日本三大薬湯でほっこり
日 時:2011年(平成23年) 06月18日~19日
場 所:新潟県十日町市松之山 松之山温泉凌雲閣
参 加:おかでん、ばばろあ、しぶちょお (以上3名)
廻り目平で1泊2日のキャンプを敢行してから1か月後。またしてもアワレみ隊は動き始めた。今回も、キャンプだ。なにしろ、おかでんが車を手放すのが6月30日。それまでに、できる限り車を使ったアクティビティを楽しまなきゃ。
というわけで、1泊2日のキャンプを検討。やっぱり、大荷物を輸送しなくちゃいけないキャンプは、マイカーが必須だ。今だからこそ、できるのがキャンプ。
しかし、訪れるキャンプ場が決まる直前に、週末は雨でございまーす、という無情な天気予報が。しまった、誤算だった。日本列島、この時期は梅雨じゃあないか。肝心なことを考えていなかったぜ。
迷ったが、結局松之山温泉に一泊し、ついでに北信あたりの蕎麦屋を巡ろう、ということで話はまとまった。久々の蕎麦屋めぐり。そういや、10年前くらいは頻繁に長野の蕎麦屋を巡ったものだよなあ。
最近のアワレみ隊は、Skypeでチャットをやりつつwebで情報収集を進め、話をまとめていくことが多い。音声通話でなく、文字でのチャットを利用しているのは、頻繁に「ここに行くのはどうですか?」と参考となるwebサイトのURLが飛び交うからだ。
2011年06月18日(土) 1日目
北信の蕎麦屋巡りで、興味があったのが「なんでこんなところに蕎麦屋が?」という場所に行く、ということだ。もともと、蕎麦屋って辺鄙なところに名店が転がっていたりするので、「なんでこんなところに・・・」という店はそれほど珍しいことはない。しかし、辺鄙なところに、蕎麦集落(蕎麦屋が何軒もある)があるというのは珍しい。今回はそういう蕎麦集落に行こう、と考えた。具体的には、「涌井(わくい)地区」と「富倉地区」の蕎麦屋をそれぞれ一軒ずつ巡り、あともう一軒くらいどこか良さげな蕎麦屋に行こう、ということにした。翌日はおかでん&しぶちょおお気に入りの蕎麦屋山の実に行って、あとは一軒くらいく、といったスケジュール。
当日朝。まだ雨は降っていない。このまま雨が降らなかったら、それはそれでちょっと残念だ。せっかくキャンプを中止にしたのだから、それなりに降ってくれなくちゃ困る。
集合場所は上信越道豊田飯山ICから出てすぐのところにある「道の駅 ふるさと豊田」。9時半集合予定だったが、おかでんは9時到着。今回の旅行を共にするしぶちょお、ばばろあも集合時間までには到着した。
まず一軒目として、富倉地区にある「はしば食堂」に行ってみることにした。朝10時から営業しているので、食べ歩きをするわれわれにとってはありがたい限りだ。
その時の様子はこちら
二軒目は、涌井地区の「きたざわ」。
その時の様子はこちら
三軒目は、馬曲(まぐせ)温泉に行く途中の一本道にある「山愚」。
その時の様子はこちら
蕎麦屋を巡ったにもかかわらず、まだ時間は12時半。何なら、さらにもう一軒蕎麦屋行くべ、という宣言をしようと思ったが、やめた。おかでん的には何ら問題ないのだが、1日4軒の蕎麦屋行脚をばばろあ、しぶちょおに強いるのはさすがに良くないかな、と思ったからだ。
とはいえ、今から宿に向かったところでチェックイン時間にはまだ早い。ならば、ということで小赤沢温泉に立ち寄り湯することにした。
小赤沢温泉は、切明温泉に宿泊した際に立ち寄ったのが記憶に新しい。その泉質をしぶちょおは高く買っており、今回選ばれたのもそうした理由からだ。
小赤沢温泉の茶色いお湯につかるアワレみ隊ご一行様。
外は雨が降りはじめていた。やあ、キャンプできなかったのは残念だけど、蕎麦行脚して温泉浸かるというのも久しぶりで楽しいね。
小赤沢温泉から津南の町に出る。時刻は15時半、ちょうどいい塩梅の時間になった。宿には直接向かわないで、ちょっとだけ寄り道して「メルシーつなん」というスーパーでお買いもの。
何しろ、今回のわれわれの宿泊プランは1泊1食。朝食は出るけど、夕食は自己解決せなあかんというわけだ。お惣菜ないしお弁当なんぞを買い出ししておかないと。
今回泊まる宿である「凌雲閣」は、松之山温泉の温泉街から離れたところにある一軒宿。「夕食はどこか近場に食べに行こう」というのはちょっと難しい。だから、宿に堂々と「持ち込み」をすることになった。
買い出しを済ませ、宿に向かう。凌雲閣は「日本秘湯を守る会」の会員宿。木造三階建ての建物なので、結構威厳がある。宮大工がこしらえたらしい。
建物内にある階段も当然木造。とてもきれいだ。
廊下を歩くと、みしっ、みしっと音がするのも、風情がある。
あてがわれた部屋。部屋が二つある。てっきり、一泊一食の宿泊だから、ランクが落ちる部屋に通されるものだと思ったが、とんでもない。なかなか良い部屋を提供してくれた。しかも、三階建ての建物で三階だし。ちょっと恐縮する。というより、二つ目の部屋、どうやって使おうか?
