12:40
大山阿夫利神社下社から山頂の本社に通じる登山道は「本坂(表参道)」と呼ばれていて、よく整備されている。
地面を這う木の根っこを避けつつ歩いていくということはなく、ビシィッと木の階段が作り込まれている。さすが、信仰の山だ。
ジグザグだなんてまどろっこしいことは言わせない、直登だ文句言うなこの野郎。そのための、整備された木道だ。
12:47
げっそりするほどの急坂ではないものの、上り一辺倒の道なので楽ではない。
若干喘いでいると、登山道の右脇にレールが見えた。よく急斜面のみかん畑に設置されている、荷物運搬用のモノレール「モノラック」のレールだ。
なるほど、山頂の本社や売店への物資輸送はこれで行っているのか。人力であれこれ運び上げているわけではないのだな。便利なものだ。
12:49
開けたところに出てきた。左手の地形が下がっている。稜線が狭まってきた。
標識には、「20丁目 富士見台」と書いてあった。
富士見台、といっても富士山方面はガスっていて何も見えなかった。
「おっかしいなぁ、見えねぇなぁ」と言いつつズルズルと前に出て、そのまま谷底に転落・・・というのはまずいので、「立入禁止」の看板とトラロープで前方を防護。
13:00
23丁目の石碑。
13:04
分岐の看板が見えてきた。25丁目、ヤビツ峠分岐。
右に進めば大山山頂、左に進めばヤビツ峠へと下る。
ヤビツ峠を貫く県道70号線は、丹沢山系を南北に貫く唯一のルートだ。そのため、道は狭いが車の往来はそれなりにある。路線バスも走っている。南は秦野、北は宮ヶ瀬湖につながっている。
地図を見ればわかるが、ウネウネした道で、いかにも自転車乗りたちが好みそうな道だ。実際、大勢のロードランナーたちが日々、クライムヒルに勤しんでいるという。
しかし、狭い道を自転車もバスも車も行き交うためにかなり危なく、特にダウンヒル中で超高速移動をしている自転車が問題視されている。昔、峠道を攻めるバイク乗り対策のために道路に様々な「妨害工作」が施されたものだが、21世紀の今日はもっとヘルシーに、自転車乗り対策のための工夫が必要になるのかもしれない。
13:08
ヤビツ峠分岐から残り200m。
あともう少しで山頂。
13:11
ガスっている中に、鳥居とお社が見えてきた。
正面の赤い屋根は大山阿夫利神社前社。大山の山頂はもうすぐそこ。
やあ、それなりに標高を稼いできたけど、ヘロヘロにはならずに楽しく登ることができた。それもこれも、非常に丁寧に作り込まれた参道のおかげだ。ありがたい。
13:12
石段を登りきったところが、大山阿夫利神社本社。
てっきり、小さなほこらがある程度だと思っていたがとんでもない。立派なお社が建てられていた。千木も鰹木もバッチリ屋根の上にそびえていらっしゃる。
本社の手前に、「大山山頂茶屋」と書かれたのぼりがおいてある建物があった。
シャッターが閉まっている。今は営業していない。
今日が月曜日だから営業していないのか、3月というハイキングシーズンにはちょっと早い時期だから営業していないのかは不明。でも、営業しているときはここで軽食を食べることもできるそうだ。
「御祈祷・御朱印受付」の文字も見える。えっ、この山頂の阿夫利神社本社って、御祈祷も受け付けてるの?じゃあ、その気になればここで結婚式とか、子供のお宮参りとかもお願いできてしまうのだろうか。山好きの人なら、ぜひどうぞ。
お前がやれ、と言われそうだけど、僕はあいにくそういう機会がないもので。
(つづく)
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