
11:04
井川駅到着。ここで、大井川鐵道は終着。
1日2本しか列車がやってこない、ローカル駅。
ダムからほど近いところに駅はあるが、駅の周辺には民家が一つもない。井川の集落はまだこの先だ。
なので、井川集落の住民がこの鐵道を使うということは、ほとんどなさそうだ。

駅の線路は扇形に二股に分かれている。
駅舎があるホームは短いため、トロッコ列車は駅舎から見て左奥のほうにカーブを描きながら入線する。変わったホームの形をしている。
右側の線路はすぐにぶちっと途切れていて、その先にはフェンスが通せんぼをしていた。トンネルが目前にあるけれど、そこには行かせないぞ、と。
昔は、この先に「堂平駅」という駅があって、そこが終着だった。その名残だ。
井川から堂平までは、廃線跡が散策路になっているそうだ。
帰りの便まで時間があるなら、ここを散歩してみたいし、せっかくだから井川の集落も見てみたい。しかし、そういう時間の余裕はない。
帰りは、1時間16分後の12:20井川発千頭行きの列車に乗ることになる。堂平駅まで往復したら、とうていこの時間では行って帰ってこられないので、行くのは断念した。
ひとまず、大井川鐵道は(不通区間を除けば)完全乗車したことになるが、堂平駅まで歩いて行けなかったのは、やや残尿感がある結果だ。
12:20発の便を見送って、次の便・・・つまり終電・・・に乗って帰ることは可能だ。15:15井川発なので、グッと時間の余裕ができる。しかし、それだと帰宅がもの凄く遅くなってしまうので、選ばなかった。
弊息子タケにSL体験をさせるため、SLが走っている時間までに大井川鐵道本線に戻らないといけない。あと、4歳児が疲れてずっと居眠りをしてしまうと、なんのためにここまで手間暇をかけてやってきたのか、わからなくなる。ここに来たのは、僕らの娯楽というよりも、タケに乗り物体験をさせたかったからだ。
だから、彼がグダグダになる前に引き上げる、というのは大事なことだ。

井川駅の駅舎。
トンネルを出て、すぐに駅。ちなみに有人駅だった。
堂平にしろここ井川にしろ、民家がまったくないところによく駅を作ったな・・・と思うが、それはダム建設のために作られた駅だからね、となんどもなんども、頭の中で訂正する。
やっぱり、「駅=人が住む場所に作られる」という先入観がどうしても拭い去れない。
ちなみに現在の井川集落は、ダム湖ができたことで集落ごと移動してできたはずだ。だから、この大井川鐵道ができた時点と、集落ができたタイミングとは異なる。

駅舎内。
ここにもアニメ絵の女の子が立っている。
ゆるキャン△かな?とよく見たら、これは「鉄道むすめ」だった。

お土産が売られている。
キーホルダーや絵葉書など、渋い。郵便ポストもある。
缶のお茶が冷蔵庫に入って売られていたが、「常温です」という紙が貼ってあった。節電のため電気を切ったらしい。

駅舎から外に出たところ。
コインロッカー、ダイドーのジュース自販機がある。
シャッターが閉まっている建物は、売店だった跡地だろうか?

駅舎目の前にあるトイレは綺麗だった。

駅前にテーブルがあったので、そこでお昼ごはん。持参したお弁当を食べる。
なお、この駅界隈でご飯を食べられるお店はない。駅で売られている食べ物は、「てしゃまんく」という最中と、マドレーヌだけだった。あとは飲み物。
大井川鐵道の公式サイトによると、徒歩30分のところに「静岡市道路休憩施設 アルプスの里」というお店があって、そこでなら食べられるらしい。徒歩30分、というとちょっと現実的ではないので、選択肢としては選びづらいお店だ。
ついでに、月曜定休であり、今日がまさに定休日だった。お弁当持参は必須。

11:18
井川駅は石垣の上に建っている。そこから眼下を見下ろしたところ。
この先に、井川ダムがある。
写真右の、駐車場のような空間は、昔は「やまびこ」という売店兼食事処があったらしい。今は跡形もない。このお店が現存していたら、そこでご飯を食べることができたのだけど。
ただ、僕らの他に人の往来はほとんどないのが現状。さすがにこれでは、商売にならない。

井川に着いたからといって、特にやることはない。
ダム湖を眺める程度だ。
ダムのすぐ脇に、「井川展示館」というダムを説明する資料館がある。それくらいしか見るものがない場所だ。でも、この井川資料館も月曜日は定休日。
GW期間中だから、月曜日とはいえ営業していないだろうか?と淡い期待を抱いたが、やっぱりやっていなかった。
(つづく)
コメント