草津二十番勝負【ミニ湯治強行軍】

[第10湯 地蔵の湯(地蔵源泉) 09:02]

坂を登ったところが、ちょっとした広場になっていた。足湯なんぞもある。その脇にあるのが地蔵の湯。比較的新しく、大きな建物だ。

普通、共同浴場といえば男性用入口と女性用入口があるもんだが、ここにはそれがない。一つしか入口が無いが、中はどうなっているんだろう。

建物の中に入ってしばらく歩くと、通路はL字型に曲がっていて、男湯と女湯に分かれていた。そりゃそうだ、混浴なわけがない。

それにしても、男湯/女湯入口まで20mくらいはあるだろうか?この間には何があるのか不思議。その空間に入る入口があったので確認してみたら、時間湯専用の湯船があるらしい。草津の共同浴場で時間湯を実施しているのはこの地蔵の湯と千代の湯の二箇所だけだ。時間湯とはなんぞや、というのはまた後ほど解説する。

写真下は、男湯入口から建物の入口を振り返ったところ。結構距離があることがわかるだろう。

地蔵の湯は、脱衣所と浴室が一体型となっていた。仕切りは全くない。このタイプの風呂というのは古風なのかと思ったが、改築(移設)された地蔵の湯でも採用されているということは、防犯上の観点なのだろうか。確かにこれだと、安心してお湯に浸かっていられるのでうれしい配慮だ。

地蔵源泉のお湯に浸かるのは初めてだったが、とてもいいお湯だった。なにがどう良いのかは具体的に説明できないのだが、とにかく良かった。なめらかな入り心地で、湯温がちょうど良かった。青白く白濁しているという視覚インパクトも、「良い」と感じた要因の一つかもしれない。そういえば、湯畑源泉も万代鉱源泉も白濁していなかったな。

ただ、この「白濁」というのは温泉が空気に触れてコロイド状になったから。適温で入る事ができるということからしても、新鮮な湯の供給量を絞っているようだ。新鮮な源泉を大量投入するのは一見ぜいたくだが、結果的に激熱になってしまい、水で薄めることにつながる。温泉は新鮮である方が良い、とされるが、だからといって水で薄めては効果が弱まる。このさじ加減が難しいところだ。この地蔵の湯は大変に入浴しやすく、素敵な湯加減だった。

地蔵の湯は入浴時間に制限があって、午前8時から午後10時まで。それ以外は施錠される。

写真は男湯の扉に設置されている鍵。なにやら複雑な形状をしている。これだと、通常のピッキングでは対応できない。

ピッキングしてまで強引に夜中、入浴する人はいないと思うが、なぜこのようなややこしい鍵を採用したのだろう。何か意味があるのだと思うが、よくわからない。

ちなみに清掃時間は午前6時から8時まで。地蔵の湯を維持するために、早朝から清掃が行われている事に頭が下がる。本当にありがたいことだ。

地蔵の湯には掲示板があり、いろいろな張り紙がしてあった。

その中で目を引いたのが、「草津温泉は、地熱発電でどうなる!」という紙。

何でも、草津町の隣村である嬬恋村では地熱発電の計画が持ち上がっており、そのボーリング地点が万代鉱源泉から3.5kmしか離れていない地点なのだという。

草津としては

・源泉の枯渇
・水源の枯渇
・地震の頻発
・ヒ素による公害

を問題視しており、建設計画に反対をしている模様。この計画についてはおかでんは全然知らなかったのだが、なんでも数十年前から存在していたらしい。それが、昨今のCO2削減時流で再燃しているようだ。つい2カ月前の7月には、草津で反対総決起集会も開かれた、今ホットな話題の様子。

そこには、「九州 八丁原(はっちょうばる)地熱発電所直下の筋湯温泉が枯れたと報道されています」なんて物騒な事も書いてある。そうなのか?筋湯温泉。いつか行ってみようと思っていたけど、温泉が枯れたのが本当だとすると残念だな。しかし、ネットで情報収集してみると、筋湯の温泉組合長が「湧出量は変わっていない」と反論しているようで、真偽のほどはさだかではない。でも、温泉で生計を立てている草津町からしてみれば地熱発電の建設は死活問題に関わるので、当然猛反対するだろう。

地熱発電=エコロジー、という印象があるが、実際のところは発電量の割にコストが高く、あまり効率が良い発電方式ではないようだ。とはいっても、化石燃料を使った発電はこの地球環境下では限界が来ているし、原子力発電は廃棄物の処理と放射能漏れリスクいう大きな問題がある。難しいところだ。二酸化炭素から発電できる発明が現れれば、奇蹟なんだが。

