13:32
前方からブーンといううなり声が聞こえるな、と思ったらリフトが見えてきた。
ああそうか、登山道はリフトの下をくぐり抜けていくんだった。
こうやってみると、結構山の斜面があることがわかる。お前ってやつは、この斜面を楽してリフトで登りやがって・・・!
ありがとうございます、リフトには感謝です。
そして、リフトの真下をくぐり抜けていくトンネル。
わざわざトンネルを掘る必要がない場所だけど、リフトに乗っている人が何か物を落として、それで運悪く通行人が怪我したらまずい、という配慮なのだろう。
往路と復路がこうやって立体交差した登山は、珍しい。鈴鹿サーキットのようだ。
そして、トンネル手前から眼下を見下ろす。
やー、まだまだ麓まで標高差があるぞ。
こうやって見ると絶壁みたいな感覚になる。リフトに乗っているときは、「全然チョロい傾斜」にしか思っていなかったので、すいません。
13:41
トンネルを越えてしばらく下っていくと、神社というか、ほこらというか、そんな建物がひっそりとあった。
まるで倉庫のようだけど、しめ縄が軒先に吊してあるし、お賽銭箱もあるからきっと神社なのだろう。
13:42
もうこのあたりになると、すっかり下界の雰囲気。
こっちも気が緩んできた。なので、こんな写真まで撮っている。なんだこれ、湧き水を溜めて濾過する浄水槽だろうか?
なぜこんな写真を撮ったのか、今となっては覚えていない。きっと、「人工建造物」があって嬉しかったんだろう。
13:44
剱神社の脇に出てきた。
これで登山としては終了。無事下山、ということになる。
剱神社は、正面は立派な神社っぽい建物なのだけど、横が民家っぽい独特のスタイル。パラボラアンテナがついているし。神社にパラボラアンテナ!とちょっと驚かされる。神主様がご覧になるのだろう。まさか神様・・・じゃないよな。
神社の脇には簡易宿泊所があった。
時間のせいもあるのだろう、人の気配はまったくなかった。週末になったり、お祭りのときは混むのかもしれない。
ちなみに素泊まりで5,500円、二食付きで7,000円。
剱神社。
「軒先」という言い方をすると、たぶん間違っているんだろう。でもとにかく、軒先部分がしっかりとせり出した入母屋造りだ。
このまま車が乗り付けて、お祓いを受けられるんじゃないか?というくらいの広さがある。
雪深い土地だから、ひさしを大きくせり出しているのかもしれない。
とはいえ、この見ノ越は、アクセスする道路が冬期通行止めになるため、冬は閉鎖されてしまうらしい。すげえな、四国でそんな場所、あるのか!
しかも、Wikipediaによると、日本郵便が指定した「交通困難地」のため、郵便配達が行われていないという。びっくりだ。
日本郵便の「交通困難地」は、例えば東京都の硫黄島とか、那須連山山奥の三斗小屋温泉とか、黒部渓谷の奥地の祖母谷とか、そういう「そりゃ無理に決まってるよね」という場所が指定されている。一方、ここ見ノ越は、一応道路が3方向から繋がってはいる。それでも日本郵便がギブアップした場所!なんてぇ山奥だ。
13:47
剱神社から見ノ越に通じる参道石段を下る。
13:48
車道に出て、下山完了。
往復でだいたい2時間20分だった。登りはリフトでずいぶん楽をさせてもらったので、「よっしゃぁぁぁ、下山したったーーーーー!」というカタルシスはあんまりない。「まあ、こんなものか。」という程度の感想だ。
でも、それくらい登りやすい山なので、トレイルランニングを始める人なんかはこういう山で経験を積んでも良いかもしれない。登山道は大変に良く整備されているし。
ただ、タルいのは、ここからまた車に乗って延々と帰らないといけないことだ。
(つづく)
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