イタリア語科 BUONO BUONO BUONO!
日本における外国料理といえば、中国料理に次いで巨大勢力を誇るのがイタリア料理だ。
ピザやパスタといった小麦粉を用いた料理がメインに存在するため、コストコントロールがききやすい。つまり、比較的安くてお腹いっぱいになれるという点で、庶民の味方だ。
そんな馴染み深い国の料理であるがゆえに、外語祭ではこのお店はいつも後回しにされる。料理に珍しさがないからだ。
2023年の外語祭では、「クワトロフォルマッジ」と「ラザニア」の2品が用意されていた。
今年の僕は、全世界制覇を狙っていなかったので、このお店は結局食べる機会を逃した。店頭に行列がなく、すぐにできたてのものが食べられるならば「せっかくだから、買っちゃおう」と思ったかもしれない。しかし、行列があると、そこまでして買わなくてもいいや、という妥協の気持ちが生まれてくる。だって、ラザニアってあっちこっちのお店で食べる事ができるから。
ポーランド語科 Mniam-Mniam
一方、「ポーランド料理」なんて、「おっ、珍しいぞ!」とついついお店の前で足が止まってしまう。
調べてみると、メガロポリス東京でさえ、ポーランド料理が食べられるお店というのは数店あるかないか、というレベルだった。ということは、東京以外の日本各地の都市だと、まったく食べる機会がないだろう。
扱っている料理は、ポンチキと、クルップニック。
ポンチキというのは、ミスタードーナッツのエンゼルクリームみたいな「穴が空いていないドーナッツ」といった風情だ。外語祭公式サイトの解説によると、「ポーランドのジャム入りドーナッツ」なのだそうだ。
クルップニックは大麦のスープ、だそうだ。
両方とも伝聞調で文章を書いているのは、両方とも食べていないからだ。眼の前にポンチキが置いてあるのだけど、店頭には「売り切れ」の張り紙が貼ってあった。どうやら、学生や関係者向けに事前に承った予約で、予定していた個数が全部終了してしまったらしい。残念。
今日は外語祭最終日ということもあってか、あちこちの店舗で早々に売り切れじまいとなっていた。食べたいものを気がねんたく食べたければ、学祭の会期前半の、平日を狙って行くのがよいだろう。最終日は日曜日で人が多いし、在庫が切れるし、欲しい物が買えるとは限らない。
ヒンディー語科 नमस亭 (なますてい)
そうだ、「イタリア料理は中国料理に次ぐ勢力」などとさっき書いたけど、もう一つの超巨大勢力を忘れていた。インド料理だ。
全国的なムーブメントなのかどうかは知らないが、少なくとも僕が日常生活を営んでいるエリアでは、やたらと「インド・ネパール料理」を謳うお店が多い。あまりに多いので、近所のお店を片っ端から食べ歩き、自分だけのランキングをつけるのは面白いな、と思ったことがある。しかしそれを実行しなかったのは、僕の味覚ではどのお店のカレーを食べても「だいたい同じ」に感じてしまうからだ。どこで食べても、「そこそこうまい」という評価に収斂してしまう。
バラークパニールと、サモーサー、そしてビールのキングフィッシャーを売っていた。
このお店も、「あとで食べよう」と思っているうちに完売御礼になってしまい、食べそびれた。
ポルトガル語科 Vamos comer!
ポルトガル語。
ポルトガル料理といえば、干しダラを使った料理の「バカリャウ」が有名だが、このお店はブラジル料理を扱っている。「ポルトガル語圏」だからだ。ずっと昔っから、このお店はブラジル料理を提供している。
リングイッサ、パステウ、ガラナ。
僕は今回の外語祭に行くに際して、パートナーのいしに「自分が食べたいものよりも、買うのに時間がかかるものを優先して買ったほうがいい」と助言していた。そして、その「買うのに時間がかかる料理」というのは、僕のこれまでの経験ではポルトガルのリングイッサ、ドイツのヴルストだ。両方とも太い肉なので、火が通るまで時間がかかる。昔、リングイッサを手に入れるのに随分長く待った記憶がある。
そんなわけで、この日は営業開始とほぼ同時にリングイッサを購入することができた。
ソーセージが大好きな弊息子は、この太さに苦戦しながら、無我夢中で食べていた。今ここで食べておかないと、次は食べられないかもしれない!という危機感が感じられた。実際、彼がこのリングイッサの半分以上を一人で食べはじめたので、僕ら両親から「やめろ!ひとり1/3ずつだ!」と静止され、「ヤダ!」といって2歳児が暴れる、という展開に発展した。
(つづく)
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