パンフレットのようなものが貼り付けてあった。細かい字がびっしりと書かれている。掲示板に貼るにしてはとても読みにくいので、見過ごすところだったが、読んでみると時間湯に関する説明だった。とても興味深い内容だったので、転載させてもらう。

「時間湯とは?」

草津温泉で130年以上にわたり培われてきた独自の湯治法です。毎日規則正しく、一定の時刻に、一定の時間入浴することからこの名前があります。
高温・高泉質の源泉を、そのパワーを損なうような処理を一切することなく直接浴場に取り入れ(自然流下法)、入浴直前に湯もみにより成分を調整し、最も効果的な状態で入湯します。
現在、時間湯は地蔵の湯・千代の湯の2ヶ所で運営されており、日本全国から多くの方が利用のために訪れています。

<効果・特徴>
幅広い効能があり、代表的なものには腰痛・関節痛・乾癬(水虫等)の改善・神経症・事故後のリハビリ等があります。最近では花粉症やアトピー性皮膚炎・喘息・化学物質過敏症等の特異体質改善にも実績を残しています。これらの効能は、継続的な入湯により体のバランスを整え、生命力、すなわち人間本来が持っている自然治癒力を引き出す事によるものと考えられます。具体的には、免疫系・自律神経系・内分泌系を介して徐々に効果を現していきます。
この過程では、一時的に悪化と見られるような症状が出ることもありますが、これは解毒作用に伴う好転反応とみられ、体質改善の大切な一歩と考えられます。
実際の入浴にあたりましては、経験ある指導者(アドバイザー)が一人ひとりの症状に応じ親切丁寧な助言を行い、最終的な湯治の成功を目指します。自らの力で健康体を維持していく事を目標に、自己管理・自己責任という原則に同意頂ける方であれば、いつでも来訪をお待ちしております。
時間湯での入湯の特徴はその効率性にあります。1回の入湯は3分間のみです。これを症状・年齢等に合わせ1日2回~4回行います。この効率的な入湯を可能にするのが、専用の源泉と湯もみです。
時間湯の源泉は自然湧出の天然温泉です。この源泉をポンプなどの成分変化を誘引するような施設を介することなく、浴場に取り入れています(自然流下法)。泉質の主な特徴は高殺菌力があり入浴感染しにくいこと、入湯後の体温維持が容易で湯冷めしにくいことが挙げられます。

(注釈の文章は省略)

<入湯について>
指導者(アドバイザー)の指示に従って、次のような手順で進めます。なお、入湯前には必ず水分補給をしてください。

1.ごあいさつ
2.湯もみ・・・板を用いて湯もみをし、湯を調整(湯温濃度調整・準備運動等)
3.かけ湯・・・手桶を使い、足元に湯をかけ温める(末梢神経刺激・事故防止)。頭にタオルをのせ30杯以上の湯をかぶる(血行促進、のぼせ・貧血事故防止)
4.入湯・・・3分間。湯長の号令により、皆一斉に入湯。姿勢は真直ぐで目は軽く閉じ、腹式呼吸をする(落ち着かせ効果・めまい防止等)
5.入湯後・・・入湯後はすぐに立たず、必ず低い姿勢で休む(すぐに動くと立眩み事故につながる)。体を冷やさないようにバスタオルを巻き、更衣室で十分休憩し、水分補給をすること
6.終了・退出・・・あいさつをして退出すること

時間湯入湯と湯治に関する留意点とお願い>
※草津温泉は共同浴場も含め湯温が高く、危険を伴う場合があります。特に時間湯は高温高濃度です。従って、体状態を正直に申し出てください。お申し出なしで、万が一事故が起きたとしても、こちらでは責任を負いかねます。特に過労や高血圧の方、血管病、心臓病の持病をお持ちの方は必ずお伝えください。
※湯あたり防止の為に入湯前後の水分補給と十分な休憩が必要です。
※草津には数多くの源泉があり、湯の相性もある為、ハシゴはせず、自分に合うお湯を見つけ、安全に入ることをお勧めします。
※他の温泉で時間湯と同じ方法を行っても同等の効果は期待できません。(時間湯は基本的に時間湯源泉を研究してきた入湯法です。)
※医療行為は行いませんが、医療的相談や診断書が必要な方は顧問温泉診療法医に診て頂きます。
※時間湯には時間を守る、プライバシーを守りあう等、ルールがあります。よく考えて納得の上、申し込んでください。

