2020年4月/自宅でやってみよう

今思うと笑い話なんだが、小池百合子東京都知事が、東京都としての緊急事態宣言を発出した日、夫婦二人は買い出しに出た。といっても、「買い占め」がしたかったわけじゃない。むしろ、「おお、パスタとパスタソースが売り切れてるな」などと野次馬として見に行った、というのが正しい。

結局この日は、なぜか冷凍肉団子とか緊迫感のないものを買って帰宅したのだけれど、その買物のなかに「餃子のタネ」もあった。正確に言うと、キャベツとニラを細かく刻んだカット野菜だ。ひき肉は別途用意しなくちゃいけない。

なんでこんなのを買ったのか、というと、単にいしが餃子が好きだからだ。「わ!こんなのがある!」と喜んで買い物かごに入れられた。それがまだ冷凍庫で凍らされていたので、今回焼き餃子を作ってみる。2人でもくもくと包む。

うん、うまいな餃子。共働きでバタバタしている時は、こういうのをやるのは時間がかかる。でも、巣篭もりのときだからこそ、むしろ手間がかかることを、2人でやる、ということに意味を感じる。

文京区は向丘にある「スパイスバル コザブロ」のカレーをテイクアウトする。

https://www.facebook.com/SpicebarKOZABURO

テレワーク続きで運動量がものすごく落ちているけれど、自転車で食料調達をしにいくと、少しは運動することができる。何しろ、都内というのは思った以上にアップダウンがある地形だからだ。登ったと思ったら谷底、そしてまた登り直し、なんてことが頻発する。一つの坂でだいたい高低差が20メートル前後あるので、結構な運動量だ。

お店の向かいに、「駒込大観音」が祀られている公園がある。さすがにモビルスーツほどのサイズ感ではないけれど、見上げるだけの高さがある立像で、十一面観音が静かに佇んでいらっしゃる。

そんな観音様に見守られながら、公園のベンチでカレーを食す。

テレワークの休憩時間1時間での出来事なので、食べたらすぐにまた帰宅だ。改めて、自転車でアップダウン。

巣ごもり需要でホットケーキミックスがとても売れているという。品切れ続出で、ホットケーキミックスが転売ヤーによってネットで高値売買されているという話を聞くと、バカバカしいと思う。

ホットケーキなんて、薄力粉とかでも焼けるじゃん。わざわざ高値でミックスを買わなくてもいい。・・・と思ったら、あれっ、薄力粉も品薄状況なの?マジで?

マスク、アルコールの次に売り切れたのがトイレットペーパーで、その次にはホットケーキミックスだなんて、どのSF作家が思いついただろうか。事実は小説より奇なり、という言葉が今まさに現在進行系で行われている。

幸い我が家は、比較的パンを焼いたりするので強力粉・薄力粉ともにストックがある。慌てて買わなくても良いけれど、困ったねこりゃ。

まあ、みんながホットケーキミックスとか薄力粉を買っている間に、僕らは強力粉でパンを焼けばいいさ。パンで十分。そのために家にはホームベーカリーがあるわけだし。

・・・と思ったら、これを書いている2020年5月4日時点で、「世界的にパンを自分で作る需要が急増している」というニュース記事を読んだ。家に籠もって暇だから、みんなパンを作って癒やしにしているんだそうだ。おいおい、いずれ強力粉まで手に入らなくなるんじゃないか。マジか。

その記事によると、イースト菌が品切れになっている国や地域があるのだという。やべー、世界的にイースト菌が足りないって、なんだよそれ。コロナウイルスが大流行して、イースト菌が品不足。どんなディストピアなんだ。

そんなわけで、今日は蒸しパンを作る。イースト菌節約。

薄力粉、牛乳、玉子、ベーキングパウダー、オリーブオイル。食材準備の時間を含めても1時間程度の作業。うち35分は、ホームベーカリーに頑張ってもらう時間。簡単だ。ホームベーカリーは「蒸し」もできる。

若干適当に作っているので、やや白いダマができているけれど美味しく仕上がった。おやつとしても、朝ごはんとしても、ちょうどいい。砂糖を入れるとお菓子になるし、少なくすると主食っぽくなる。