部屋でくつろぐ。
夕食付きのプランだったら、「食事は18時から」というお約束に間に合わせるために、あわててお風呂に入っていたことだろう。しかし、われわれが選んでいるのは夕食なしのプラン。「ゆっくり風呂に入り、風呂から上がって一息ついて、頃合いを見計らってぼちぼち夕食」という事ができる。これはこれで楽だった。夕食、何が出てくるかな~?というワクワク感には欠けるが、時間の制約を受けないことがこんなに気楽なことだったとは。
風呂に入りに出かける。
3階のフロアは結構リッチな人が泊まる部屋が並んでいる。部屋ごとに障子のデザインが異なっていて、見ていて楽しい。宮大工が作った宿ということだが、なるほど納得だ。ただ、さすがに年季が入っているので、歩くと床がきしむし、あちこちが若干ゆがんでいる。むしろそういうのが味わい深さを醸し出しているので、むしろうれしい。
重厚な面持ちの木造本館。国登録有形文化財。昭和13年の建築だそうだ。
風呂がある新館(?)。この建物のギャップがすごい。オール木造建築、というわけにはいかなかったか。ちなみに食事会場もこの建物。
温泉。この宿には露天風呂はない。男女別の大浴場と、こじんまりした貸切風呂の構成。
泉質は「ナトリウム-カルシウム-塩化物泉」。あまり珍しくない泉質ではあるが、松之山温泉の特徴はその臭いにある。なんとも形容しがたい独特のにおい。コールタール臭とでもいおうか。
脱衣場で見つけた珍品。「松之山温泉ミスト」だって。「日本三大薬湯」と書かれている。しかし、いったい何に効果を発見するのか、さっぱりわからない。水虫の足に吹き付けたら調子が良くなるのだろうか、または、ハゲに効くとか?
薬事法にひっかかるので、具体的な効能については触れられていなかった。一体何のためにこれを買うのか、購入した人にヒアリング調査してみたいものだ。
部屋に戻ると、既に布団が敷いてあった。時刻は17時45分。早いな。
布団を3つ並べてもまだ余裕がある部屋だが、せっかくなのでしぶちょおの布団だけ隣の部屋に移すことにした。彼は夜寝ている間にいびきをかくからだ。こういうとき、二間つづきは便利だ。
でも、そういう事情がない場合、二間はどうやって活用するのだろう?根が貧乏なので、よくわからない。逆に金持ちの場合は、しれっと広い部屋を使いこなすんだろうな。貧乏が憎いです。
布団に押し出される形で、部屋の隅っこで食事の準備を進める。津南のスーパーマーケットで購入したものだ。
各自がめいめい購入した「俺たちの夕食」全て。
3人とも握り寿司を買っているのは、寿司に半額シールが貼ってあってめっちゃ安かったからだ。寿司をメインに、あとは適当に2~3品ずつ購入してある。おっと、もちろんビールを忘れてはいけない。ビールも買い込んでありますよー。
皿数が多い宿の宴会料理とは違うので、食べるのが早い早い。飲み食いしながらでも、ものの30分ちょっとで食事がほぼ終わってしまった。なんだか妙に感心する。そうか、食事ってふつうはこんなものだよな。
20時半、家族風呂に入ってみる。(写真は17時に撮影したものなので、外が明るい)
大の大人が同時に3人入ったらきつい。こういうシチュエーションは宿側としても想定はしていないようだ。「こういうシチュエーション」というのは、大の大人、というかオッサンが3名、湯船にざぶりと浸かっていること。
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