以前、NHKの番組で、この地蔵湯の湯長の方のドキュメンタリーが放送されたことがあった。それを偶然見たのだが、後継者がいなくて消滅の危機だった時間湯を引き継いだというものだった。湯もみ板を自在にあやつり湯に渦を作り、温泉成分を適切に調整していく技術など、興味深い内容だったのを覚えている。そして、時間湯に訪れる人たちも紹介されていたが、彼らは自分が持つ病状の回復にとても真剣であり、治そうという強い意志が印象的だった。日本を代表する観光地・草津だが、それとは別に病気治癒を願って訪れる人もいることを認識させられた。

体調が悪いから、と草津を訪れたおかでんにとっては時間湯は最適ではないか、とも思われそうだが、時間湯はとても神聖な空間。とてもじゃないが、おかでんごときが入れる場所ではない。ましてや、基本的に時間湯を利用するのは長期逗留者だ。2泊3日の日程では受け入れてもらえないだろう。受け入れて貰ったとしても、効果が出るとは思えない。

効果といえば、「留意点」のところに「湯のハシゴはするな」と書いてあった。いててて。まさに不肖・おかでん、ただいまハシゴの真っ最中であります。

面白いことに、他の温泉で時間湯をやっても効果がない、と記されている。高温の湯に短時間浸かる事によって得られる温熱効果、という点ではどの温泉でも、もっと言えば家の風呂でも一緒だとは思うが、草津ならではのプラスα効果が他では得られないという意味だろう。草津といっても、時間湯がある地蔵の湯と千代の湯はそれぞれ源泉が異なる。ひょっとすると微妙に湯もみの仕方が違う、など湯長は工夫しているのかもしれない。

地蔵の湯正面に、地蔵源泉がある。間違って転落してしまわないように、柵が囲われている。しかも、屋根付き。雨や雪で源泉が薄まらないように、という配慮だろう。大事に扱われていることがわかる。

その源泉の奥には、仏教的な建物が。恐らく地蔵堂だろう。地蔵の湯の由来、というわけか。

柵から中を覗くと、地蔵源泉を間近に見ることができた。大きな湯船のようになっていて、白旗源泉と似た作り。それにしても、こんなところに自然湧出しているのだから、自然は不思議だ。

手前に太いパイプが突き出ている。そのパイプの方向からいって、このまますぐ正面の地蔵の湯に直結されていると思われる。

湧き出ているお湯は、写真奥のほうは透明だが、手前が白濁している。恐らく、奥のほうが湧出点で常に新しいお湯が沸いていて、手前のほうはお湯が空気に触れて白濁したのだろう。なるほど、だから地蔵の湯のお湯も白濁していたわけか。湯船で白濁したのではなく、お湯を引き入れる時点で既に白濁。

地蔵源泉正面、地蔵の湯のお隣にある「勉強の宿 月州屋」。民家のように見えるが、ちゃんとした湯治宿らしい。観光化著しい草津において、僅かに残る湯治宿のうちの1軒だとか。

確かに、看板には「自炊・半自炊・間貸し致します」と書いてあった。半自炊とは、ご飯とお味噌汁は宿側で用意されているので、おかずは自分で作ってね、というスタイルを指す。

ここだったら素敵な地蔵源泉に入りたい放題だ。湯畑からだって比較的近いので、草津観光と湯巡りの拠点になる。宿メシが旅行最大の楽しみでねえ、という場合でなければ、こういう宿を選択するのもありだな。草津の場合、特にそうだ。共同浴場が充実しているので、内湯のでき映えなんぞこの際どうでも良い。

調べてみたら、一泊のお値段、3,500円~。好立地であることを考えると、非常に廉価だ。ただし、湯治客を優先させているらしく、1泊から泊まれるかどうかはわからない。恐らく、地蔵の湯を拠点にしている時間湯湯治の人たちが長逗留していると思われるので(これはあくまでもおかでんの推測。実際は不明)、なかなか一般客が泊まるのは難しいのではないか。

次の目的地、長栄の湯を目指す。いったん急坂を下り煮川の湯に行き、そこからまた急坂を登り草津温泉街東北部へと向かう。

そこは、全く普通の住宅地だった。あれだけ宿がひしめいていたのがうそのように、一戸建て住宅やアパートが並ぶ。これは意外だった。道行く人もほとんどいない。ちょっと中心地から外れただけなのに、この変貌っぷり。意外だった。

