登山のシメは温泉とラーメン【大山】

14:29
東屋から先、分岐点の存在に警戒しながら歩いていた。しかし、あっけなくその場所は見つかった。

大変にわかりやすく看板が出ていらっしゃる。

ただ、紛らわしいのは「不動尻1.8km」という表示になっていることだ。僕が目指しているのは七沢。

実は不動尻は登山道が終了し、林道に出る場所のことで、その先に七沢がある。

もう一つ、古い木製の看板があって、そちらには「不動尻、広沢寺温泉」という記述になっている。これもまた、七沢という記述がない。広沢寺温泉というのは、七沢温泉郷の一つなので、間違ってはいないのだけれど。

要するに、適当に登山はするな、ってことだ。この表記を見て、「七沢に行くのはこの分岐じゃないのか。じゃあ、もう少し先まで尾根を歩いてみよう」と判断してしまうと、道迷いになる。

僕は行き当たりばったりに行動しているようだけど、一応紙の登山地図を手元に用意して登山している。なので、それを見ながらの臨機応変な対応ができる。登山計画書通りに歩いていないのはよくないけれど。

14:25
おっと、神奈川県設置の看板ではなく、厚木市設置の看板には「七沢(奥丹沢七沢温泉郷♨)」の表示があった。案内表示の設置元によって、表記がブレる。

ちなみに、行きに使った大山ケーブルカーや大山阿夫利神社は伊勢原市。山頂を境に、こちら側は厚木市。テリトリーが違う。なので標識で書きたい内容も変わってくるのだろう。

14:31
厚木市のお導きに従い、下山を進める。

ここから40分で、林道出合となる不動尻に着くはずだ。

14:40
不動尻1.3kmiの表示。新しい標識だ。

その標識にはトラロープがくくりつけられ、「こっちには来るなよ?」という結界が張られている。

14:43
尾根に沿って標高を下げていくのだけど、あっちこっちに「トラロープ結界」があることに気がつく。

これ、写真だとわかりにくいけど、紫外線のせいで色あせてホワイトタイガー状態になったトラロープが道を塞いでいる。

ぱっと見、広い道があるように見える。いや、というか、これは道だ。でも、行かせないようにしてある。こういうのが、頻繁に登山道の左右に現れる。

推測だけど、林業のために伐採した木材を運搬するための車道があったのではないか。その道がつづら折れになっていたのだけど、今は廃道となっている。で、人間様は車ほどジグザグに標高を稼がなくてもいいので、まっすぐに登山道が作られている。その結果、頻繁に廃道となっている車道を横切ることになり、その都度トラロープ結界をみかける、というわけだ。

14:43
正解となる登山道は、もっと狭くて地味だ。うっかり廃道である広い道に迷い込まないように。

14:58
沢が見えてきた。

そろそろ不動尻が近づいてきたっぽい。

15:00
このあたりは、レモンイエローのかわった花が群生していた。まるでタンポポの綿毛のように、一箇所からたくさんの花が咲いているので不思議だ。

しかも、これは草ではなく木だ。

ちょうど今が見頃らしく、あたり一帯黄色い。

下から見上げると、こんな感じ。この一帯だけ、不思議。

満開の花はこんな感じ。

なんだこれは?これまでに見たことがない、変わった花だ。花だけでなく、木も不思議な枝のつけかたをしている。しかも、葉っぱがない枝の先に、いきなりこの丸々した花だ。不思議。

「大山 花 黄色 春」というキーワードでグーグル先生に聞いてみたら、これが「ミツマタ」だということがわかった。えー、これがミツマタなのか!ミツマタって、和紙の原料として使われる、という知識はあったけど、こんな特徴的な花が咲くなんて聞いてなかったぞ。

詰め込み学習の弊害だな、和紙がコウゾ、ミツマタなどで作られているクッソ役に立たない知識だけ身につけているけれど、その植物が何なのかについては全く知らなかった。

なるほど、よく見るとこの木は必ず三股に枝分かれしている。だからミツマタという名前なんだな。

(つづく)

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