慣れない団体山歩き【西沢渓谷】

下山開始

12:49
あわてて身支度をして、出発。苦みばしった大人の魅力計画は頓挫したが、それでも美しい渓谷は楽しんだし、お手製のチキンラーメンを山で食べることができたし、良かったことにしよう。さて、人生は散り際が肝心。さっと退却するぜ。

ここが西沢渓谷の最深部ということになるが、山を下っていくということになるので所要時間は往路よりもはるかに早い。道が整備されているということもあって、85分で入口まで戻れるようだ。

奥秩父主脈

12:51
奥秩父の主脈を見上げながら歩いていく。天気が良いし、稜線がクッキリ見えているし、楽しい。

滝を見下ろす
五つ淵の解説

12:56
先程見た「七ツ釜五段の滝」を眼下に見下ろすところに看板が出ていた。このあたりは「五つ淵」という。看板によると、

西沢を見下ろすと「七つ釜五段の滝」が真下に見えることから「五つ淵」と付けた

と書いてあるが、解説を読んでもいまいちネーミングの理由がわからない。「淵」ってそういえば何だっけ。よく見かける名前だけど、ビシイッと的確に説明しやがれ、と言われたらちょっと答えに詰まる。なんとなくは分かるんだけど。

しゃくなげ
橋を渡る

12:56
しゃくなげ橋を渡る。

往路の川沿いの道と違い、復路は山の中腹を歩く。そのため、何度も谷を超えていくことになり、こういう橋が出てくることになる。

いや、特に面白いことはない。ただ、こういう橋があったら、「おっ、見慣れない光景やんけ!」とついつい写真を撮影してしまうということだ。だからなんなんだ、と言われたらそれまでだけど。

ほら、昔「川口浩探検隊シリーズ」っていうテレビドキュメント(という風体のバラエティ番組)があったでしょ。ジャングル奥地の洞窟に地底人がいた!とかそんなやつ。で、あの番組は、放送時間の大半をかけて、様々な苦難を乗り越えて目的地に到達するまでを放送する。そこで不思議だったのは、「帰り道って、何も波乱なく戻れたのかな?」ということだ。さんざん野蛮人とか猛獣とか毒蛇に襲われていた往路なんだから、当然復路も同じように命の危険に見舞われていたはずなのに、まったくそれが放送されない。子供心に不思議だったものだ。まあ、結果論から言うとバラエティですから。

で、そういう教訓があって、僕はこのへべれけ紀行を書く際、「気を抜いて下山時の出来事をおろそかにしないようにしよう」と思っている。子供のときに感じた気持ちをこの歳になっても忘れてはいけない、と思っているからだ。というわけで、特に何もない下山時の写真をこうして見せつけているわけだ。イヤでも読みやがれこのやろう。

てくてく歩く

13:02
とても歩きやすい道。渓谷入口までそれなりに標高差があったと思うが、あんまりそれを意識させない平坦な道だ。

山
山なみの解説

13:13
写真左の凸凹した山は「鶏冠山」というらしい。トサカに見立てた、というわけか。なるほど。

フグやらウナギやら、今日はいろいろな動物が登場する。

鉄橋
沢

13:22
大久保沢を通過。ここも鉄橋がある。

なんでこんな立派な鉄橋をわざわざ作るの?と感心させられる。入山料を登山者からとるわけでもなし、この橋を作って維持するお金はどうしたのだろうと気になる。

トロッコ跡
トロッコの由来

13:29
その答えの一つは、じきに目の前に姿を現した。トロッコのレールが歩道に埋まっていたからだ。ああ、この道って昔林業をやっていたときのトロッコ列車用に作られたものだったんだな。

トロッコ列車が走ることを前提に作られた道なので、急坂はないし、デコボコもしていない。結果、21世紀の現代において、ハイカーたちがニコニコ顔でよそ見しながら歩ける歩道になっているのだから面白いものだ。

せっかくだから、トロッコ列車再興できないものかな?シーズン時の週末だけでもいいので。てくてく歩くのも苦じゃないけど、トロッコ列車で下山!なんていうときっと相当楽しいぞ。

でもダメかー。トロッコがやってくるまで、出発駅で人が滞留して大渋滞になる。多頻度運行なんて絶対無理だから、30分に一本とかの運行じゃ、とてもじゃないけど人がさばけない。

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