それにしても気をつけないと。今度はベーキングパウダーまで品切れになるかもしれない。もしそうなったら、重曹が家には在庫が十分にあるのでそれで代用するしかない。

魚をさばく練習、再び。

やっぱり数をこなさないと、「なるほどそういうことか」という実感が湧いてこないものだ。ハマチみたいな大きな魚をさばくよりも、小ぶりの魚を数多くこなしたい。

そんなわけで、今日はイワシさんと戯れることにした。

国民の大衆魚イワシ、とよく言われる(言われた)ものだけど、案外そうはいってもお目にかからないものだ。アジのほうがまだ出番が多い気がする。イワシでもっともよく食べるのって、なんだろう?つみれ汁?(煮干しとか、食べる小魚は対象外)

そんなわけで、加工前のまるごと一匹を買うなんて初めての体験だし、さばくのも初だ。

僕は4匹をさばき、いしは3匹をさばいた。夫婦で魚を捌く、というのは我ながら仲が良くていいことだ。「魚は生臭いから、アンタやってね」みたいなことがなく、我も我もとこの際だから魚の取り扱いを学ぼうとしている。

さばき終わったらノーゲーム。「どっちがきれいにさばけたか」なんて競わない。ごちゃっと切り身を混ぜて、誰のかはわからなくする。

この日は、いわしの天ぷらといわしの刺身にしてみた。

揚げ物がよく登場するのは、家にいるストレスの発散に最適だからだ。パチパチと食材が揚がる音を聞くと、「揚げたての料理って、サイコー!」という気にになる。

世の中の皆さん、ホットケーキを焼いたりパンをこねるのもいいけど、揚げ物も良いでよ。片付けとか手間が多いけど、そこは家族で協力しあって。電気フライヤーを使えば卓上で揚げられるし、つよい火力で一気に、と考えるなら、台所のガスコンロに中華鍋を置いてそこで揚げればいい。

中華鍋、マジ最強。わざわざフライ用の鍋なんて買わなくてもいい、と心底思う。僕の料理生活をもっとも充実させてくれた食器・鍋釜類は、間違いなく中華鍋(正確に言うと北京鍋)だ。

ちなみに、イワシフライだけど、開きにした真ん中の部分(=背中)の部分で反り返ってしまい、アジフライのようにきれいな扇形にはならなかった。そういう魚なのか、それとも開き方や温度に問題があったのかは不明。

この日は、千駄木の根津神社近くにある「okaeri」というお店のお弁当をテイクアウトする。

ちなみに日暮里には「ただいま」という居酒屋があるので、なんだか対をなしているようで面白い。

このお店は、普段は「メイン料理1品、サイド料理2品」を選択肢の中から選んでオリジナル定食をこしらえる。どの料理も丁寧につくられていて、まさに「ただいま!」と言いたくなる味だ。ただいま、と言うにしては上出来すぎる家庭の味で、こんなのが家の食卓に毎日あったらパートナーに頭が上がらないけれど。

そんなお店のテイクアウトを家で食べる。自転車でぴゅーっとひとっ走り、そしてまたぴゅーっと戻る。食べる。仕事に戻る。ちょうど所要時間1時間。こうでもしないと、テレワークをやってると全然気分転換ができない。

テレビ局、この期間中番組編成を変えてくれないかな。わちゃわちゃしたワイドショーは見たくないので、焚き火がずっと映っている映像とか、雄大な山々をドローンで撮影した映像とか、そういうのを流してくれるチャンネルがあれば嬉しい。

このコロナ禍で、テレビの番組はいつもどおりでいい、ってことはない。このご時世の雰囲気を察知して、それ相応の番組作りをしてほしい。単にひな壇コメンテイターが大型ディスプレイでネット中継されるんじゃなくて。そもそもコメンテイターっているか?ということも含めて、考え直してほしい。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • うちの皿は茶碗とお椀、丼を除くと、ほぼパン祭りの白い皿です(笑)
    パン皿は10枚くらい、小さなボールや深めの皿、楕円のカレー皿など種類も様々。
    とにかく丈夫で割れないし、白いから何を盛り付けても合わないことはないし、他の皿との相性も(笑)
    そーゆー家、けっこう多いと思います。

  • うちでもパン祭りのお皿、重宝してます。
    今回は、15点で力尽きてしまいましたが…

  • パン祭りのお皿が割れたのを見たことも聞いたこともないです。なんだあの頑丈っぷり。
    パン祭り皿で、空手家が瓦割りをやったら、わずか1枚でギブ!ってことがあるかもしれない。

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