので、同じ系統の料理は日本でも作られると思うのだが。ただし、「海草料理=サラダ」という先入観が強い日本人を相手にすると、この料理はどうにも居心地が悪いかもしれない。サラダでもない、かといってご飯のお供としてもちょっと弱い。

肉絲蛋炒飯

最後に出てきたのが「肉絲蛋炒飯」。いわゆる炒飯だ。油ぎっとりでジャンクフード感満点。冷めたら食べられたもんじゃないだろう。でも、温かいと美味い。

ニクソン岩

食事を済ませ、さらに台灣最南端を目指す。

Fish母から「16時半までに車を返却すること」という司令が出ているようなので、少し急がないと。時刻はもう15時。

次に車を降りたところは、「船帆岩」というところだった。

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