日帰りで行くアメリカ旅行3【ヨコスカフレンドシップデー2015】

2013年から始まった真夏の横須賀米海軍基地企画。2014年を経て、今年も第三回目として開催する運びとなった。

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過去2回も訪れているので、はっきり言って目新しさはない。しかしそれでも、夏になると横須賀に行きたくなる。それは、「米軍基地」という特殊なピリッとした空間に身を投じることによる刺激がたまらないからだ。陽気な兵隊さんたちが肉を焼いている様は、ただそれだけでも見ごたえがある。やっぱり、多摩川河川敷でBBQやってウェーイ、なんていっているジャップとは根本的に見栄えが違う。あ、僕も舎人公園でBBQや芋煮をやっているジャップだった。里芋ハフハフやってんじゃねーよ。

そんなジャップだからこそ、ヤツらの「デカい肉を焼き、アホみたいに量が多いドリンクを飲み、ひたすら広い基地を歩く」世界というのが面白い。夏の風物詩として、凝りもせず2015年も開催することにした。

オフ会としては初めての開催となった2013年は、何も問題は起きなかった。しかし、2014年は4名参加のうち2名が熱中症気味となり、途中リタイア。肝心のアメリカン屋台にたどり着くことなく、何も口にしないままの「帰国」となった。今年はそうならないように、万全の体制をとらないと。

とはいっても、「万全の体制」とはいっても、「日差し避けを用意しよう」ということ、「水分補給は頻繁にやろう」ということしかやりようがない。なにしろ、基地はただただ広大だ。日陰なんてものはほとんど存在しない。むしろ、そんな「日陰」があちこちにあるということは、スパイとかテロリストが隠れる場所になってしまう。意図的に基地内はそっけない作りにしているに違いない。

その結果、8月頭という「日本で一番暑い・・・いや、熱い時期」にもかかわらず、灼熱の太陽と戦わないといけないのだった。これだったらサウナの中にいたほうがまだマシではないかレベル。はっきり言って、危険なレベルだ。誇張でもなんでもなく。

十分にそのあたりを脅しつつオフ会の告知を行ったら、悲壮なる覚悟を持つ6名が参加表明をしてくれた。ありがたい、暑さをしのぐためには大勢の仲間がいるに越したことはない。特に今回は、僕のサバゲーで指導教官を務めて下さったN軍曹が参加してくださるという。数年ぶりの再会であり、身が引き締まる思いだ。

今回は暑さ対策についてさんざん注意喚起をしたこともあり、各自策を練っていた。そのうち、特効薬として期待されたのが、ロッテの「ヒヤロン」だった。僕は今回までこの商品の存在を知らなかったのだけど、「ホカロン」の逆で、「冷え」を提供してくれるのだという。ただし有効時間は20分ほどらしいので、結構持ち込まないといけないっぽい。でも、ウチワとか濡れタオルでどうにかなるレベルではないので、こういう具体的に冷すツールは必須だろう。僕も早速ホームセンターで買い求めた。

2015年08月01日(土)

横須賀中央駅

08:47
8月1日土曜日。朝9時前に京浜急行横須賀中央駅に到着。この時間に三浦半島まで繰り出すためには結構早起きをしないといけないのだが、既にホームは人でごった返していた。この人たちの大半が我々と同様、米海軍横須賀基地に向かうのだと思うと焦る。

そもそも、フレンドシップデーは朝10時から20時まで開催される長丁場だ。夜は近くの会場で花火大会があり、午後になればますます人出が増えることになる。以前、昼過ぎに基地にたどり着いたとき、「入場まで2時間以上かかる」と聞かされ断念した経緯がある。

ただでさえ暑い季節なので、基地に入る前にへばるわけにはいかない。だからこそ花火大会とは縁もゆかりもない朝早くから基地に向かう。ギャンブルと一緒だ、逆張りだ。

・・・なのにこの人の数。すげえなあ、もう。

横須賀は待ち合わせをする際に紛らわしい。

横須賀の中心地に近いのは、京急の横須賀中央駅になる。しかし、JR横須賀線の横須賀駅は町外れにあり、「えっ?ここにJRの駅が?」とびっくりするような場所だ。

なので、待ち合わせをする場合、相手にはきっちり念を押して「いいか、京急のほうだぞ?間違ってもJRでくるなよ?」と言わないといけない。

スカレー

さて、その横須賀中央駅の改札を出たところに「スカレー」という人形が立っている。かもめの水兵さんの格好をしていて、手にはカレーライスがある。「WELCOME!!カレーの街よこすか」という文字も。ここは「よこすか海軍カレー」を売りにしている町だ。

