全国各地アンテナショップ巡り

築地を歩く

13:57
築地の近くに、青森県のアンテナショップがある。こちらも日曜日が定休日となっているので、土曜日である今日行っておかないといけない。というわけで、偶然「日曜定休日のお店」がそれぞれ近場にあったのでこれ幸いと歩いていく。「築地の近く」といっても、徒歩で15分くらいはかかる距離。炎天下の中、結構な負担だ。

「でも本当にこんなところにアンテナショップがあるのか?」

目的地に近づくにつれ、だんだんと不安になってきた。とてもじゃないが、「東京の皆様に広くあまねく青森の事を知ってもらおう」とお店を開く場所ではないからだ。人の往来が多いわけでもない、駅から近いわけでもない。何か間違った情報を掴まされているのではないか、と不安になってきた。

疑心暗鬼になってスマホの地図を確認したりしながら、目的地らしき地点にたどり着いてみたら、あった!確かに「青森の店」と掲げられたお店がそこには存在した。

【03軒目】 青森県特産品センター(東京都中央区新富)

青森県特産品センター

個人商店のコンビニみたいなお店だった。こじんまりとした店内に、青森の品物が所せましと並べられている。

やはり、「りんご」と「にんにく」が青森を代表する名産品なのだろうか。他にもいろいろあるけど、特にこの二つが目を引いた。きゅうりとかトマトといった野菜も売られていたが、敢えて青森産だからぜひ買いたいとは思わなかったのでスルー。

「金のねぶた」「銀のねぶた」

何を買うかしばらく考えたが、炎天下の中を歩いてきたばっかりだし、ここはりんごジュースで決めることにした。冷蔵庫の中でひときわ目立っていたし。

買ったりんごジュースは「シャイニーアップルジュース」という。「金のねぶた」「銀のねぶた」という2種類があり、勇壮なねぶたがこっちをにらんでいるインパクトあるデザイン。

店頭で「青森を満喫」

14:04
買ったのち、さっそく店頭で「青森を満喫」。

そう、われわれはたった今、青森にいるんだ。宮城からスタートした日本行脚の旅は、長崎に行き、山口に立ち寄りつつ今こうして青森にたどり着いた。なんとも大がかりな旅行だ。

「金のねぶた」は「酸味すっきり」味で、「銀のねぶた」は「完熟まろやか」味という違いがある。どっちが好みだったかは、忘れた。どっちもおいしかったのは間違いない。

飲食の様子は店頭での記念撮影と兼ねたが、暑いせいもあり適当極まりない。三脚を適当に伸ばして、それを手にとり、2秒のセルフタイマーで自分撮りをした。

「青森、って文字が見えるからこれでいいだろ」

3軒目でこんないい加減だと、今後一体どうなることやら。

水分補給

14:11
ねぶたジュースを飲んだ後も、喉の渇きが全然収まらなかった。甘いものを飲んだので、余計喉が渇いた気さえする。

こりゃいかん、とすぐ真向いにあったコンビニにピットインした。飲み物、買わなくちゃ。このままじゃ熱射病で倒れるぞ。
コンビニでは、サントリー「南アルプスの天然水」が2リットルなの激安価格で売られていた。「重たいんだけどなあ」と言いながらも、この値段には勝てずに二人とも購入した。なにしろ、1リットルの同様のミネラルウォーターよりも安いんだから。

で、それを店頭でさっそくがぶ飲み。とにかく、胃がだぼんだぼん言うまで飲んだ。暑さにやられてしまわないように。

新宿駅南口

14:49
青森県を旅したのち、われわれは次の行き先をどうするか考え込んでしまった。

今日行くべき、と思っているアンテナショップがある場所は、「新宿」「表参道」「新橋」「横浜」だった。

無駄のない美しいルートを描くのであれば、新宿を本日の終着地とするのが一番よい。しぶちょおの宿が新宿というのも好都合だし。しかし、新宿にある東京のアンテナショップが、18時に閉店するというトリッキーな設定。いろいろ試算してみたが、どうも新宿18時着というのは厳しそうだった。というか、多分無理。長崎に次いで東京も閉店、というがっかりは避けたいので、大回りになってしまうものの新宿ブロックを先に訪れることにした。

