
12:51
井川から千頭に戻っていく道中。
駅に着いた、ということで窓の外を見ると、駅はご覧の通り。ホームは全部の車両をカバーできておらず、今僕らが乗っている車両から下車するなら、そのまま砂利の地面に降りることになる。
こういう駅を見ることができるのは、楽しいことだ。
人口減少や高齢化、都市部への人口流出のため、秘境駅どころかローカル路線そのものが今後どんどん減っていくだろう。だから、こういう鉄道旅が楽しめるのは今のうちなのは間違いない。4歳児タケよ、そのことを君は今後嫌というほど実感することになるだろう。
僕は中学1年生のときに、ブルートレインに乗ることができたことが人生の思い出として宝物だ。今となっては、ブルートレインが全滅してしまったからだ。
ちなみに、大井川鐵道の略歴を調べてみると、頻繁に土砂崩れなどであちこちの区間が不通になっていることがわかる。山間部の鉄道路線を維持するのは、特に大変だ。これからますます、豪雨とそれに伴う土砂災害が増えるだろうから。

弊息子タケが若干グダグダしてきた。早起きと長旅でやや疲れてきた様子。
しかし彼は絶対「眠い」と言わないマンなので、グダグダの状態で親にウザ絡みをしてきたり、悪ふざけをしたりする。
いい加減寝て欲しいので、旅行用の空気枕を彼に授けてみた。するとむしろ彼は新手のおもちゃを与えられたとばかりに活気づき、余計眠らなくなってしまった。
で、結局この枕を座布団代わりにし、枕に穴が開いてしまい中の空気が抜けて使い物にならなくなる、という結論に。

13:05
奥大井湖上駅に戻ってきた。

13:08
ここからは大勢のお客さんが乗車してきた。
それでも、乗車しないで駅にとどまるお客さんもいる。
あと20分後には井川行きの列車がこの駅にやってくるので、それに乗るのかもしれない。または、写真を撮るために車でやってきたのかもしれない。

13:18
長島ダム駅で、アプト式列車と連結。
家族一同、義母まで含めて、この列車連結をまた見に行く。
列車がつながったり離れたりする様子って、何度でも見たいよな。

13:32
吊橋。
なんで大井川水系に吊橋が多いのだろう、と思う。
自然環境保護とか、鉄橋やコンクリート橋を作るコストの問題とか、いろいろ要因はあるだろう。でも、結局は「対岸に人が住んでいない」ことが主要因だと思う。つまり、山が深すぎて集落がない。
とはいえ、対岸に用がないわけではないので、ところどころに人が通れる吊橋がある。

そんな場所をひた走る大井川鐵道井川線。
当たり前だが、下りもゆっくりと走る。

渓谷美は皆無だが、飽きさせない変化に飛んだ路線だ。

弊息子タケ、「マッサージしてー」と言い出し、いしに足を揉んでもらっているところ。
僕が「足がむくむ」といういしのふくらはぎを時々マッサージしているのを見て、羨ましいらしい。「きンもちいいー」と言うが、本当に気持ち良いのかどうかは相当あやしい。
子どもって、親のマネをして肩とかあちこちもんでもらっても、くすぐったいだけだと思うのだが。

14:17
もうすぐ終点の千頭駅。その手前の川根両国駅で、きかんしゃトビー号を見かけた。
千頭駅から奥泉駅を往復する専用の列車で、途中下車できない。1日2便運行。
「きかんしゃトーマス」の仲間なのだから、とうぜんこのトビー号も蒸気機関車だと思っていたが、違った。
あ、そうか、ディーゼル機関車も「きかんしゃ」だ。

川根両国の留置線には、他のなかまたちもいた。
ラスティー、いじわる貨車、いたずら貨車。

貨車がびっくりした顔をしている。
わが家には貰い物のトーマス大図鑑とトーマスのお話詰め合わせの本がある。しかし、弊息子はほとんど興味がないので、親も読み聞かせをする機会がなく、これら登場キャラに全然思い入れがない。
「おぉー」と興奮して写真は撮るものの、その数秒後には名前を忘れてしまう、という有り様だった。
きかんしゃトーマスのお話はたくさんあるが、内容はシンプルだけど字が細かくちょっと話が長い。なので4歳児にとってはまだ馴染みにくいようだ。
(つづく)
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