モンゴリアンチャイニーズBAO
モンゴリアンチャイニーズBAO。
モンゴルと中華が融合している!?ということで初登場したときはそのコンセプトに驚いたものだが、さすが大陸、発想のスケールがでかい。清王朝はモンゴル系なわけだし、融合していてもおかしくはないのだけど、それにしても範囲がでかい。
岡山県で「インド・タイ料理店」を標ぼうするお店を見つけてびっくりしたことがあるが、それに匹敵するくらいのスケールのデカさだ。
それはともかく、さすがモンゴルを名乗るだけあって、羊三昧なメニュー3種類でお出迎え。
後で聞いた話だと、「羊の激やっこ」が辛いという噂。
冷ややっこの上に羊のひき肉が乗っているという食べ物だが、豆腐が辛さを中和するのではないか?と購入対象から除外していた。しまった、実際は辛かったのか。
羊の汁なし担々麺(超辛)
麺が味を中和してくれるので、あまり辛いとは思わなかった。
辛麺屋 一輪
第1区間(=激辛グルメ祭り1st Round)で、我々が食べた中では一番辛いと思わせた「辛麺屋 一輪」。
前回は「辛麺(とんでもねぇ)」を食べたのだけど、力業で唐辛子をバサバサかけたぞ!という雰囲気の味で、あまりの乱暴っぷりに我々は苦しめられた。唐辛子が多く、苦みを感じるレベル。
さすが「とんでもねぇ」という辛さ基準を新設するだけある。
豚なんこつ(小辛)。
前回と同じ「辛麺」を食べるわけにはいかないので、あともう一つのメニューである「豚なんこつ」を頼んでみた。
このメニューは「小辛」しかない。
そのわりには唐辛子が真っ赤に振りかけられてるな、おい!と思う。でも、食べてみると「小辛」の名前に偽りはなく、むしろ甘みを感じるくらいだった。
何食も辛い料理を食べていたら味覚が麻痺してくる。そして、肉の脂の甘さ・美味さの感覚だけはしぶとく残る。だから、こういう肉肉しい料理は、甘さが勝ってしまうのだった。
バインセオ サイゴン
毎度おなじみバインセオサイゴン。
僕がよく利用する有楽町駅の駅前に実はこのお店があって、「おお!あの店がこんな手軽な場所に!」と驚いたことがある。
で、ランチでバインセオを食べた。
さすがに通常のお店では、このイベントに登場するような激辛バインセオはないようだ。イベント用オリジナルメニュー、というわけだ。
激辛ソフトシェルクラブのカレー炒め(激辛)。
このお店では、当たり前のようにバインセオを食べるお店だと思っていて、過去の激辛グルメ祭りではバインセオを食べてきた。しかしたまには違うものも食べよう。
激辛ソフトシェルクラブのカレー炒め(激辛)、出てきた料理にはフランスパンがついてきた。バインミーとしてお召し上がりください、ということか。
サンドイッチ状にするのではなく、お皿に残ったソースをこのパンでこそげ落としつつ、食べる。
辛くはない。
もう、自分たちの味覚がおかしいのか、それともお店側の辛さ表現が大げさなのか、さっぱりわからない。
チーズとジビエ 咖哩なる一族
「チーズとジビエ 咖哩なる一族」という、いろんな情報が混じっている店名。今回初登場だ。
看板をよく見ると、小さく「インド料理/カレー」と書いてある。なんだかややこしい。インド料理とジビエというのは、これまで見たことがない組み合わせだ。
今回の激辛グルメ祭り2019のカタログを眺めていて、一番ざわっときたのがこのお店のメニューだ。何しろ、メニューの「淡路島カレー」における辛さランクがすごい。
ほかの店では、「小辛」「中辛」「激辛」といった表記が多いなか、ここは「小辛」に相当する辛さが「ジョロキア」、以降「トリニダードスコーピオン」「キャロライナリーパー」となっている。これでもかとばかりに激辛の極致を攻めている。
一番辛くないやつでジョロキアって、やばいだろ。
これを見て、我々は戦慄した。
僕が辛さに目覚めたころ・・・20年くらい前だろうか?は、カイエンペッパーが辛さの象徴だった。そして、ハバネロが世に出てきて、これはやばい!と思ったものだ。
この記事に、当時の興奮っぷりをまざまざと書いている。ハバネロの辛さは10万スコヴィル。タバスコが4,000スコヴィルなので、この時点で頭がおかしいインフレを起こしている。
でもそれに飽き足らず、ブートジョロキアが100万スコヴィルと桁を1つあげてきた。唐辛子は品種改良が容易らしいのだけど、だからといってこの進化はおかしすぎる。チートだ。