こういうところが、今回の企画の面白いところだ。いろいろな要素を踏まえて、パズルを組み立てないといけない。

東京メトロ有楽町線で市ヶ谷まで行き、都営新宿線に乗り換えて新宿へ。

地上に出たら、そこは言うまでもなく世界に誇るメガステーション、新宿駅。

新宿ブロックには、「宮崎」「埼玉」「東京」の3都県がアンテナショップを構えている。まずは、新宿駅から近い宮崎県のアンテナショップを目指す。

【03軒目】 新宿みやざき館KONNE(東京都渋谷区代々木)

14:50
新宿駅南口出てすぐのところにある「新宿サザンテラス」内にあるお店。新宿を名乗っているけど、住所は「渋谷区」の「代々木」というのが面白い。新宿駅はどんどん南に膨張を続けているので、こんなことになる。

新宿みやざき館KONNE

「あれ?・・・ここ、以前広島県のアンテナショップがあった場所じゃないか?」

宮崎県のアンテナショップ「KONNE(こんね)」を前に、困惑する僕。数年前は確実にここに広島があったぞ。確か「広島ゆめプラザ」とかいう名前だったはず。

「銀座に『TAU(たう)』ができたからそっちに引っ越ししたんだろうな」

しぶちょおが言う。なるほどそうだった、現在の広島のアンテナショップは銀座にある。新宿のこの地で十分じゃないか、と思うが、やはり「銀座」というブランド地名に憧れたのだろうか。そんなに銀座っていい場所かねえ?

で、そのあと釜に宮崎県が入っている、というのが面白い。県同士のコミュニケーションで、「ウチのアンテナショップ、いい場所にあるんだけど今度引っ越しするんだ。誰か後に入居しませんか~?」と声をかけたんだろうな。で、宮崎県が手を挙げた、というわけか。

軽食コーナーメニュー

15:05
このアンテナショップには食事ができるスペースもある。そこで売られているものといえば、「冷汁」「チキン南蛮」「鶏炭火焼き」「釜揚げしらす」「黒豚」といった感じ。どれもおいしそうだ。あと、物販コーナーには焼酎がたくさん並んでいた。飲食が充実している県という印象を受ける。

鶏肉の炭火焼

15:06
何を買おうかしぶちょおと二人であれこれ悩んだが、結局鶏肉の炭火焼を買う事にした。

鶏肉料理がパック詰めされたものは何種類も売られていて目移りしたが、あんまり高いのを買うわけにはいかない。しぶちょおが主導して一品を選んだ。選定理由は、というと、

「無添加だから。あと、余計な調味料とか入っていないものの方がいい」

とのこと。確かに、他の商品はにんにくとか唐辛子とかいろいろ入っていたが、今回選んだ「とりどりの炭火焼」はそういうものが一切入っていない、シンプルなものだった。

写真右は、僕が個人的なお土産として買ったもの。「めん恋」という、豚の皮。握りこぶし大のものだけど、200円ちょっとと安かったのでついつい衝動買いした。薄くスライスして食べると良いとのことで、酒のつまみに最適だろう。僕はご飯の友として食べてみたが・・・うん、ご飯のおかずにはあまり向いていなかったな、さすがに。

戦利品を開封して食べる

15:08
お店の前で、さっそく戦利品を開封して食べる。箸を持ち歩いていなかったのでどうしたものかと首をひねったが、しぶちょおが機転を利かせて飲食コーナーから爪楊枝をもらってきた。これで試食。アンテナショップ巡りをするのなら、箸くらいは持参しなくちゃダメだな。ついでに紙皿、紙コップもあるとよいかもしれない。

炭火焼はとてもおいしかった。温めたほうがよりおいしいのだろうが、ぜいたくは言ってられない。冷たいままでも十分に鶏肉のうま味を味わえたし、炭火の香ばしさも感じられた。

「ほら、余計なものは入れなくても十分に美味いんだよ」

としぶちょおが言う。

記念撮影

15:11
道行く人を眺めつつ、また「なんだこいつら?」と道行く人に眺められつつ、炭火焼を食べ終わったわれわれ。何しろ食べ残すと荷物になる。1軒だけならいいけど、これがこの後何軒も続くと、だんだんかばんが膨らんでくる。だから、買ったものは極力その場で全部食べてしまいたい。

最後、お店の前で記念撮影をして、宮崎県を後にした。次は、またもやびゅーんと高跳びして、埼玉県だ。

ふるさとアンテナショップキャンペーン

15:13
「うーん」

ちょっと待った。宮崎のガラス窓に、ピンク色のポスターが貼ってあるのが気にかかる。

このポスターと同じことがかかれたのぼりが、先ほど都営新宿線新宿駅の改札脇に掲げられていたっけ。
よく読むと、「ふるさとアンテナショップキャンペーン」と題されていた。あ、そんなものやってるんだ。よくわからんが、「クーポン特典」なんて書いてある。どうやら、パンフレットが配布されており、それがあればお店ごとにいろいろな特典があるらしい。ほう?

