鳳凰さんざん【鳳凰三山】

青木鉱泉

14:43
前方が開けたな、と思ったら、建物が見えてきた。

わー、青木鉱泉に到着だー。

時刻は14時43分。南精進ノ滝から2時間が経過していた。標準コースタイムが1時間20分だったので、ここでもさらに遅延が広がった事になる。でもまあ、15時までに到着できたから結果オーライだ。何事も余裕を持ったスケジュールにしておくべきだな、と今回つくづく実感した。余裕があったからこそ、最終的には予定通りのバスと電車で家路につくことができる。

ドンドコ沢登山道

14:44
ドンドコ沢登山道の案内標識とともに、記念撮影。

もう、ビールだとか風呂だとかどうでもいい。五体満足で下山できただけでよかった。本当に身の危険を感じたこと、何度もあったから。

休憩用のあずまや

さて、汗をびっしょりかいているので、着替えて、ザックの中の荷物を整理して・・・あっ、もうそろそろバスの時間だ。急がないと。

休む間もなく、すぐに移動再開。

韮崎行きバス

14:56
バスは青木鉱泉の建物脇まで乗り付けてくれるわけではない。少し駐車場側に歩いていったところにやってくる。他の登山客の会話や動きで分かったからよかったものの、自分一人だったら多分青木鉱泉の前で立ち尽くして、いつまで経ってもやってこないバスをひたすら待つ羽目になったはずだ。危ないところだった。

バス乗車券

15:00
バスに乗ろうとしたら、チケットが必要だという。そのチケットは青木鉱泉で購入しなければならないんだそうだ。えー、知らなかった、そういうの。どこにもそういう看板や記述は無かったし、ネット上でもそういう情報は無かった。

というわけで、これを読んでいる鳳凰三山登山志望者諸君、バスに乗る際はチケットを事前に購入することを忘れずに!御座石温泉から乗る人も同様。

「ここで現金払いすることはできないんですか?」と聞いたら、「青木鉱泉で買って貰うのが本当なんだけどねえ」と言われる。とはいっても、もう出発時刻の15時直前。今、チケットを買いに行ったら確実にバスに置いていかれてしまう。「そこをなんとかお願いします」と頼み込んで、ようやく運転手さんからチケットを発券してもらうことができた。

乗車券は1,500円。それに加えて、ザックなどの大きな荷物を持っている人はプラス200円。実質1,700円がかかることになる。結構値段が高い。とはいえ、韮崎駅まで1時間ちょっとの所要時間なので、この金額でも妥当なのかもしれない。そもそも1日4便しかないローカル路線だし。

ビニールがかぶせてあるシート

15:06
バスの座席にはビニールがかぶせてあった。汗と土まみれになっている登山客のせいで座席を汚されたくないからだろう。

ご一行様

15:07
どうでも良い事だが、バスのフロントガラスにある「○○様ご一行」表記のところが、「路線バス 様」になっていたのには笑った。

路面が乱れている

15:09
バスは荒れたでこぼこ道を進む。このあたりは道路が舗装されていない。バスの大きなフロントガラスが衝撃で割れるんじゃないか?と心配になるくらい車が跳ねた。

15分かけて、青木鉱泉のお隣にある御座石温泉を目指す。その両方とも、「秘湯」と呼ぶのにふさわしい一軒宿だ。

御座石温泉駐車場

15:17
御座石温泉にある駐車場。

ここでまた登山客が乗車してきた。青木鉱泉同様、乗客は乗車券を手にしている。御座石温泉で購入したものだろう。おかでん同様、乗車券無しで乗り込もうとしてもめる人がいるのではないかと期待したが、みんなお利口さんで誰一人として乗車券を持っていない人はいなかった。一体どこでそんな情報を仕入れたんだろう。おかでん一人だけ情報から隔離されているような気がして、不思議でならない。

歩数計

15:35
そうだ、歩数を確認しないと。

今日一日で39,253歩。そりゃフラフラになるわけだ、相当歩いたな。

しかも、よくよく調べてみたら、鳳凰三山のてっぺんから青木鉱泉って、高低差が1,700メートルもあるのだった。さらに南御室小屋からの登り400メートル相当を足すと、累積高低差は2,100メートルにも及ぶ。ヘロヘロに疲れて当然だろう。

韮崎駅

15:56
バスは御座石温泉に立ち寄った後はノンストップでJR韮崎駅に向かった。韮崎駅では、バス乗り場があるロータリーではなく、中途半端なところで下車となった。多分、季節限定のバスなので、ちゃんとしたバス停が用意されていないのだろう。

大きなザックを抱えた人達が、バスから降りて駅へと向かう。ああ、ここはもう完全に下界だ。あらためてほっとする。今回は下山時に身の危険を感じたくらいなので、なおさらだ。

みどりの窓口に並ぶ登山客

15:58
みどりの窓口に並ぶ登山客たち。

しかし、松本からやってくる特急あずさは全部満席、そして甲府から出る特急かいじも同じく満席となっていた。へとへとになって下山してきて、電車で立ちっぱなしというのは相当しんどいと思う。頑張れ、みどりの窓口に並んでいる人達。

混雑状況

15:58
おかでんはというと、こうなることを見越していたので16:23発の特急あずさ24号の指定席を事前に買ってあった。用意周到。あとはビール買って、飲んで、電車に乗って一休みすればあっという間に新宿到着だ。

タクシーの運賃目安表

6:01
タクシーの運賃目安表があったので、撮影しておいた。

韮崎駅から青木鉱泉までは、中型タクシーで6,920円目安。4人で乗車すれば、バス代よりも少しだけ安くなる。1日4便しかないバスなので、時間が合わなければタクシーで青木鉱泉に向かうのも手だろう。

実際、青木鉱泉でタクシー会社に電話をかけているグループがいた。あれっ、バスの発車時刻はすぐなのに、なんでタクシーを手配するの?と思ったら、「これから風呂入ってのんびりしてから帰路につく」からだった。なるほど、そういう手もあったか。

駅のキオスクでビールを買う

16:09
駅のキオスクでビールを買う。ロング缶にするかレギュラー缶にするか少し悩んだが、やっぱりロング缶に決めた。お疲れさまの意味を込めて。最後まで頑張り抜いた足に感謝の気持ちを込めて。

さっそくホームで缶をプシュ。ああ、うまいよ。しみじみとうまいよ。

それにしてもさんざんな目に遭った。オベリスクをはじめとする絶景がほとんど見られなかったし、なによりも下りのドンドコ沢でかつて無い程たたきのめされた。「鳳凰三山」じゃなくて、「鳳凰さんざん」だと思った。オベリスクはぜひ好天時にもう一度見てみたいが、見た後は下山が必ずついてくる。ドンドコ沢はもうイヤだ~。御座石温泉ルートも多分似たようなものだろう。再度行くとしたら、夜叉神峠往復か、広河原に下山するかのどっちかだな。ノーモアドンドコ沢。

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