野外炊事部・海鮮地獄鍋の巻(その3)
野外炊事部のイベント企画は、このサイトの「お知らせ」コーナーで告知され、ブログのコメント欄を使って打ち合わせが行われてきた。
買出しの様子を、買出し班に参加できなかった方々にも共有すべく、4/1のうちにレポートにしてあるのでここに再掲しておく。
今日は買い出し班が茨城県の那珂湊と埼玉県のコストコをハシゴしてきました。
何を作るのかさっぱり決めていなかったため、現地にて大混乱。
「これは自家消費用」「これはみんなでシェアしよう」などと思惑が入り乱れ、
気がついてみたら案の定喰い地獄の予感、という毎度のパターン。喰い地獄路線推進派のおかでん、やれるもんならやってみろ派のよこさん、メンバー内で一番若いので、余りを出さないよう残りを全部食べます派のおーまさんがいるので、誰も「適量」なんて概念がなかった。
結論として、
[大鍋の部] 海鮮鍋
具として、ソイ、塩タラ甘塩、しゃぶしゃぶ用生わかめ、ホタテ稚貝。
野菜などは現地調達。味付けは未定。醤油味なのか、塩味なのか、味噌味なのか??
ソイは鱗と内臓を取っただけの豪快なヤツなので、そのままバラさずに無慈悲に鍋にドボンさせてみてはどうだろうか。豪快鍋。[ダッチオーブンの部] スペアリブ、魚フライ
○三元豚スペアリブ
コストコで、インパクトがある肉を・・・という観点で選んじゃった品。
味付けとか何も考えておらず、現地で慌てて下味をつけることになる。
○魚フライ
オコゼ、メヒカリ、カレイの3品。
片栗粉で揚げる?唐揚げ粉を付ける?[小さな鉄板の部] メカジキかまミリン漬け
まるで牛肉ブロックのような外観に惚れて買ったもの。当初、鍋は「あんこう鍋」ができればいいなあ、と思っていたんですが、さすがに4月ともなると出回っている数が少なく、内容や値段にも魅力が足りなかったです。なので断念。
「魚フライ」が出てきたのは、唐揚げ向けだよ、という魚が大勢並んでいたので、魅力的な魚を選んでいるうちにそういう流れになった。
さあ、みんなもう朝ご飯は食べなくていいぞ。そして夕ご飯の心配もいらないぞ。
明日のお昼はたくさん食べて、笑おう!飛び入り参加も可能ですよ。
この時点で、まだ味付けについて決まっていないのがわかる。普通、具を買った時点で決まっているものだが、未だに迷っている状態。
2017年04月02日(日)
野外炊事部当日。
朝10時、日暮里・舎人ライナーの「舎人公園駅」に集合。今回は当日飛び入り参加があり合計6名の野外炊事ということになった。イベント初参加のあっきさんもいる。仕事の関係上徹夜明けでこの場に臨んでいるというから大変に頼もしい。
ぜひ疲れきった体を、これから作る地獄のような鍋で癒して欲しい!大量のベビーホタテがガラガラと鍋に沈み、巨大なソイが丸ごと一匹、そのまんま鍋に投げ込まれる様はまさにお祭り。パワーみなぎる一日でありたいものだ。
参加者の中ではもっとも会場に近いところに住んでいるはずのよこさんがギリギリの到着。この人は以前の芋煮会の際、「(鍋のシメに使う)生うどんを家で下茹でしてから持参しようとしたら、案外茹でるのに時間がかかってしまった」という理由で遅刻したことがある。なので、
「今回もうどんをゆでているのかな?」
と過去を知るメンツからは心配の声。いや待て、うどんは今回用意していないぞ?
よこさんからはLINEで「ベビーホタテの反乱」という連絡があった。なんだなんだ、何がいったいあったんだ?この言葉からは、何が起きたのかさっぱりわからない。でも、どうやらホタテのせいで遅刻する羽目になったのは間違いなさそうだ。
後で聞いたら、ホタテが「ごっついクサ水出されましたわ」(よこさんの言葉そのまま)なんだそうだ。ホタテの野郎、調子に乗ってぴゅーっと水を噴出して家を汚したらしい。
磯臭い水を放置しておくと臭いがしみついてしまう。ひとまず対処しないと、ということで遅れてしまった模様。うどんを茹でてましたーなんていう牧歌的な状態ではなく、戦場だったらしい。
一方、舎人公園駅を下車する大量のお客さんはウッキウキの顔をしている。それもそのはず、今日は「千本桜まつり」が舎人公園で開催されるからだ。東京23区にしてこんな辺境の地があるのか!と驚いてしまう舎人公園駅だが、この日ばかりは人だらけ。まだ朝なのに、こりゃあすごい数だ。
そもそも、4月2日という日程で野外炊事部を開催しようとしたのは、「桜を見つつ、鍋を食べる」という二重の楽しみを一気にゲットしようというたくらみがあったからだ。
「花より団子」っていう言葉があるけど、「花より海鮮鍋」だ。団子なんてぜんぜんおなかいっぱいにならねぇよ!鍋もってこい、鍋!