正直、面倒くさい。アンテナショップと言ったって、僕らが今回対象外にしているお店はいっぱい存在する。こういう時に限って、そういうお店ばっかりが対象だったりするものだ。

でも、一応こんなポスターを見てしまった以上、「なかったこと」にするわけにはいくまい。もう一度お店の中に入り、レジの店員さんに声をかけてみた。「アンテナショップ巡りのポスターを見たのだけど、何かパンフレットのようなものが欲しい」と。すると、店員さんは「ここでは扱っていない」という。なんと?

事情聴取してみると、このアンテナショップ巡りを主催しているのは、鉄道会社各社であり、鉄道会社の窓口に行って貰って欲しい、という。なんだ、分かりにくいな。やる気があるんだか、ないんだかよくわからない。そういえば、ポスターには鉄道会社のロゴがいっぱい記載されていた。

都営新宿線改札

15:23
このあたりで鉄道といえば、やはり都営新宿線ということになる。今日中に横浜にまで行かないといけないのに、こんなことやってていいのか?と愚痴りながら、また地下に潜る。どこに問い合わせれば良いのかよくわからなかったので、ちょうど目に留まった都営地下鉄の定期券売り場に声をかけてみた。

定期券売り場の人も、このことは良くわかっていなかった。あれ?都営地下鉄はキャンペーンに関わっていなかったか。アプローチ先を間違えたか?

しばらく、売り場の人があちこちに電話をかけてくれて、「うちでも扱ってます」とにっこりしながら答えを返してくれた。しかし、定期券売り場にそのパンフレットはなく、改札の窓口に行ってくれ、という。ほんと分かりにくいな。繰り返して言うが、やる気があるんだか無いんだかさっぱりわからん。

改札を通過する人をかき分けながら窓口に行き、「アンテナショップの・・・」と声をかけたら、駅員さんには既に話が通っていたらしく、全部しゃべる前にパンフレットを出してくれた。そうそうこれこれ、これが欲しかったんですよ。どうもありがとうございます。

パンフレットを入手

15:24
パンフレットには、アンテナショップがたくさん紹介されていた。われわれが今回対象とはしていないお店も含まれているが、それでも今後われわれが訪れるであろうお店が多かった。

「クーポン特典」がある、と謳われているが、どのお店でもそのクーポンが使えるわけではない。一部の店舗において、「先着○名様」とか「500円以上のお買い上げで」といった条件がついたうえで、何かがもらえるという仕組みになっていた。だから、われわれはアンテナショップに行く都度、

「えーと、このお店は、クーポンは・・・ある!じゃあ500円以上買い物しなくちゃ」

とこのパンフレットを確認する手間がかかった。このパンフレット、視認性がとても悪く、クーポンが使えるか使えないかを探すだけでもちょっと面倒だった。そんなわけでこの「アンテナショップキャンペーン」、何から何までいまいちな企画だと思う。宣伝の仕方からパンフレットの配布の仕方からパンフレットの構成まで、一から考え直した方が言いと思う。

スタンプラリー

15:24
「やや!」

受け取ったパンフレットのページをめくっていたら、最後のページに気になる文字が。

「スタンプラリー」。

「おう」

この「やや!」「おう」のやりとりだけで、二人は阿吽の呼吸で理解しあった。スタンプラリーとアワレみ隊は切っても切り離せない関係。今回も、やっぱりそうなのか。

「今回はスタンプラリーとは関係ないと思っていたんだがなあ」
「あるからには、やるしかないだろう」

はい、やります。スタンプ大好きです。

このスタンプラリー、ちょっとややこしい。単に、各店舗でスタンプをポンと押していけばよいというものではない。東京都内を細かくブロック分けしていて、「A~Kブロックの中にあるアンテナショップの中で一軒スタンプを押す欄」「Kブロックの店舗だけがスタンプを押せる欄」など、5つあるスタンプ欄のそれぞれに条件が設定されている。つまり、隣接する店舗をハシゴして、スタンプをポンポンと連続で押すようなことはできなくなっている。

