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レインボーブリッジの真下を通過。橋の下がわざわざライトアップされているのだな。
ちょうど良いタイミングにBデッキ船尾にいた我々は、ようやく雨がやんだ空のもと、レインボーブリッジをバックに記念撮影しまくった。しかしなにしろ夜景と人物を一緒に撮影しようとするので、何度も何度も失敗した。
ぶれる。
フラッシュを焚くとわざとらしい写真になるので、「いいか?みんな動くなよ?」と指示する。しかし酔っ払い相手にそんな言葉、聞くわけがねぇ。
あっという間にレインボーブリッジ通過。あー。
遠ざかるレインボーブリッジ
屋形船がちょこまかと動いている。
屋形船としては「優雅に波を切っている」のかもしれないが、我々のいるような大型船から見ると、「ちょこまか」という形容になってしまう。
屋形船同士がすれ違う際、中のお客さんが手を振りあっているのが見える。ほのぼのとした交流風景だ。
ならば、ということで僕らも手を振ってみたが、全く相手にされなかった。距離が遠すぎるし、船の大きさが違いすぎるので眼中に無かったらしい。
ゆかたダンサーズが盛り上げているAデッキのステージを見に行く。そろそろ終わりの時間だし、少しはパフォーマンスを楽しもうと思う。
おっ?ずっと真っ青だったAデッキがピンク色になっている。残り時間がわずかだから、もう羽目を外していいぞ!ということなんだろうか。
「最後は『少年時代』を歌う」
という。ええ!?これだけズンズンと大音量のビートを流して盛り上げてきたのに、ラストは井上陽水?どういう選曲だよ。24時間テレビで「サライ」を歌うのと訳が違うぞ。
あっけにとられていると、聞いたこともないようなアップテンポの曲が流れてきた。なんか、妙に軽薄な「少年時代」だった。なんだこれ。
アップテンポとはいえ、さすがに原曲が原曲だけにタテノリというわけにはいかない曲ではあった。しかしみんなおなじみの曲なのか、全員で大合唱。
「ここにいるの、20代の人が多いけど・・・井上陽水ってそもそも知っているのだろうか?」
「たぶん知らないと思う。名前は知らなくても、曲だけ知っている、みたいな?」
船は既に竹芝桟橋に着岸しているのだが、下船は21時になってからだという。しばらくの間、余韻に浸りながら飲み残しの飲み物を飲んで過ごす。
食券が200円ほど余ってしまっていた。このまま下船すると無駄になってしまうので、何か安いもので売れ残りはないか・・・と屋台に向かってみた。
ほとんどの屋台が早々に売り切ってしまっていたが、あったあった、ポップコーンが見事売れ残っているぞ。ありがたくポップコーンを買って、食券を使い切ることができた。別にポップコーンを食べたかったわけではないけど。
ボーディングブリッジを使って下船する。
ここもまた、青いライト。
「いいか、ここから先は一般社会だぞ。船のノリでわあわあ騒いだら、地域住民の皆様からお叱りを受けるんだぞ。だから落ち着け」
といわんばかりだ。はい、おとなしくします。
ポップコーンをかじりながら、青いライトの下を潜り抜ける。
納涼船を振り返ったところ。
ボーディングブリッジが二つ、船の横に取り付けられている。
さあこれから、この船は大掃除をして、本業である伊豆諸島への定期便に模様替えするのだろう。ビールがこぼれてべたべたしている床があるだろうし、トイレ掃除も必要だ。屋台も撤収しないといけないことだし、大変だ。
隣に、八丈島に行く橘丸が停泊していた。黄色い船体が目立つ。こちらは一足早く出航するので、今まさに荷物の詰みこみが行われていた。
あー、そう遠くないうちに離島旅行に行きたくなってきた。
まったく酔いが回っていない、シラフな頭だけどそう思った。手始めにまた伊豆大島にでも行ってみるかな?
納涼船、料金が安い割には非日常感満喫で、風光明媚でとても楽しい場所だった。なんでこんな穴場がまだメガロポリス東京に残っているのか、不思議なくらいだ。
しかし、若い人だらけの場なので、どうせ宴会やるならゆったりとやりたい・・・という大人には向かない場所ではある。ベンチに座れなければ立ちっぱなしとなるので、それはそれでしんどいし。
来年もまた機会があれば、利用したい。
(2016.07.14)
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