しかし、肝心の桜だけど、公園の隅っこにあるバーベキュー場近辺にはなく、あさっての方向で咲いていることが判明。そりゃそうか。
企画当初のイメージは、上野公園とかでお花見をやっているように、「桜の木の下にブルーシートを敷いて」といった絵ヅラだった。でもそんなわけないよな。
「いや大丈夫、今回はバーベキューじゃなくて鍋なんだから。鍋なんてちゃちゃちゃーッと鍋に食材をぶち込んで、煮れば出来上がりよ。食べ終わったら時間が余るんだし、それからお花見に行けばよろしかろう」
なんて余裕をぶっこく。
この千本桜まつり、いろいろな地元店舗が屋台として軒を連ねている。もちろん飲食店も多い。
「鍋が煮えるまでの間、小腹満たしのために屋台でちょっとしたものを買うのもいいよね」
なんて話があったのだけど、この祭りのことを知るよこさんいわく
「いやー無理っしょ、どのお店も『なんでこんなにっ!?』というくらい人が並びますから」
と言う。舎人公園の駅前にはコンビニはおろか、お店と名の付くもの、住宅、その他もろもろ何一つないからなぁ。広大な公園の中にぽつんと駅だけがある、そんな土地柄。
テントでは野菜が格安で販売されているっぽかった。これ目当てに朝早くからやってきた人たちが、ホクホク顔で野菜をぶら下げ、抱きしめながら退却している。本来なら我々も、鍋に入れる野菜をここで調達しても良かった。でも、既にここに来るまでに「ベビーホタテの反乱」を受けたり、「クソ重たいダッチオーブンを背負って既に疲労状態」だったりして、行列に並ぶ気力が沸かなかった。
謹んで、スルー。
約半年ぶりに戻ってまいりました、舎人公園バーベキュー場。
3月までは週末でも空きがあるくらいの場所だけど、4月からの予約は受け付け開始直後で瞬殺。これから11月頃までは、毎月1日の予約受付開始日はアツい予約争奪戦が繰り広げられるのだろう。
受付を済ませる。
10時から4時まで、と大きな字で書かれている。レンタル器具の返却は4時半まで。今回は炭火調理ではないので、あと片付けは早いと思うんだけど、さてどうなるかな。
バーベキュー広場のマップを受け取る。今回は5番、ということで事務所棟の近くでラッキー。
とはいえ、ここからトイレまでは延々数分歩かないといけない。バーベキューだァァァ!とビールをガンガン飲んでいたら、トイレとの往復で滞在時間の何割かをとられてしまうだろう。
今回、長い舎人公園との付き合いの中でも初めての調達となった、ツーバーナーストーブ。
案外軽いし、案外安っぽいものなんだな。でも、鍋はしっかりと固定できるので安心だ。
ブタンガスのガスカートリッジが下に二つついている。
念のために他人様用にスタンバイされてあった、炭火コンロを確認してみた。
ああ、案の定、使い捨てのペラペラ網だ。前回限りの気の迷いなのではなく、今後ずっとこの使い捨て網を使い続けていくつもりなんだろうな。これじゃあ、到底鍋はのっからない。
昨年秋の野外炊事部に参加したさみさん(今回欠席)から、「脆弱な網の代わりになる、伸縮自在の鉄棒」のアイディアがLINEで送られてきた。炭火コンロにその伸縮自在鉄棒をはめ込めば、鍋が載せられるぜ!という手書きのデッサンつきだ。とても面白いのだが、そこまでせにゃならんのかこのレンタル炭火コンロは・・・。頼む、昔からの普通の鉄網に戻してくれないか。
昨日那珂湊およびコストコで買ってきた食材を卓上に並べる。生ものが多いので大変だ、一部常温に戻りつつあるものもあるので、エキスというか汁というか、なにやらジクジクしている袋があちこちに。
バーベキュー場内に我々の基地を設営したのち、買出しに出かける。
バーベキュー場から公園の外に出ようとすると、大量の自転車部隊がくるわくるわ。この公園の周囲数キロくらいから、足立区民の皆さまが大挙して押し寄せている。みんな千本桜まつりなのだろう。えらい繁盛っぷりだ。
頭上にはカラスもいっぱい。バーベキューシーズン突入ということで、さぞや気合が入っていることだろう。これまではメシの確保に苦労しただろうから。
一番とばっちりを受けているのが公園周辺の住人さんだろう。カラスの害は多数受けているに違いない。
公園から徒歩5分強のところにある、マルエツで買い物をする。
なにせ半年振りの土地だ。「実は閉店していました」なんてことになったら笑うに笑えない。ちゃんと営業しているか、野外炊事部の開催当日までにネットなどで確認しておく必要がある。
いろいろ買出し。今回は魚フライもやるので、油を一本丸ごと調達だ。
あと、本日の締めはラーメンで行くぜ。海鮮ラーメンっていいだろ?今日はうどんよりもラーメンっていう気分だ。
バーベキュー場に戻る。
あっちこっちにレンタルの自立式タープが広がっている。
4月2日の今日はまだ日差しがさほど強くなく、タープは必要なかった。むしろ、タープで日差しをさえぎったら寒く感じるかもしれない。
さて、目の前にあるのはスペアリブだ。コストコで「なんかゴリッとした塊肉って欲しいよね」という理由で安直に買ったものだ。
「当日になって気が付いたんだけど、下味をつけておかないといけなかったね」
買出しの段階でようやく気が付いた。魚に気を取られすぎだ。本来スペアリブって、ラブと呼ばれるたれに漬け込んで味をしみこませなくちゃ。
全くのノーアイディアというか、何も考えていなかったので、スーパーで見つけた「ポークチャップソース」をそのまま使うことにした。ちょうど都合の良い商品があったもんだ。
ジップロックにスペアリブをいれ、ポークチャップソースを一瓶まるごといれ、あとはモミモミ。早く味がしみこみますように。今更だけど。
コメント