いろいろ事情はあるんだろうが、一言。わかりにくい!ややこしくなるから、こんな事やらなきゃいいのに。でもまあ、やるしかあるまい。

「どうする?さっきの宮崎に戻る?」

宮崎に戻れば、確実に一つ、スタンプが押せる。でも、今さら元居たところに戻るのは面倒。暑いし。

「いいんじゃない?今後いろいろなお店にいくわけだから、すぐにスタンプは貯まるでしょ」

結局、宮崎には戻らず、そのまま先に進むことにした。

西新宿の電気街

15:30
埼玉県のアンテナショップを目指して、西新宿の電気街を歩く。

「ああー、昔ここ来た事あるわー」

しぶちょおが目を細めながら感慨深げに周囲を見渡す。まさか、「宮崎県から埼玉県」への旅の途中でこんなところに立ち寄ることになるとは、夢にも思わなかっただろう。でもこれが現実だ。

東京観光もしつつ、全国旅行ができるというわけで今回の企画はとってもお得だ。・・・と、思う。

【04軒目】 埼玉アンテナショップ ナチュラルローソン新宿駅西店 (東京都新宿区西新宿)

15:33
若干道に迷いそうになりながらも、埼玉県アンテナショップ発見。といっても、このお店の外観は「ナチュラルローソン」だ。コンビニであって、アンテナショップらしさは感じさせない。

 埼玉アンテナショップ ナチュラルローソン新宿駅西店

どうも最近、ローソンは各地の自治体と提携して、アンテナショップ代行みたいなことを自前のコンビニで展開しているらしい。ここ以外にも、何カ所かそういう場所が存在するってことを、今回アンテナショップを探している時に気がついた。

自治体としては、わざわざアンテナショップをこしらえて人を常駐させる手間とコストが省けて楽だ。コンビニ側からの提案は、ありがたいことだろう。ましてや埼玉県のように東京と目と鼻の先の場所だと、「わざわざ東京にアンテナショップを一軒こしらえるのは面倒」と考えるのはしごく当然。のことだ。その結果、ローソンに頼ったというわけだ。

埼玉物産販売店

15:34
看板の片隅に「埼玉物産販売店」と記されており、ここが一応埼玉県のアンテナショップであることが分かる。でも、通りすがりの人でさえこのことに気がつく人は少ないと思う。

そもそも、埼京線や西武新宿線などですぐに埼玉県に行くことができるのが新宿という土地柄。わざわざ新宿に埼玉のアンテナショップをこしらえる必然性があったのかどうか、疑問に感じる。・・・まあどうでもいいけど。

埼玉県の領土

15:34
店内に入ってすぐのところ、入口正面にワゴンが一つ用意されており、そこが埼玉県の領土になっていた。一応お店の一等地が与えられている形。

「でもなあ、埼玉って何が名産なんだよ」

ワゴンの中を興味なさげに物色する僕。何しろ僕自身埼玉県民だから、何ら目新しさを感じない。

「深谷ネギとか売られてれば買って帰ってもいいんだけど」

でも、スペースの関係、流通の関係もあって生鮮品は置かれていない。十万石饅頭とか、そんなものが中心のラインナップだ。おせんべいがずらりと並んでいるが、こんなのを「埼玉県代表」として買う気にはなれなかった。うーん、微妙。

「こういうところで高いのを買うのは愚の骨頂だからな。欲しいものがないなら、極力安い代替品で帳尻あわせをしないと」

そう、この後まだまだたくさんのアンテナショップに行かないといけない。欲しくもない高級品を買うわけにはいかないのだ。

秩父ラムネゼリー

15:41
「おっ、こっちにも埼玉県があるぞ」

入口のワゴン以外にも、要冷蔵品は冷蔵庫にも置いてあった。

「これでいいんじゃないか?」

しぶちょおが冷蔵庫から取り出したのは、「秩父ラムネゼリー」というものだった。なんじゃこれ。秩父とラムネがそもそも全くイメージとして結びつかないのだが、それはともかく、ラムネのゼリーとな。

「炭酸までゼリーにできるわけないから、これって単に甘い寒天だよな」

それを言っちゃあ身もふたもない。とても微妙な商品ではあったが、値段が手頃だったということとちょっと趣向が変わっていたことからこいつを購入してみることにした。

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