12:31
クラブアライアンスの屋台の脇には、カトラリー類の置場があった。セルフサービスでここから持っていけ、というわけだ。プラスチックのナイフ、フォーク、スプーンが並ぶ。そして巨大なボトルに入ったケチャップも。
奮起して、ステーキとホットドッグを買い求めた人。
炎天下の中、「せっかくだから」スピリットでこのアメリカン料理と対峙していた。えいやえいやと肉を切り刻む。見ているだけで暑くなってくる。
我々の食事は芝生エリアの木陰で行われた。
あら快適そうじゃないですか、と思うかもしれないが、日陰だから涼しいなんてとんでもない。周囲の日なたから送られてくる熱風は相変わらずなので、日陰に入った程度でどうにかなるレベルではない。
おかでんはTシャツ1枚に赤い短パンというダレ切った格好をしているが、それでも暑くてかなわない。仲間たちはチノパンやデニム姿でぱりっとしていたが、さらに暑かったのではなかろうか。
焼き鳥を手ににっこり写真に収まっているけど、後で考えてみるとこの日基地内で食べたのはこの焼き鳥だけ。わざわざ米軍基地まで行ってなにやってたんだ、俺。
それくらいへばっていた、ということだ。
12:35
対岸の三笠公園からは、相変わらず途切れることなく来場者が押し寄せていた。きっとこの時間だと、朝よりもはるかに長い行列になっているはずだ。この暑さで、基地よりはるか手前から列をなすというのは肉体的にも精神的にもタフだ。
既に我々は1名の脱落者を出してしまったけど、初動が早かった分まだましだったと思う。現に、先ほどから時折救急車が基地内を走り抜けている。そりゃそうだ、こんな気温で倒れない方がおかしい。倒れて当然の気候だ。
12:46
昼飯を早々に終えた時点で全員の戦意は喪失していたと思う。何か会話をしていたはずだけど、頭がぼーっとしていて全く覚えていない。
たぶん、僕が「デカいピザをお土産に買って帰るので、それを買いにいくついでにもう少し基地内を見て回ろう」という話をしたんだと思う。
引き続き屋台を見る。
「SEMBE ¥100」を売る屋台。これは「せんべい」を売っているのか、それとも我々が知らない「SEMBE」なるアメリカンフードを売っているのか。(実際に確認しようとしないあたりが、既にやる気を失っている証拠)
潔いまでに日本風にしたビール屋台の看板。「乾杯 KANPAI CHEERS」と大きく書いてある。350円だから安い。ブランドはどこだろう?(また確認せず)
フードコートの軒下でも屋台が展開されている。
チキンてりやき、モンゴリャンビーフ、フォーチュンクーキ
微妙に日本語がおかしいが、許せ。
あと、メニュー札にないけど、焼きそばも売っている。なんでもありだ。
ダンキンドーナツ1ダース入り。
見るからにくどい。これを炎天下で食べる気力がある人は、世紀末になっても生き延びることができると思う。手がべとべとになることを想像しただけでぞっとする。
日本ではダンキンドーナツは1998年に撤退してしまったので、こうやって売られているのは駐留米軍基地ならではのことだ。これも「非日常!」のひとつなんだから誰か買えよ。
アンタ買えよ、って言われたら「いや、今日はちょっと」と辞退するけど。
スバーロのピザ、今年も売っていた。
おそらく基地内屋台で最大の直径を誇るピザだ。18インチ、46センチ。こいつの恐ろしいのは、
(1)家に持ち帰るまでの間、緊張をずっと強いられる。
紐で縛って持つが、箱が大きすぎてバランスが崩れる。傾かないように気をつけるだけでくたびれる。
また、行楽シーズンの週末で混んでいる電車の中で、このピザはかなり邪魔。
さらに、時間の経過とともにピザ箱の底がしっとりしてきて、「破れるんじゃないか?」と心配になる。
(2)1日2日じゃ消費しきれない。
のんきに常温保存なんてやっていたら、1/3食べるまでもなく腐る。冷蔵どころか、冷凍するつもりでないとやばい。
これぞUSA!USA!な食べ物だ。こういうのを、アメフトの試合でも見ながらコーラで流し込んで一人一枚ぺろり、なんてやってこそ本望なのだが、へたれ日本人の僕にゃ無理だ。
昨年このピザをお持ち帰りし、何日もピザ三昧となったっけ。「美貌の盛り」にそのときの記事を書いている。
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