日帰りで行くアメリカ旅行2【ヨコスカフレンドシップデー2014】

昨年、念願かなって神奈川県は横須賀にある米海軍横須賀基地に潜入を果たした。その時の模様はこのへべれけ紀行に掲載した通りだが、とにかく見るもの触れるもの食べるものすべてが珍しく、ひたすらわくわくさせられっぱなしのファンタジーゾーンだった。

炎天下の中、広大な敷地をてくてく歩き、デカい肉を食べ大量の飲み物を飲む。押し寄せる規格外を前に、ひたすら疲労させられたが、すぐに「来年もぜひ!」という話になった。神社のお祭りなんて日常生活の延長線上ですよ、ガチのお祭りってのはこういう、「国籍が違う場所」での非日常空間ですよ・・・なんて思ったりする。

そんなわけで、昨年一緒に基地に足を踏み入れたよこさんが即座に賛意を表明し、あと二人の方も基地に入ってみたい、と手を挙げてくれた。僕が書いた記事の中で、ボディビルディングの大会があった・・・という記述を読み、もし今年も行われるならぜひ見てみたいものだ、と仰る。結果的に今年はボディビル大会は開催されなかったものの、それでも参加してくれた。

毎年、8月の第一土曜日がネイビーフレンドシップデーの日になっているようだ。直前までなかなか情報は出てこなかったが、早いうちからスケジュールを空けて待機していたら、実際その通りの日程での開催がアナウンスされた。よし、今年も横須賀行きだ。そしてそこからアメリカ行きだ。

日帰りで行くアメリカ旅行2014、今年も開催。

2014年08月02日(土)

横須賀中央駅は人がいっぱい

昨年の成功体験を元に、今年も早い時間に横須賀入りを果たした。のんびり昼時になんてこの地を訪れたら、列が殺人的に長いやら、頭上にある太陽が照りつけるやらでとんでもない目に遭ってしまう。まだいくぶんでも涼しい、朝早いうちに基地の中に入ってしまうということが大事だ。

この日は、9時に京浜急行横須賀中央駅の改札で全員が集合した。10時の開門まで1時間前、これくらいから並んでおくのが、むしろもっとも待ち時間が短いと踏んでのことだ。

しかしどうだ、横須賀中央駅は人また人。もちろん地元民もかなり含まれているんだと思うが、多くは基地を目的に訪れた人たちだ。この日は夜に花火大会が行われるのだが、さすがに花火目当ての人はまだここにはいないと思う。

こういう人を見ると、「大丈夫だろうか、今年もゲート前で大行列になってるんじゃなかろうか」と早くも心配になってくる。

朝から大変な人出

全員が集合したところで、

「この人たち全員が基地に行くのかなあ」
「いや、それ以外何がありますか?全員どばーっと基地ですよもう」

なんて会話をぼそぼそする。我々も早く行列の最後尾に並ばなくちゃ。横須賀基地初参加の2名に対しては、

「覚悟してくださいね、かなり並ぶので体力消耗しますし、うっかりすると熱中症になりますから」

と伝えておいた。もちろん自分たちは、日差し除けの帽子、首をガードするためのマフラータオルをしっかり持参している。

よりによって今日は快晴なんだよなあ・・・。雲一つない。8月頭というこの時期は、絶好の登山シーズンということからもわかるとおり、日本ではとても天気が安定している。言い換えると、激しく暑い時期というわけだ。こんな日に屋外にいるのは自殺行為だ、喉が乾いたら・・・いや、乾く前に、ゲータレードなりミネラルウォーターなりを飲んで防衛しないと。

町の中にあるお店の看板が異国情緒

横須賀中央駅では、行列最後尾へと誘導する人がいなかった。昨年はちゃんと配備されていたし、そしてその人が指示する方向が基地とは全然別の方角だったのでびっくりしたものだ。つまり、行列の最後尾が基地から遠く離れたところまで伸びていたということだが、今年は一体どうなっているのか。

