2017年9月13日(水)
参加者:のっちょ、おーま、おかでん(合計3名)
3週連続、水曜日に開催してきた「激辛グルメ駅伝」。
体調を崩してダウンする人を出すことなく、無事企画は完了した。これでようやく、水曜日の夜は平穏に過ごせる・・・と思っていたのだが、引き続き第四週目である今日も、いつものメンツと集まることになった。
「激辛グルメ駅伝」の打ち上げ、という名目で。
激辛グルメ駅伝に通しで参加してくれたのっちょさんが、何かの会話の際に
「恵比寿に、『汁なし火鍋』を出すお店があるらしい」
と教えてくれたのだが、それがとても気になるからだ。鍋なのに「汁なし」とはどういうことだ?火鍋、というのも惹かれるし、折角だからこのお店を打ち上げに使うことにした。
別に打ち上げなんてしなくてもいいし、打ち上げに辛いものを食べる理由なんてない。でも、「折角だから」というなんでもアリな言葉のもとに、ここでまたいつものメンバーが集まることになったのだった。
恵比寿駅を出て、線路沿いを歩く。びっくりするくらいアップダウンがある土地だ。結構急な坂を登る。
今回訪れるお店は「中村玄」という。まるで人の名前のようだ。火鍋を出すことからもわかるとおり、中華料理のお店だ。
そのお店は、このビルの二階にある。
看板は全く出ていない。隠れ家レストラン、というやつなのだろう。地元の人であっても、このビルの二階にお店があるだなんて、気づかないだろう。どうやって集客しているんだ?口コミ任せか?
「隠れ家」ということで、面白がった客が口コミを広げやすいんだとは思う。しかし、そういう不確実なものにお店の運営を任せてしまうのはかなりのギャンブルだ。オーナーは強い心臓の持ち主に違いない。
だって、入り口はこれだぞ?
一階にお店が入ってて、二階以上は住居または小規模オフィスになっている、よくありがちな建物じゃないか。
あらためて、お店が入っているという二階を見上げる。
あー、たしかに、民家にしては照明がちょっと変かもしれない。お店、と言われりゃそうだけど・・・エステサロンと言われてもおかしくないし、本当にお店の気配がない。
ベランダがあるところからすると、やはりもともと住宅用の場所だったのだろう。そこをリノベーションしてお店にしたのか。
それにしても不思議だ。中華料理だぞ?強力な火力がいるだろうし、仮にも客をもてなすのに、マンションのシステムキッチンで対応できるのだろうか?
あと、情報を調べてみたら、このお店の席数は40だという。嘘だろ?マンションの一室にどうやって40もの席を作るんだ?全く想像がつかない。
疑いながらも、階段で二階に上がる。エレベーター?そんな便利なものなど、ないわ。
二階には、本当に普通のマンションの玄関扉があった。いちおう、開け閉めしやすいように「ドアノブ」ではなく取っ手がついている。あと、押したら「ブー」と鳴るような、昔タイプの呼び鈴ボタンがあったところは塞いである。
昭和の余韻漂う表札部分には、「中村玄」と書いてある。あ、やっぱりここで間違いないらしい。ほんとかいな。
おそるおそる中に入ってみって、びっくりした。
あ、完全に別世界だ!
てっきり、マンションの一室を使ってお店をやっているのだと思った。せいぜい、隣の部屋との境となる壁をぶち抜いて、二部屋がつながっている形なのだろう、と。
だから、風呂トイレなんかもそのまま残っているし、調理場はもともとのキッチンなのだろう、と。
しかし実際は全然違って、ビルの1フロアを完全に広い空間にしてしまい、イチからお店を作っていた。そりゃそうか。なんで無理して昔の間取りを維持しなきゃいけないんだよ。リノベーションをやるなら、徹底して改造するよな。
お店は、ほどよく客でいっぱいだ。予約必須のお店で、入店するためには電話予約が必要だ。もちろん、飛び込みでも空席があれば入店できるだろうが、この日様子を見ていたら、水曜日夜にもかかわらず常に席は満席だった。
このお店の特徴は、お通しにパクチーが束で出てくる、ということだ。パクチー好きにはたまらない。コップに刺さったパクチーを、むしゃむしゃ食べる。
パクチー用に、バジルペーストなどのディップが用意されている。しかし、生野菜スティックのような硬さがないパクチーなので、ディップをつけようとしてもうまくいかない。結局、ほとんど「素のパクチー」をひたすら食べていた。
パクチー大好きな僕だが、さすがに素のパクチーを食べ続けると、「もういいや」という気持ちになってくるものだ。翌週、激辛グルメ祭りが開催された新宿大久保公園で、「東京パクチーPARTY」というイベントがある。激辛グルメ駅伝に参加した歴戦の猛者たちと、また大久保公園に舞い戻ろう・・・と思っていたのだが、このお店でのパクチーで腰が折れてしまった。のっちょさんもおーまさんも、
「いやあ、もうパクチーは十分食べたので・・・」
と翌週のパクチーイベントに対して不参加表明となった。僕自身、「一人でも行く!」と当初息巻いていたけど、「一緒に行く人が誰もいなければ、このイベントはなかったことにします」とトーンダウンしてしまった。
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