ガリガリ君のお風呂に浸かる【箱根小涌園ユネッサン】

箱根には、2015年の5月、訪れている。「温泉療養」のつもりが、すっかり観光、しかも誰にも申し開きができないレベルでのド定番観光を見事に敢行している。

いまさら始める箱根の旅【箱根】
「温泉療養シリーズ」として那須湯本、四万(しま)、大沢、鬼怒川とほぼ毎月温泉に行ってきた。そこでずいぶんとくつろいだのはこれまでさんざん書いてきた通りだ。 温泉に浸かって半強制的に気持ちをリフレッシュさせる。それは僕にとって必要なこと...

ここまでやってりゃ、しばらくは箱根方面に行くことはない、と思っていた。箱根に飽きたわけじゃないけれど、他にも観光地はいっぱいあるからだ。

しかし、そんな時、連れから「箱根小涌園ユネッサンの入園券が抽選で当たった」と告げられたのでびっくりだった。また箱根だぞオイ。

ユネッサン、というのは、複合入浴施設として全国的な知名度を誇る。お風呂のテーマパーク、といった体で、ウォータースライダーがあったり、ワイン風呂があったり、とにかく奇抜だ。もちろん、すべり台を全裸で疾走するわけではなく、水着着用となる。

若い男女が、デートとしてお出かけしてワーキャー言う場所だという印象が、僕にとっては強い。それに、温水プールみたいな施設なので、「濁り湯最高」とか粋がっていた僕にとっては、無縁な場所だった。しかし、一度も訪れたことがないので、少しばかり残念に思っていたのも事実。

それが今回、入園券をペアで当てたのだという。これはもう、行くしかあるまい。「また箱根」だけど、「ありがたい箱根」だ。

というのも、さすが巨大入浴エンターテイメント施設ユネッサン、入場料金がかなりお高い。「箱根観光ついでに、小一時間利用」なんて到底できない価格設定だ。大人1名、2,900円。この値段なら、最低半日は楽しみたい。あわよくば、一日がかりで楽しみたい。

となると、宿泊しかあるまい。

前回箱根旅行時に一泊したのは、このユネッサンの敷地内にある「B&Bパンシオン」という簡易な宿泊施設だった。一泊朝食付きで4,500円と格安なので便利だったが、今回もまたここを利用することにした。半日ユネッサンで遊び、そのまますぐ近くのパンシオンに宿泊。完璧だ。

パンシオンという施設がなければ、「今回は日帰りでいいかな?」と考えただろう。しかし、安く泊まれるパンシオンのおかげで、「一泊しちゃえ」という気持ちになれる。安い宿、というのは、地域経済を考える上で結構大事なことだと思う。ただし、あんまり安くすると、やってくるお客さんのガラが悪くなってしまうけど。

この「B&Bパンシオン」は、2018年3月で営業を終了してしまった。残念だ。

2015年09月25日(金) 1日目

レンタカーを借り、一路熱海へ。

今回も、金曜出発の土曜日帰着というスケジュールにしている。金曜日に有給休暇を取得する必要はあるが、これだと渋滞は少ないし、宿は予約が取りやすいし、あちこちの施設や飲食店は空いているので最高だ。しかも、日曜日は体力の回復に充てられる。

歳を取ったから、というわけではないと思いたいが、旅行の次の日に一日休息があるとすごくありがたく感じるようになった。洗濯物や荷物の片付け、写真の整理、旅行中の出費を家計簿につける、などやることが多いし。

11:17
前回の箱根旅行・・・あっ、もう露骨に「旅行」って言っちゃったよ、「療養」のはずなのに。

えーと、前回の箱根方面行きは、江の島観光からスタートしていた。今回は熱海が起点。なにしろ、今日はユネッサンで遊ぶという一大イベントが控えている。かなり手前の観光地で時間を費やしているわけにはいかんのだ。

早めのお昼ご飯を熱海で食べ、それから熱海の山の中腹にある「MOA美術館」を訪れ、その後にユネッサンで遊んで一泊、という予定だ。二日目はまだ計画が立っていない。

熱海といえば一大観光地なので、食べるところには不自由しなさそうだ。しかし、ノープランで観光客がよく歩くエリアでお店を選んじゃうと、「観光地物価」の微妙な料理を食べることになりそうだ。

しかし連れは抜かりがなかった。「500円で海鮮が食べられるお店を見つけた」という。

500円?以前僕は、熱海城の近くの屋台でサザエのつぼ焼きを買って食べたことがあるが、それが1個500円だったぞ。サザエのつぼ焼きと同じような値段で、一体どのような料理が食べられるというのか。

しかも、連れに導かれて訪れたのは、熱海駅のまさに駅前。駅真ん前。いやー、さすがにここで500円はないわー。スーパーの刺身盛り合わせでも500円以上するわー。

「駅から0分 何でも揃う」を売りにする施設らしい。施設名が「アタミックス」というのがなんともやけくそ感があって良い。

昔ながらのビルなので、入口のところにテナント一覧の札が並んでいる。

見ると、マジであるやんけ、「500円定食の店 熱海まぐろや」。

堂々と500円定食、って謳っちゃってる。500円で定食なんて、なかなか東京じゃお目にかかれない。居酒屋「さくら水産」のランチ定食くらいか。

一体何が出てくるのだろう?

仕入れ状況次第で500円定食の日もあるよ、というのではなく、こうやってしっかりと店名の札に明記している。常時500円だぞ、という宣言でもある。

高い値段で一見客から利益を吸い上げる、という商売は観光地ならよくやることだ。しかし、その逆の激安勝負というのはあんまり見たことがない。

11:20
ピンク色の看板がお出迎え。セクシーなお店ではないけれど、「宇田水産直営」と書かれているのが、セクシーとも言える。なるほど、魚屋さんの系列店なのか。

店頭にはいろいろなメニューが短冊になって表示されている。

見ると、確かに500円の料理がいくつもある。まぐろ丼、熱海の海鮮丼、釜揚しらす丼、マグロづけ丼、魚づけ丼(マグロ・白身)がいずれも500円。

えーと、「500円定食」があるか?と問われると、定食はさすがに高くなる。1,000円からだ。

とはいえ、500円でメニューが存在する!というのは紛れもない事実だし、客寄せパンダ的に1つだけ格安メニューがあるのではなく、いくつも用意されているというところから本気度がうかがえる。

びっくりだ、熱海駅の目の前にこんなお店があっただなんて。

ただし、個別会計は禁止だそうだ。

熱海界隈でマグロが水揚げされるのかどうかは知らないのだけど、「まぐろや」を名乗るくらいだからマグロが自慢の品に違いない。

店内。カウンター席。

これはたぶん「すきみ丼」600円だったと思う。まぐろ丼500円じゃないような気がする。ちょっと記憶が怪しい。

これだけマグロが入ってりゃ大満足ってえもんだ。

どす黒くなった赤身のペラペラな切り身がご飯を覆っている、という料理とは大違いだ。「おや、これはづけ丼かい?」と思って食べてみたら、何にも味がついていない単なる刺身だった・・・というのは、安いまぐろ丼を食べた時によくある話。しかしこのマグロの色つやたるや。

こっちは「熱海の海鮮丼」。これも500円だから恐れ入る。

まぐろ、イカ、アジ、白身。

桶に入っている酢飯も、ちゃんと量がある。さすがに使っているマグロは白い筋が混じっている部位を使っているけれど、500円という値付けを前に、ひれ伏すしかない。

白身は2種類。ありがたくいただいた。

(つづく)