疑心暗鬼になりながら、基地方面に素直に向かう。大丈夫か、これ。

横須賀の町のあちこちに、米兵さんを意識したお店の看板が見える。ああ、横須賀に来たなあという気持ちにさせられる。オラ、テンションがあがってきたど。

あれれ?基地の方にまっすぐ向かっている

「いやいやいや、三笠公園の入り口まで来ちゃったんだけど?」
「まだ行列はないですねえ」

昨年、行列にへばりついていた僕とよこさんの二人は、この状況に驚いていた。いい加減行列が見つかっていい場所なのに、まだ見えないからだ。

「こりゃいかんな、ひょっとしたら全然違うところにものすごい行列ができているのかもしれない。で、我々はその最後尾に取りつくためにさらに歩く羽目に・・・?」

それはいやだなあ、と思いながら、三笠公園に向けて歩く。

ふるい建物

道中の古い建物。築何年だろう?かなり年季が入っているっぽい。こういうところにも、英語が書かれた看板が出ている。基地内に住む人たちが息抜きの為に、週末住むための家を基地の外に構えるという話は聞いたことがあるが、こういうところを利用したりしているのだろうか。

疑心暗鬼になりながら三笠公園へと向かう

「ははは!おかしいって。まだ行列最後尾が見えていないぞ!?」

僕とよこさん二人だけで笑う。事情が呑み込めていない、あとの二人はさも当然という顔をしているが、昨年を知る者からしたらこのがらんとした通りはおどろき以外の何物でもなかった。昨年はここにとぐろを巻くように基地入場待ちの列ができていたからだ。まさにこの時間に。

そもそも、横須賀基地初めての人にとって、今まさに向かっている場所というのは意味不明だと思う。何しろ、基地のゲートではなく、単なる海沿いの公園に向かって歩いているのだから。

「今年はもう入場開始しているのだろうか?」
「だとしたら嬉しいんですけどねえ」
「肉がすでに基地内の屋台では焼かれまくっているのだろうか?」

妄想が膨らむ。ひょっとしたら、「おーい、肉がもうたくさん焼けちゃったよ、冷めちゃうから早くお客さん入れてヨ」って屋台から強い要望があって、ゲートが早くオープンしたとか。まさか。

屋台設立中

そんなわけで、当然のごとく歩道脇に設立予定のジャパニーズ屋台の皆様は準備が間に合っていないのだった。もう今更あがいたところでどうしようもないので、昼くらいに完成すればいいかなーといったのんびりさだった。この人たちのビジネスは夜の花火大会がメイン。昼間はあんまり儲ける気はないかもしれない。だってそりゃそうだ、ここを通り過ぎる人たちは、みんな基地の中でデカいステーキ食べたりピザ食べたい!って思っているんだもの。

ようやく最後尾の看板

もうそろそろ三笠公園、というところでようやく歩く人たちの足が止まった。警備員さんが「最後尾」のプラカードを持って立っていたからだ。それを見て、ちょっと安心した。いや、実は日にち間違えてました!基地に入れるのは今日じゃなくて明日でした!なんてことになってたら、企画主催者としては土下座ものだからだ。良かった、ちゃんと今日で間違っていなかったんだ。

・・・それくらい僕を焦らす、列の短さだった。いや、短いったって、ここから基地に入るまで数十分じゃきかない時間がかかるんだけど。でも、「基地に入るまで2時間3時間はザラ」という世界であるこのお祭りにおいて、ここまで行列が短いというのはびびらずにはいられなかった。

「きっとこれ、三笠公園内でつづら折れに人を並ばせているに違いないよ、こっからが長いよきっと」

勝って兜の緒を締めよ、じゃないけど、行列にたどり着いたところでいったん気持ちを引き締める。体力勝負の今日一日、気が緩んだ瞬間にぐたっと疲れるにきまってるから。

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