ライトかつエレガントな縦走【金時山】

10:24
「富士山眺望遺産」からの眺め。

おお、これは確かにすごい。

乙女峠から北西に富士山があって、それなりの距離があるので山裾までばっちり見える。

御殿場の平地が眼下に見えるということもあって、富士山の雄大さがよくわかる。侮ってたわー、「眺望遺産w」とか半笑いだったけれど。

ここからの富士山は、宝永火口が正面に位置している。そのため、噴火口のせいで崩れたシルエットではなく、ほぼ完璧に美しい末広がりの斜面を見せてくれている。

10:25
いいものを見てご機嫌ちゃんになったところで、登山を開始。

乙女峠バス停から少しトンネル方面に向かっていったところに、林道がある。道そのものにはチェーンで封鎖されていて車が入れないようになっているけれど、登山者はその脇をすり抜けていく。

チェーンがあるので通行禁止ではないのか?と警戒するけれど、ちゃんと登山道の看板が出ているのでそれを信じよう。

10:26
まずは林道を歩く。

  • 乙女峠バス停:標高900メートル
  • 乙女峠:標高1,005メートル
  • 金時山山頂:標高1,212メートル

なので、ここから乙女峠までの標高差100メートルちょっとがこの登山の山場だ。一旦峠まで登ってしまえば、あとは楽しい稜線歩きなので、気分はウキウキだろう。

このまま、この林道をダラダラと歩いていけば峠に到着する、だなんて考えてはいない。むしろ、とっとと林道とおさらばして、ぐいぐい標高を稼ぎたい。こんな道が続いたら、いつまで建っても標高差205メートルを稼げない。

10:27
まだだ、まだここは登山口ではないらしい。

この林道の先が、登山口の入り口らしい。

10:28
とはいっても、林道が続くねぇ。

わざわざ舗装道路との境にチェーン封鎖をやっているわけだ、と納得する。登山口ギリギリのところまで車でやってくるハイカーが現れかねないから、入り口でブロックしたのだろう。

10:29
登山口は唐突だった。

林道を進み続けたその最果てにある、ということはなく、つづら折れの林道で登りつめた場所にあるわけでもない。

目立つように看板と矢印を出してくれているから気がつくけれど、そうでなければ見落としかねないレベルで、ひっそりと登山口があった。

矢印と「乙女・金時山登山口」の表示が黄色いのは、おそらく蛍光塗料が塗ってあるからだろう。夜明け前にヘッドライトの明かりをたよりに登る人もいるだろうから、その人向けだと思われる。

10:33
登山口で、現在時刻を記録に留める意味もあって記念撮影。

みろ、この腹を!春先でまだ寒いので、着ぶくれしたんです・・・とは言えない膨らみ方。あと、ボトムスが正直言って、きつい。

体重が増えると、体が重たくなるので疲れる、というのは間違いないけれど、あともう一つ疲労にかかわる重要な要素がある。それは、ボトムスがキツくて、足の上げ下げに余計な力が必要となることだ。

足を上げるときに、太ももがパッツンパッツンになるのは言うまでもないことだ。でもそれだけじゃない、上げた足を下ろすときに、パッツンと太ももに張り付いた生地を太ももから引き剥がす、ほんの少しの力と違和感がある。これを延々と続けていると、無駄に疲労感が貯まる。精神的ダメージもある。

10:50
いきなり時間が飛んで、17分後。

標高を一気に稼いでいる最中なので、その間に写真を撮る余裕がなかった。

こういうとき、「規則正しく数分おきに、勝手に写真を撮り続けるデバイス」が欲しくなる。僕が写真を撮りたいと思ってなくても、勝手に撮る。バッテリがなくなるまで、撮る。それをパラパラ漫画みたいに、後で見るとちょっと面白いだろう。

そんな自動ライフログ的なことなんてできるのか?と思うが、団地や工場の写真、そしてマンションポエムの考察で知られる写真家の大山顕さんはまさにこれを実践している。彼はいつも胸に「写真を撮り続けるデバイス」を装着していて、毎日何百枚だか何千枚だかの写真が溜まっていくそうだ。

彼は、

「今やGoogleフォトなんかが『あなたへのおすすめ写真』とか『◯年前のできごと』みたいな紹介をしてきて、人の記憶というのもそれでコントロールされる時代になった。でも僕は膨大な写真を撮ることで、GoogleのAIをハックしてるんだ」

とトークイベントで笑いながら語っていた。すごい人だ。

「新写真論」はスマホ時代の写真、そして自己について深く考えた名著なのでとてもおすすめ。

それはともかく、ここは頑張りどころ。峠のてっぺんまで、登れ登れ。

11:01
ありがたいのが、登り始めて20分過ぎたあたりから森が明るくなってきたことだ。

うっそうと茂った樹林帯ではなく、木々の幹が細く、高さがあまりないものが増えてきた。

空が見える状態での登山は気持ちがよいものだ。

11:03
・・・と思ったら、あれっ、建物が見えてきた。乙女峠に到着だ。

登山口から30分。

(つづく)

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