登山のシメは温泉とラーメン【大山】

16:54
風呂から出たところのテラス席には、自販機がずらりと並んでいる。

白い自販機とオレンジの自販機が交互に並ぶ。この色は「七沢荘」のイメージカラー、ということなのだろうか?椅子の色も、白とオレンジが交互だ。

湯上がりにここでビールを飲むと爽快なんだろうな、と思ったら、ビールもちゃんと売られていた。しかも、自販機二台で。

モルツ、プレミアムモルツ、金麦などサントリー製品が並んでいるけれど、500ml缶がメインで扱われているのが大変にかっこいい。「湯上がりで水分不足だろ?だったらグイッと多めにいっちゃいなよ」といわんばかりだ。

ついでに、ノンアルコールビールであるオールフリーも500mlが置いてあったら感動したけど、350ml缶しか置いていなかった。やっぱりノンアルコールビールってまだまだ存在感が薄い飲み物だ。僕みたいに、積極的に好んで飲む人というのは少数派で、多くは「しぶしぶ、ビールのかわりに飲む」ものなのだろう。

風呂場の脇には、コテージがあった。珍しい温泉宿だ。

部屋番号は、501、502だった。なお、ここは5階ではない。

16:59
七沢荘の前にあるベンチで、湯上がり記念写真。宿のイメージカラーと思われる、白とオレンジののぼりを脇に。そういえば僕自身オレンジ色のザックだった。

それにしても急速に太ったので、体型がくまモンみたいになっている。夏に高山を目指すなら、体重を落とさないと。

17:00
バス停に向けて歩いていく。

先程通り過ぎた広沢寺温泉から17時発のバスが出発している頃だけど、たぶんもう間に合わない。あと、七沢温泉にも始発のバス停があるのだけど、平日は1日に2本しかない。まだ時間は間に合いそうだけど、バス停を見つけそびれたらアウトだ。

そこで、県道64号線沿いの「広沢寺温泉入口」バス停を目指す。ここなら、便数がそれなりにある。

17:01
バス停に向かう途中、何やら場違いな建物が見えた。真っ黒な建物で、意味深だ。

以前、某所で不動産を探していたとき、お目当ての物件近くに真っ黒な外観の民家があるな・・・と思ったら、不動産屋から「これは重要事項なので予めお伝えしますが、近くに暴力団の事務所があります」と告げられたことがある。

一瞬それを思い出したが、いやちょっと待ってほしい、軒下にソフトクリームの看板が見えるぞ。飲食店なのか、あれ。

17:01
いぶかしがりながらも近づいてみたら、「OPEN」と書いてある。

ええと、これはイタリア料理店かなにかか?それとも飲み屋?

こじゃれているな。でも、ソフトクリームの看板は紛れもない事実だし、入り口扉の脇には「炙り頃チャーシュー飯」と書いてある。

17:06
疑い深い僕は、こういうときとっさに中には入らない。獲物を見つけた熊のように、ぐるぐると周囲を回り様子を観察する。

今回もそうしてみたら、「ZUND-BAR」という看板を発見した。そして、「営業中」とも。どうやら一般人ウェルカムらしい。でも、バーなの?ソフトクリームなのに?こんな車じゃなきゃなかなかこられない場所なのに?

不思議だ。

その場でネットで調べてみたら、ここはかなり有名なラーメン店であることがわかった。東京方面では、「AFURI」という名前で何店舗かお店があるらしい。

へえ、驚いた。厚木界隈に住んでいれば、その気になれば車ですぐに来られる場所かもしれない。でも、それ以外の人にとってはマニアックな場所だ。そんなところに人気のラーメン店があったとは。

17:09
せっかくなので、ラーメンを食べて帰ることにした。どうせ夕ご飯の予定はまだ何も決まっていなかったし、早めの食事だ。

店内は、お店の外観と同じように暗い。

さすが「BAR」を名乗るだけあって、「ZIMA」のネオンが光っていたり、ビール瓶がずらりと陳列されている。

ステンレスで鈍く光を反射するカウンター席。その上には、ラーメン店や中華料理店でよくみかける、冷水が入ったポット。あ、やっぱりここはラーメン店なんだな。

17:13
まさか大山登山の帰りにラーメンをたべることになるなんて。

予定なら、豆腐を食べている筈だったんだけど。

そもそも、山頂で「台湾風ルーロー飯」を食べている時点で、ちょっと不思議だ。食文化があれこれ混じっている状態。

このお店の定番らしい、「らーめん 醤油」をいただく。炙りチャーシューと海苔、半熟玉子、水菜が載っている。

これがびっくりするうまさで、びびった。スープを一口飲んで、「えっ」と手が止まり、あわててもう一口すする・・・という、まるでテレビのグルメレポーターばりのオーバーリアクションを実践してしまったくらいだ。

僕にとってのラーメンとは、「二郎系」に尽きる。それ以外のラーメンというのは殆ど食べないのだけれど、この味には唸らされた。深い味わいなのにクリアで、ぐいぐいとスープを飲み干したくなる。

こういうラーメンに偶然出会えた、というのはほんとうにラッキーだ。月曜日の登山だった、というのも幸運だった。これだけ美味しいなら、週末だとお店が混んでいるだろう。もし行列ができていたら、僕はスルーしていた筈。

(つづく)

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