横須賀は海上自衛隊由来の「カレー」、米軍由来の「ハンバーガー」、そして謎の「スカジャン」と名物がいっぱいあるのでおもしろい。

このスカレーの前で本日の仲間たちと待ち合わせ。

すでに朝方、1名から欠席表明があった。早朝時点の気温っぷりを目の当たりにし、「へばって他の参加者に迷惑をかけてはいけないから」という辞退だった。これで、6名の予定が5名に。早くも波乱の予感。

捨て看板

08:54
駅前の陸橋に据えつけてあった捨て看板。左側に行け!という表示になっている。ほう?左か。

2013年の時は、ここからまっすぐ直進に誘導されたものだ。「基地とは全然違う方向」に歩かされ、疑心暗鬼にさせられたものだ。それくらい行列が長い、ということだ。左に行け、ということは、それほど行列が長くならない見込みなのかもしれない。ひとまずラッキー。

ゲートに向けて歩く

基地の正式なゲートは出口専用になっており、入口は海側の三笠公園にある臨時口だ。手荷物検査を行うため、入口前に広いスペースを設ける必要があるからだろう。

本来ならその三笠公園手前で「うわあ・・・」という行列ができているのだが、今年はその気配がない。

「あれ?まだ先へ進めるぞ?」

そんな馬鹿な、と思いながらも先へと進む。

道路わきには、花火大会用の屋台がぼちぼち準備を開始するかね、という状態だった。時間が早すぎて、店主がまだ到着すらしていない屋台があるくらいだ。

行列最後尾

09:24
行列最後尾に取り付いた。

さすがに入口まで行列なし、というわけにはいかなかったが、過去3年にしてもっとも短い行列となった。

気温は既に軽く30度を超えている。この灼熱にびびって、来場を見送った人が多かったに違いない。2013年から今年にかけて、年々行列が短くなっているのはそのせいかもしれない。

10時開始、というのが公式アナウンスなのだが、長い行列ができることを鑑みて例年早めに開門される。今年もそうなることを期待したい。

・・・とはいっても、基地の中に入っても、日陰がない灼熱状態は変わりないのだけど。今日は一日、長くなりそうだ。

三笠公園を歩く

09:32
行列最後尾に取り付いてからが長い待ち時間との格闘だと思っていた。しかし実際は、ズルズルと列は前へと進んでいく。

「ははーん、さては行列をコンパクトに折りたたんでいるんですよ。三笠公園の中に、行列をつづら折れにする場所がありますから」

と他の人たちに解説する僕。

しかし実際、三笠公園に入ってみると、その「つづれ折れ用パイロン乱立スペース」は華麗にスルーしていた。行列はまっすぐ、入場口のほうに向かっている。しかも、みんな結構早足で。前が詰まっているなんてことは全くない。なんだこりゃあ。

基地側が入場のやり方を変えたのか、それとも来場者の数がそもそも減ったのか。・・・たぶん、後者だろうなあ。

三笠ゲート手前

ここから先、写真撮影禁止の手荷物検査エリア。

今年も、迷彩服を着た日本人が手荷物検査を実施していた。一応パスポートを持参していたけど、出番はなかった。周囲の人でも、「身分証明書を見せろ」と言われた人はいないので、よっぽど胡散臭いヤツ限定の「おしおき」なんだと思う。

写真を見てもわかるとおり、行列の密度がまばらだ。それだけ「どんどん前に」列が進んでいる証拠だ。立ち止まることなく、すいすいと中に入ることができた。すげえや。夢のようだ。

今日は気温が高くなりそうだけど、こうやって早く基地に入れるとは幸先が良い。とっとと昼前にやれることをガンガンやってしまおう。

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