大観光地・草津が存在するためには、たくさんの従業員が必要なわけで、その人達が住む場所が店や宿からほど近い所にあるのは当然。しかし、われわれ観光客は普段「観光地の表の顔」しか見ていないので、こういう「舞台裏」がとても珍しく感じる。いや、珍しいといったって、単なる民家なんだけど。

しばらく、平屋の民家の中を歩く。

のどかな光景だ。

草津をぐるりと回り込む環状道路「ベルツ通り」沿いには大型ホテルやペンションが並ぶ。その内側に位置し、草津中心地に近いのにここまでのどかなのはなんだか不思議だ。

案内看板などあるわけないので、手にした地図を見ながら慎重に歩く。昨日と違って、今日はちゃんと地図を手にしている。手が塞がるからいやだったのだが、分かりにくい立地の共同浴場がいくつかあるので地図は必須だ。

民家の先に、団地が見えてきた。草津町営団地。若干アバンギャルドな外見の建物が並ぶ。この中に、目指す「長栄の湯」があるらしい。

あった。町営住宅の一角に渡り廊下でつながっている別棟があり、そこの窓が明らかに「共同浴場ですよ」というデザインなので分かった。

近づいてみるとやたらとでかい。団地住民が使うので、巨大化させたのか?今までの共同浴場の建物とはスケールが倍以上違う。そもそも、この建物、二階建てだし。スーパー銭湯みたいに休憩スペースでもあるのか?

いぶかしく思って建物に近づいてみたら、なるほど、半分は共同浴場で、残り半分は区民館になっていた。区民館の中にはお神輿が置いてあった。

[第11湯 長栄の湯(万代鉱源泉) 09:50]

長栄の湯入口

長栄の湯入口。

町営住宅の中にあるので、縁起担ぎの語呂合わせで「長栄の湯」と名付けられている。

町営住宅がちょっと奇抜なデザインであるように、この共同浴場の入口も少しだけ変わっている。男女の入口が扇形に分かれている。

入ろうとすると、ちょうど掃除を終えた管理人さんが掃除道具を持ってでてきた。「もう入って大丈夫ですか?」と聞くとOKだと言う。「観光地だもんねえ、外からお客さんがいろいろくるよ。一人入ればすぐ次がくるもんね」と笑いながら言った。これは、おかでんが到着するほんのちょっと前に、同じく観光客と思しき人がやってきて、おかでん同様に「もう入れます?」と聞いて中に入っていった事を指す。管理人さんがこういう言い方をするということは、まだちょっと入湯時間としては早かったようだ。事前に入手していた情報によると、ここの掃除時間は8時~9時とされていたが、実際は10時までが掃除時間に充てられている模様。

長栄の湯脱衣所

長栄の湯脱衣所。

掃除道具の片付けをしている管理人さんと、先客のおじさんが雑談をしている。

管理人さんは「草津は湯だけは豊富にあるからねぇ。でも水はないので、別の所から引っ張ってきているんだ」と語っていた。ほー、それは知らなかった。そういえば、大滝乃湯の脇に川が流れているが、あれは湯畑から流れ出た温泉だからな。あまりに強い酸性の水(お湯?)なので、下流に影響を与えるということで大滝乃湯の隣に中和施設がある。アルカリ性の薬剤を川に常時流し込んでいる。

「草津の歯医者は儲かる。なぜなら、草津の人は酸性が強い水を毎日飲んでいるので歯が溶けていて、虫歯になりやすいからだ」という話を聞いたことがあるが、これは本当かどうか怪しくなってきたな。都市伝説ならぬ地方伝説なのかもしれない。

管理人さんは続けて言う。「この水が美味いんだ。氷水のように冷えているので、ウィスキーの水割りにすると最高」とのこと。

長栄の湯の湯船
ミニ浴槽

長栄の湯の湯船。掃除直後ということで湯がまだ溜まっていないのではないかと危惧されたが、十分に溜まっていた。何しろもの凄い勢いで蛇口からお湯が投入されている。湯量豊富の草津ならではの光景。

一般的な共同浴場よりやや広め。やはり町営住宅内にある共同浴場なので、大きめに作ったのだろうか。

特徴的なのが、普通の浴槽とは別に、細長いミニ浴槽があるということ。いや、これは「浴槽」ではないな、湯貯め、とでも形容すべきか。こちらにも十分すぎる量のお湯が投入され続けている。これは一体何。初めて見た。