で、その100万スコヴィルのブートジョロキアが「淡路島カレー」の序の口だという。
じゃあ、一番辛い「キャロライナリーパー」はナンボやねん!?というと、220万スコヴィル。倍々ゲームで、際限がない。
「半導体の集積率は18か月で2倍になる」という有名な「ムーアの法則」よりも唐辛子の進化のほうがスピードが速いとは。
淡路島カレー(キャロライナリーパー)。
そんな鳴り物入りのメニューだったが、実物を見てみんな「あれっ!?」と思ったのだった。なにしろ、器が小さい。
我々が自前で会場に持ち込んだ、使い捨ての紙製取り皿と同じくらいのサイズ。
「激辛の唐辛子は仕入れ価格が高いのだろうか?」
「たくさん食べたら、体調を崩すからだろうか?」
といろいろ憶測をしてしまう。
これで1,200円。写真は対比するものが周囲に移りこんでいないのでわかりにくいけれど、米粒のサイズと見比べてほしい。コンパクトであることがわかる。
まさか、儲けるために量を少なくしている、ということはあるまい。こういうイベントで、そんなヤラシイことはやらない筈だ。
ということは、きっと
「たくさん食べたい?バカいっちゃいけない、これだけの量でも十分に満足させてやるぜ、お前の辛いもの好きも今日までだ、今晩からは激辛の悪夢ばっかり見るようになるぜ」
ということに違いない。
そんな期待感と恐怖感で食べてみたが・・・
が・・・
辛く感じない。あれっ。
僕だけではない。ほかのみんなも、「うーん」と首をひねっている。一人辛いものに耐性がない同僚Iさんだけが悶絶していたけれど。
キャロライナリーパーだけど、どれだけの量を使ったかは何も書かれていない。ひょっとすると、量が少ないのかもしれない。でも、ブートジョロキア版の淡路島カレーより400円も割高なのに、この辛さは切ない。もっと僕らを悶絶させてほしかった。
恐らく、5名がかりでこのカレーをシェアしていることの功罪なのだろう。
一人でこの料理を食べ続けていると、たまらなく切なく、痛くなるのだろう。でも、こっちは数の暴力でシェアをしている。一口ないし二口で食べ終わる量なので、アッという間に胃袋にストンと料理が落ちる。その結果、辛いかどうか、よくわからなかったのだった。
陳家私菜
陳家私菜。
第1区間に引き続いて、第2区間にも登場。
前回、
「3年前 四川料理に花山椒の麻辣(痺れ)で、麻辣ブーム(マー活)を起こした発祥の店」
というキャッチコピーで「マー活」なる概念を初めて知った我々であったが、今回も引き続きマー活わっしょい!と周回遅れのブーム便乗をしようと思う。
頂天麻婆豆腐(名物)(中辛)
前回は「花椒麻鶏(三種花山椒しびれ鶏) 地獄辛」を頼んだので、今回は麻婆豆腐を頼んだ。わざわざ(名物)と自ら名乗っているくらいだから、ご挨拶をしないわけにはいくまい。
「中辛」が選ばれているのは、かめぜろさんがこれをチョイスしたからだ。僕だったら問答無用で「激辛」を選んでいる。
でも、あえてこうやって「中辛」を食べることができているのが、今年ならではだ。「大人の余裕」というやつだろうか。もっと辛いのがあるのに、敢えてワンランク落としたものを食べる。
何が何でも辛いものを!というのはお子様的発想だ。でも、お子様には激辛は無理だ。つまり我々は、
肉体的お子様 ⇒ 精神的お子様 ⇒ 肉体的・精神的大人
の階段を上り詰めたといえる。素晴らしい(自画自賛)。
そんなわけで、5名9店舗10品の料理すべてがこちら。
これだけずらりと並んだ料理を、すべてちょっとずつ味見できるのだから、まさにオフ会ならではの「数の暴力」だ。
もよさんが、「食べ物を残すのはよくない、と親から言われて育ちました」と言いながら、残っていた唐辛子をもぐもぐと食べていた。この人は全く弱音を吐かない。むしろ積極的に辛いものに突撃していく姿勢が素晴らしい。
第2区間はこれにて終了。ばばばっと食べたので、8時40分頃には会場を後にしたと思う。昔のように、21時の閉店以降もだらだら居残っているようなことがなく、さくっとオフ会が終わるようになった。それだけ、辛さに悶絶しなくなったということか。
次回第3区間、果たしてどうなることか。
(つづく)
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