横浜中央卸売市場から、海沿いをてくてく歩く。
今回、いちおうメインのイベントとして据えられているカメラのイベント「CP+」の会場がパシフィコ横浜だ。そこまで、徒歩だ。
歩いたのは、電車に乗っていくには微妙な距離だったから、という理由もある。しかし何よりも、「このあと中華街で飲茶バイキングをやらかす」気満々だったからだ。
今年に入って急速に体重を落とした僕だが、別に食欲が失せたわけではないしどこか疾患が見つかったわけではない。まだまだ、「豪快に食べるためには少々の運動は当然」くらいの気合はある。
これがもっと昔だったら、「15時を過ぎたらおいしいビールを飲むために水分摂取を控える」ことをやっていたものだ。でも今はそんなことはない。
とにかく、歩け歩け。
それにしても、横浜市が誇る偉大なる不良債権だったはずの「みなとみらい」地区が、今や見事なまでにタワーマンションが林立するエリアになっている。税収がっぽりやんけ!!しかも日産のグローバル本社とか、大企業があるし。
ふと海側を見ると、ベイブリッジがよく見える。
歌の歌詞でもたびたび(?)取り上げられるベイブリッジは、さすがにしゅっとして美しいデザインだ。その点東京のレインボーブリッジは、途中でくにゃっと曲がっているし、やや太っちょだし、カッコよさという点では一歩譲ると思う。
とはいえ、ベイブリッジは孤高の存在という印象を受ける。沖合いの工業地帯を走る高速道路だ。一方、レインボーブリッジは橋を越えたらお台場で、変な形をしたフジテレビやら、観覧車やらがお出迎え。非日常感を少し感じる橋で、愛嬌がある。
そんなことを考えながら、CP+の会場である「パシフィコ横浜」に到着。
どういう人種がやってくるイベントなのだろう?と思っていたが、スゲーヤバそうな人というのは皆無だった。男性が圧倒的に多い印象を受けたけど、その程度の印象だ。プロカメラマン感がプンプンする人(どういう人か、よくわからんけどなんとなく)とか、重度のオタクとか、そういうのはわからなかった。
ただ、みんなお金は持ってそうな印象だ。そりゃそうか、スマホカメラ全盛のご時世で、コンデジでもない、ガチのカメラを所有するなんてのはよっぽどの好きものだ。ましてや、イベントに顔を出すような人ならなおさら。
そしてその「好きもの」は、お金がないと成り立たない。
以前、別のオフ会で立派なカメラを持っている方(さみさん)にカメラのお値段を聞いたことがある。すると、「カメラ本体よりもレンズのほうが高いものも持っている」という回答があって驚愕したことがある。
でも今はどうだ、この言葉はすんなりと受け入れている自分がいる。やべー、収入が増えてるわけじゃないのに、金銭感覚だけが麻痺してる。本格的なカメラは「沼」だといわれるけど、自分もその沼の縁にいる状況。
事前にwebで登録してあるので、入場はスムーズ。
会場に入ってすぐのところに、ふわっふわの毛皮みたいな生地を売っているスペースがあった。これもまた、カメラ関連商品。
そうか、「カメラ」ってメカニカルなものしかイメージしていなかったけど、実際はいろいろ「撮影用の小道具」をはじめとする周辺系の世界って裾野が広いんだな。
後日調べてみたら、「料理撮影用のテーブルクロス」やら「落ち葉」やらなんやら、まあ写真撮影関連商品ってのはいろいろあって驚いたしあきれたし。
知らんかった、これまで「目で見えているものをそのまんま撮影して記録として残す」ということしかやってこなかったから。実際は「構図を作りこんでから、撮影する」ということがいっぱいあるわけだ。
会場入り口には、今年の優秀商品を決めようぜ!というアンケートの受付があった。
人気投票で、各部門ごとに1位を決めて表彰するらしい。
僕らみたいな素人が投票するだなんて、と遠慮しようと思ったが、投票するとミスタードーナツのドーナツが一個貰えると聞いて俄然やる気になった。しかも、「後日お店に行って引き換えてください」というまどろっこしいものではなく、目の前にミスドがお店を出しているではないか。これはもう投票するしかあるまい。
エントリー作品の一つ、「4K解像度テストチャート」。へー、こんなものがあるのか。
これが何なのかよくわかっていないのだけど、レンズ越しにこれを見たときに周辺が歪んでますね、とか若干ボケて見えますね、とかそういうのをチェックするためのものだろうか。たぶんそうだ。
当然精密に作られたものなので、結構お値段はする。Amazonで値段を調べてみたら、だいたい1万円くらいのものだった。「ネットで無料ダウンロードして、印刷すればいいじゃん」というわけにはいかないものなのだろう。
なんか感心しちゃったので、これに投票してみた。すまん、ほかの商品も素晴らしいんだと思うけど、素人だと「おおすげえ」という直観でしか良し悪しが判断できんのよ。
そんなわけで4部門それぞれに、「こいつァいいぞ」というのを選び、記載していく。
後で結果を調べてみたら、こんなことになっていた。
- レンズ交換式カメラ部門:EOS RP
- レンズ一体型カメラ部門:RICOH GR Ⅲ
- 交換レンズ部門:FE 135mm F1.8 GM
- フォトアクセサリー部門:EXCERIA™高耐久microSDメモリカード(M303E)
4K解像度チャートをはじめとして、僕が一票入れたやつがどこにもない。僕の見る目が全然ないのか、的外れなのか。
それにしても、フォトアクセサリー部門でSDカードが選ばれるとは。「えっ、今更SDカード?」という気がするけど、それだけ素晴らしい製品ということなのだろう。
というわけで、素人による票汚しともいえる一票だったけど、ミスタードーナツの引換券をもらっちゃった。
ありがたく頂戴します、ちょうどお昼ご飯を食べていなかったし。飲茶のために胃袋を温存?ウルセー、今ドーナツを食べたい気分なんだよちょうど。
ここでポンデリングを選ぶことの是非はあろう。でも、オールドファッションのようなガッツリお腹に溜まる系のものを選んでいないのは、この後の飲茶バイキングに向けたせめてもの良心。
ああ、ポンデリングうまいよポンデリング。
(つづく)
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