この正体は、後からやってきた地元の人らしい人の振る舞いを見て、ようやく理解できた。かけ湯専用湯貯めだ。ここでかけ湯したり、体を洗ったりするわけだ。これだと、混雑時に、湯船のへりに陣取っている人に遠慮しながらかけ湯をしなくても済む。

かけ湯も源泉どばどば。つくづくぜいたくだ。

ベンチがあったので一休み

風呂上がり、建物のそばにベンチがあったので一休み。

次に行く共同浴場の位置関係を再度確認する。道が立体的に入り組んでいるので、迷わないようにしないと。

どんぐり

次の目的地である「長寿の湯」も、この住宅街の中にある。道中、やけに開放的で奇麗な、場違いな建物を発見。ああ、これが有名な洋食店「どんぐり」か。

草津中心地から物理的に近いとはいえ、住宅街の中ということで心理的には遠い場所にあるお店。にもかかわらず、昼は行列、夜は予約必須というほどの人気ぶりだそうだ。名物はデミグラスソースがかかったハンバーグ。

ぜひこの機会に食べてみたい、とは思ったが、今日は草津の蕎麦を食べ歩くつもり。また次回にしよう。

なお、このお店は駐車場があるものの、駐車可能台数は少ない。行列ができるようなお店なので、車では行かない方が良いと思う。周囲の道は広くないので、とてもじゃないが路駐できる状態ではないし迷惑だ。徒歩で訪れた方がよかろう。

この先車両は通行できません

この先車両は通行できません、という警告が道路脇に出ていた。真っ直ぐ行けばそのまま湯畑方面だし、地図上には道路がつながっているように見える。階段でもあるのだろうか。

こんな車両通行規制があるようなところにも共同浴場がある、というのがなんとも味わい深い。

お酒の自動販売機

どうでもよいが、道中、お酒の自動販売機を発見したので写真を撮っておいた。今時、非常に珍しくなっているお酒の自動販売機。たまに見かけるものは、既に壊れて放置されているものだったりして、このように現役で稼働しているのは滅多に見かけなくなった。

それもこれも、たばこの自販機にtaspoが必要なのと同じ理屈で、「自販機は未成年の飲酒を助長しかねない」とされたからだ。2008年の技術をもってすれば、taspoのようなICカードリーダーを備えた自販機、ということになるのだが、酒類自販機の規制がかかった頃はまだ電子マネーすらなかった時代。結局、「免許証リーダー」が自販機に増設され、免許証を識別することで成年である事を確認するという手段が採用された。でも、免許証持っていない人はどうするのよ、とか免許証を毎回読み込ませるなんて面倒だぜ、とかコンビニがあるからそれでいいや、という利用者側の判断と、免許証リーダーを備え付けるコストが嫌だ、という設置者側の判断が重なって、結局ばたばたと自販機は消えていった。

お酒を売る自販機そのものは、ホテルや旅館のロビーに今でも多数存在する。あれはどうやって成年/未成年を識別すんのよ、というのがよくわからんが、屋内ならとりあえずOKなようだ。

免許証持っていない人はどうすればいいの、と疑問についてはこの自販機に答えがあった。

答え:インターフォン。

普通の一戸建て住宅にあるような、カメラ機能付きのインターフォンが自販機に取り付けられていた。免許が無い場合は、このインターフォンで自販機の中の人・・・じゃないな、多分軒先を貸している家の人、に連絡をとり、カメラでその人が大人かどうかを判定してOKであれば遠隔操作で自販機のロックを解除する仕組みのようだ。うわあ、効率わるぅ。

そもそも、深夜にインターフォン鳴らされたらどうするんだろ。寝ているところを起こされるのだろうか。それとも、そうならないように夜は自販機の電源を落としてしまうか。

いずれにせよ、売る方も買う方も面倒な自販機だった。というか、インターフォンで呼び出した時点で「自動」販売機じゃないし。

[第12湯 長寿の湯(万代鉱源泉) 10:28]

長寿の湯(万代鉱源泉)

新しくてぴかぴかしている木造の建物が見えてきたと思ったら、そこが目指している長寿の湯だった。どうやら最近改装されたものらしい。本当にあちこちで改築ラッシュだな。

入口には、清掃時間が午前8時~9時、入浴可能時間は9時~22時、と記されていた。深夜も入浴できる共同浴場もあるが、ここは夜は入れない。共同浴場ごとに入浴時間のルールが異なるので、湯巡りをする人は事前チェックが必須。「地元民専用タイム」が設定されているところもあるし。

コメント

タイトルとURLをコピーしました